高精密非球面レンズ: 回折限界性能、MRF研磨
- N-BK7 or S-LAH64 Aspheric Lenses with Diffraction-Limited Performance
- Uncoated or AR Coated Options Available
- Available in Ø12.5 mm, Ø25.0 mm, Ø50.0 mm, Ø75.0 mm, or Ø100.0 mm
- Numerical Apertures of 0.20, 0.21, or 0.52
Our QED Technologies Magnetorheological Finishing (MRF) Polisher corrects any remaining defects from the CNC grinding and polishing processes.
AL1225G
Ø12.5 mm
AL2550J-C
Ø25.0 mm
AL50100H-B
Ø50.0 mm
AL100200H-B
Ø100.0 mm
AL75150H
Ø75.0 mm
Please Wait
Click for Details
上の図では非球面レンズAL2550Hの理想的な透過波面からの偏差を示しています。このサンプルでは、偏差は55 nm未満です。他の種類のレンズとの比較については、「レンズの比較」タブをご参照ください。
Zemaxファイル |
---|
下の型番横の赤いアイコンをクリックするとZemaxファイルをダウンロードいただけます。また、こちらからは当社の全てのZemaxファイルの一括ダウンロードが可能です。 |
Common Specificationsa | |
---|---|
Outer Diameter Tolerance | +0.00 / -0.05 mm |
Substrate | N-BK7b or S-LAH64b |
Numerical Aperturec | N-BK7: 0.20d / 0.21e S-LAH64: 0.52 |
f/#c | N-BK7: 2.0 S-LAH64: 0.8 |
Refractive Index | N-BK7: 1.517f or S-LAH64: 1.788f |
Surface Qualityc | 40-20 Scratch-Dig |
Aspheric Surface Accuracyc | < 55 nm |
Slope Error (PV)c | < 200 µradian |
Centrationc | < 1 arcmin |
特長
- 高いストレールレシオ: 0.80以上
- 直径と焦点距離の組み合わせ、7種類をご用意
- Ø12.5 mm / f = 25.0 mm
- Ø25.0 mm / f = 20.0 mm
- Ø25.0 mm / f = 50.0 mm
- Ø50.0 mm / f = 40.0 mm
- Ø50.0 mm / f = 100.0 mm
- Ø75.0 mm / f = 150.0 mm
- Ø100.0 mm / f = 200.0 mm
- 設計波長:532 nm、780 nm、1310 nm (3種類)
- 回折限界のコリメートならびに光結合に適したレンズ
当社の非球面レンズは、軸上ビームの集光やコリメートにおいて真の回折限界が得られる製品です。これは、コンピュータ数値制御(CNC)研磨と、高精密磁気粘弾性流体研磨(MRF)を組み合わせることによって得られます。モノクロ光源においても、球面単レンズでは球面収差があることから、光を集光およびコリメートする際に回折限界性能を実現できないことがあります。こちらのページでご紹介しているレンズは、そのような球面収差がないため、ファイバの出力のコリメート、光のファイバへの結合、空間フィルタ、イメージングなどの多くの光軸上の用途で適したレンズになります。こちらの高精密非球面レンズのストレールレシオは0.80以上で、当社のレンズの中で最も高くなっております。Ø12.5 mm、Ø25.0 mm、Ø50.0 mmのN-BK7非球面レンズは、350~2000 nmまたは400~2000 nmの波長においてこのストレールレシオが得られます。S-LAH64非球面レンズや、Ø75.0 mmおよびØ100.0 mmのN-BK7レンズの場合は、780 nmでこのストレールレシオが得られます。
高精密非球面レンズは、Ø12.5 mm、Ø25.0 mm、Ø50.0 mm、Ø75.0 mm、Ø100.0 mmのN-BK7レンズ、またはØ25.0 mmおよびØ50.0 mmのS-LAH64レンズをご用意しております。いずれの材料も可視(VIS)域から近赤外(NIR)域まで高い透過率を有します(透過率のデータについては下の表の青いInfoアイコンをクリックしてください)。ただし、S-LAH64はN-BK7よりも高い屈折率を持つので、通常、高NAで焦点距離の短いレンズに用いられます。 レンズは、コーティング無し、あるいは350 nm~700 nm、650 nm~1050 nm、1050 nm~1700 nmのARコーティング付きでご用意しております。コーティング無しレンズは532 nm、780 nm、1310 nmの設計波長で設計され、ARコーティング付きレンズの設計波長はコーティング範囲の中心付近で設計されています。例えば、AL1225G-Aの設計波長は532 nmで、350 nm~700 nm用のARコーティング付きです。
マウント無しの非球面レンズを用いて点光源または半導体レーザからの光をコリメートする場合は、曲率半径が大きい(平面に近い)面を点光源または半導体レーザ側に向けてください。なお、レンズの開口数(NA)は、光源のNAよりも大きい、もしくは等しくなる必要があります。
優れた光学性能
レンズが回折限界性能に到達するためには2つの基準を満たす必要があります。収差がなくなるような設計がされていることと、波面歪みが起こる誤差なく設計通りに製造されることです。右上の図では非球面レンズAL2550Hの理想的な透過波面からの偏差を示しています。55 nm未満の面精度により、回折限界性能のMRF研磨非球面レンズは、当社のイメージング光学素子のラインナップの中で波面誤差が最も小さい製品です。ほかの製品ラインナップとの性能の比較についての詳細は「レンズの比較」タブをご覧ください。
光学性能検査
各レンズは一定の光学性能が得られるよう製造過程で検査しています。検査は主にZygo社Verifire™ Asphere Interferometry Metrology Station(非球面干渉計測ステーション)で行っています。当社のすべての研磨機には計測器と通信可能なソフトウェアが搭載されており、高速、高確度、そして一貫性のあるレンズの修正が可能です。計測データはご要望によりご提供いたします。当社までお問い合わせください。
カスタム仕様の非球面レンズ
当社の回折限界性能高精密非球面レンズは、米国ニュージャージー州ニュートンにある本社の製造施設で製造されています。非球面レンズは特注品に対応しております。特注品は、組み込み用途(OEM用途)向けでも単発少ロットでもご注文が可能です。レンズの直径、焦点距離、基板材料、コーティング、マウントなどがカスタマイズ可能です。詳細については、「カスタム製造」タブをご覧ください。また、ご不明な点はお気軽に当社までお問い合わせください。
こちらの高精密非球面レンズはすべて、コーティング無しまたは以下の広帯域ARコーティング付きからお選びいただけます:350~700 nm (-A)、650~1050 nm (-B)、1050~1700 nm ( -C)。
S-LAH64およびN-BK7基板の透過特性
ARコーティング付きレンズの反射特性
Click for Details
上のグラフは、当社の回折限界性能非球面レンズ(AL2550HとAL2520H)、CNC研磨非球面レンズ(AL2550)、そしてエアスペース型複レンズ(AC-A254-050)のストレールレシオ特性を示しています。
回折限界性能
当社の非球面レンズはすべて回折限界設計(つまり、物理限界の解像)をもとに機械加工されていますが、従来のCNC研磨法で使用する砥石や曲面研削機では、非球面レンズ表面の物理的な変形を、回折限界が得られるまで低減する精密加工が行えない場合があります。この製造過程における限界は磁気粘弾性流体研磨(MRF)技術により克服可能です。この方法では磁気ホイールに磁性流体を流してレンズ表面の物質を除去するため、非球面レンズ表面のほぼすべての表面欠損を取り除くことができます。当社ではこのMRF技術により、回折限界性能(ストレールレシオ:>0.80)を実現しており、当社レンズの中で波面誤差が最も小さい高精密非球面レンズとなっています。
ストレールレシオとは、光学素子または光学系の特性を表す点広がり関数(PSF)のピーク輝度と、設計や製造で生じる収差を取り除いた場合の同じ光学系の点広がり関数(PSF)のピーク輝度との比です。この比が0.8を超えた光学素子は、一般的に回折限界性能であるとみなされます。つまり、光学素子のイメージング分解能を制限するものはエアリーディスクのみとなります。エアリーディスクのサイズはレンズの直径によって決まります。このエアリーディスクよりも小さい物体をイメージングすると、レンズの生成画像に回折誤差ができます。エアリーディスクの1つ目の干渉縞はsinΘ ≈ 1.22 (λ/d)で計算できます。λはレンズによって集光された光の波長、dはレンズの直径、そしてΘは広がり角(ラジアン)です。右のグラフはCNC研磨非球面レンズ、複レンズ、そしてMRF研磨非球面レンズのストレールレシオを比較したグラフです。
下は当社のイメージング光学素子(すべて約Ø20 mm)の軸上の干渉計走査画像で、波面誤差を示しています。波面誤差とは、物理的欠損のある光学素子を通る波面が、同じ設計で(物理的欠損のない)理想的な光学素子を透過したときの波面形状と比べてどのように異なるかを測定した値です。理想的な性能と測定した性能の差が同じ目盛の等高線図で色で表されています。ここでテストされた光学素子はすべて仕様値内の性能を発揮しましたが、特にAL2550Hは最小値の波面誤差となりました。具体的には、AL2550Hの波面誤差は±0.05 µmでした。
イメージング性能は波面誤差と光学設計の組み合わせで判断することが重要です。一見するとAL2550の波面誤差が大きく、この中で1番性能が劣る光学素子に見えるかもしれません。しかし、波面誤差とは物理的欠損のない光学素子からの偏差です。この例ではAL2550の偏差は約±0.25 µmですが、非球面レンズ全体でみると球面レンズほど光を歪ませることはありません。非球面レンズは球面レンズとは異なり、イメージング収差を最小に抑えるよう設計されているからです。つまり、波面誤差のない完全な球面レンズでも、波面誤差に関わらず適切に設計された非球面レンズほどきれいにイメージングできないということです。当社が製造する各種レンズの詳細については「レンズチュートリアル」のページをご参照ください。
カスタム仕様の非球面レンズ
主な特長
- カスタム仕様のレンズ径、焦点距離、基板、コーティングおよび取付けオプション
- 標準品のレンズよりも優れた仕様と厳しい公差
- 製品組込用途(OEM用途)や小ロットの特注にも対応
Click to Enlarge
米国ニュージャージ州ニュートンの本社で研磨される準備の整った多数の非球面レンズ
当社の設備により、様々なカスタム仕様のCNC研磨およびMRF研磨の非球面レンズがご提供可能です。 お客様の用途に合わせた特殊な性能要件に対応できるよう、直径、焦点距離、共役比、基板材質およびコーティングは全てカスタマイズ可能です。また、当社の標準品よりも厳しい公差や仕様でのご注文も承ります。カスタム仕様のレンズは、当社の垂直統合された製造工程により、製品組込用途(OEM用途)向けや小ロットでのご注文にも対応可能です。
非球面レンズの製造用に、当社ではSatisloh社製研削機および研磨機付きのCNCセル、波面誤差の少ない研磨用にQED Technologies社製 Q-flex 100、芯出しならびにカスタム成形用にSatisloh社製C-2SLを保有しております。この研削機および研磨機により、直径2 mm~150 mmの球面レンズ、非球面レンズの両方を製造可能です(これよりも大きな径については当社までご相談ください)。芯出し機では、5 arcsecond以下の芯出しが可能です。これは当社のほとんどの標準品のレンズの公差よりも大幅に厳しくなっており、この機械はカスタム成形のレンズを製造する際にも使用されます。
標準仕様品のカスタマイズに要する納期や、特殊形状および長焦点距離の光学素子の納期ほか、カスタマイズについての詳細やお見積りについては、当社までご連絡ください。
Click to Enlarge
標準品の非球面光学素子およびカスタム成形レンズ用のSatisloh社製芯出し機
Click to Enlarge
非球面レンズ用のSatisloh社製研削機
Click to Enlarge
QED Technologies社製MRF研磨機
お客様の用途に応じた光学素子の製造をお手伝いいたします。
小ロットの特注品にも対応いたします。
光学素子のカスタマイズについての詳細は、お気軽に当社までご相談ください。
非球面レンズの計測
主な特長
- 全てのCNC研磨非球面レンズをインプロセス計測
- 非接触干渉等による表面形状計測
- 組み込み用途(OEM用途)やカスタム品向けにテストデータシートの提供が可能
Click to Enlarge
Zygo社製Verifire™非球面干渉測定ワークステーション
Click to Enlarge
Zygo社製Verifire™非球面干渉計での測定結果
CNCレンズが仕様に適合することを絶えず確認するために、当社では様々な精密計測装置を用いてレンズの形状、表面粗さ、および透過波面誤差をインプロセスで測定しています。まず、非接触型のZygo社製Verifire™非球面干渉計を使用してレンズの表面プロファイルを検査します。この装置は、参照用の平面または球面(ISO 10110-12に準拠)と測定対象の光学素子面の間の距離を変化させ、フィゾー干渉計として動作します。各光学素子表面からの反射光により発生した干渉縞を解析することで、非球面プロファイルの低空間周波数成分を測定することができます。この装置は優れた3次元精度を有するため、主に回折限界の非球面検査に使用されています。
Zygo社製Verifire™干渉計(λ = 633 nm)によるイレギュラリティの測定例を以下に示します。参照用の表面プロファイルと仕上げられた非球面のプロファイルが一致しない部分では干渉縞が生じます。レンズの有効径(22 mm)以上の範囲で比較的滑らかなプロファイルが得られており(右下ディスプレイ画面内の左側画像を参照)、これはサジッタ偏差およびイレギュラリティが非常に小さいことを示しています。ここでテストしたレンズのRMSイレギュラリティは有効径の全範囲で0.428フリンジと非常に小さい値を示しており、またレンズの中心付近ではさらに良い値になっています。
光学素子の表面粗さの高空間周波数成分は、Zygo社製白色干渉計NewView™を用いて測定し、上記の測定を補完しています。この干渉計は片方のアームに参照面を、もう一方のアームに非球面光学素子を取り付けて動作させます。片方のアームの長さを変えることで、光学表面のより微細な情報を有する白色光インターフェログラムが得られます。光学素子の表面プロファイルが測定できたら、Zygo社製干渉計GPI LC™を用いてレンズの透過波面誤差を測定します。この測定では、光学素子に欠陥がないこと、およびレンズの裏面がフラットであることを確認します。
測定能力をさらに向上させるために、当社ではTaylor Hobson社製表面形状測定機 PGI Dimension 5XLも装備しています。これは小さな触針を光学素子の表面に沿って移動させる接触式の精密な測定装置で、表面プロファイル全体の特性評価を行うことができます。この方法は幅広い用途に適用でき、干渉計測には適さない高NAや大口径の光学素子にも利用できます。そのため、当社では他の光学素子メーカの製品よりも優れたカスタム仕様の非球面レンズを製造することができます。
干渉測定と接触測定を併用することで、すべてのCNC研磨非球面レンズの3次元データ一式が得られます。当社では、この詳細な品質管理情報を用いて高品質の非球面レンズを製造し、信頼性の高い製品仕様を維持しています。ご要望に応じて、CNC研磨非球面レンズの測定結果をテストデータシートにまとめてご提供することも可能です。
Click to Enlarge
非球面レンズの計測を行うTaylor Hobson社製表面形状測定機PGI Dimension 5XL
Click to Enlarge
Taylor Hobson社製表面形状測定機PGI Dimension 5XLを使用することで、装置の左側にあるような大口径で高NAの非球面レンズの製造が可能になります。
N-BK7 Damage Threshold Specifications | |
---|---|
Coating Designation (Item # Suffix) | Damage Threshold |
-A | 7.5 J/cm2 at 532 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.504 mm |
-B | 7.5 J/cm2 at 810 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.144 mm |
-C | 7.5 J/cm2 at 1542 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.123 mm |
S-LAH64 Damage Threshold Specifications | |
---|---|
Coating Designation (Item # Suffix) | Damage Threshold |
-B | 7.5 J/cm2 at 810 nm, 10 ns, 10 Hz, Ø0.155 mm |
当社のARコーティング付きN-BK7とS-LAH64非球面レンズの損傷閾値データ
右の仕様は当社のARコーティング付き、精密研磨仕上げ非球面レンズの測定データです。損傷閾値の仕様はコーティングの種類と基板の組み合わせが同じであればレンズのサイズにかかわらず同じです。
レーザによる損傷閾値について
このチュートリアルでは、レーザ損傷閾値がどのように測定され、使用する用途に適切な光学素子の決定にその値をどのようにご利用いただけるかを総括しています。お客様のアプリケーションにおいて、光学素子を選択する際、光学素子のレーザによる損傷閾値(Laser Induced Damage Threshold :LIDT)を知ることが重要です。光学素子のLIDTはお客様が使用するレーザの種類に大きく依存します。連続(CW)レーザは、通常、吸収(コーティングまたは基板における)によって発生する熱によって損傷を引き起こします。一方、パルスレーザは熱的損傷が起こる前に、光学素子の格子構造から電子が引き剥がされることによって損傷を受けます。ここで示すガイドラインは、室温で新品の光学素子を前提としています(つまり、スクラッチ&ディグ仕様内、表面の汚染がないなど)。光学素子の表面に塵などの粒子が付くと、低い閾値で損傷を受ける可能性があります。そのため、光学素子の表面をきれいで埃のない状態に保つことをお勧めします。光学素子のクリーニングについては「光学素子クリーニングチュートリアル」をご参照ください。
テスト方法
当社のLIDTテストは、ISO/DIS 11254およびISO 21254に準拠しています。
初めに、低パワー/エネルギのビームを光学素子に入射します。その光学素子の10ヶ所に1回ずつ、設定した時間(CW)またはパルス数(決められたprf)、レーザを照射します。レーザを照射した後、倍率約100倍の顕微鏡を用いた検査で確認し、すべての確認できる損傷を調べます。特定のパワー/エネルギで損傷のあった場所の数を記録します。次に、そのパワー/エネルギを増やすか減らすかして、光学素子にさらに10ヶ所レーザを照射します。このプロセスを損傷が観測されるまで繰返します。損傷閾値は、光学素子が損傷に耐える、損傷が起こらない最大のパワー/エネルギになります。1つのミラーBB1-E02の試験結果は以下のようなヒストグラムになります。
上の写真はアルミニウムをコーティングしたミラーでLIDTテストを終えたものです。このテストは、損傷を受ける前のレーザのエネルギは0.43 J/cm2 (1064 nm、10 ns pulse、 10 Hz、Ø1.000 mm)でした。
Example Test Data | |||
---|---|---|---|
Fluence | # of Tested Locations | Locations with Damage | Locations Without Damage |
1.50 J/cm2 | 10 | 0 | 10 |
1.75 J/cm2 | 10 | 0 | 10 |
2.00 J/cm2 | 10 | 0 | 10 |
2.25 J/cm2 | 10 | 1 | 9 |
3.00 J/cm2 | 10 | 1 | 9 |
5.00 J/cm2 | 10 | 9 | 1 |
試験結果によれば、ミラーの損傷閾値は 2.00 J/cm2 (532 nm、10 ns pulse、10 Hz、 Ø0.803 mm)でした。尚、汚れや汚染によって光学素子の損傷閾値は大幅に低減されるため、こちらの試験はクリーンな光学素子で行っています。また、特定のロットのコーティングに対してのみ試験を行った結果ではありますが、当社の損傷閾値の仕様は様々な因子を考慮して、実測した値よりも低めに設定されており、全てのコーティングロットに対して適用されています。
CWレーザと長パルスレーザ
光学素子がCWレーザによって損傷を受けるのは、通常バルク材料がレーザのエネルギを吸収することによって引き起こされる溶解、あるいはAR(反射防止)コーティングのダメージによるものです[1]。1 µsを超える長いパルスレーザについてLIDTを論じる時は、CWレーザと同様に扱うことができます。
パルス長が1 nsと1 µs の間のときは、損傷は吸収、もしくは絶縁破壊のどちらかで発生していると考えることができます(CWとパルスのLIDT両方を調べなければなりません)。吸収は光学素子の固有特性によるものか、表面の不均一性によるものかのどちらかによって起こります。従って、LIDTは製造元の仕様以上の表面の質を有する光学素子にのみ有効です。多くの光学素子は、ハイパワーCWレーザで扱うことができる一方、アクロマティック複レンズのような接合レンズやNDフィルタのような高吸収光学素子は低いCWレーザ損傷閾値になる傾向にあります。このような低い損傷閾値は接着剤や金属コーティングにおける吸収や散乱によるものです。
繰返し周波数(prf)の高いパルスレーザは、光学素子に熱的損傷も引き起こします。この場合は吸収や熱拡散率のような因子が深く関係しており、残念ながらprfの高いレーザが熱的影響によって光学素子に損傷を引き起こす場合の信頼性のあるLIDTを求める方法は確立されておりません。prfの大きいビームでは、平均出力およびピークパワーの両方を等しいCW出力と比較する必要があります。また、非常に透過率の高い材料では、prfが上昇してもLIDTの減少は皆無かそれに近くなります。
ある光学素子の固有のCWレーザの損傷閾値を使う場合には、以下のことを知る必要があります。
- レーザの波長
- ビーム径(1/e2)
- ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)
- レーザのパワー密度(トータルパワーをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)
ビームのパワー密度はW/cmの単位で計算します。この条件下では、出力密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません(右グラフ参照)。平均線形パワー密度は、下の計算式で算出できます。
ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。次に、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときはビームの強度が1/e2の2倍のパワー密度を有します(右下図参照)。
次に、光学素子のLIDTの仕様の最大パワー密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です。おおよその目安として参考にできるのは、損傷閾値は波長に対して比例関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(つまり、1310 nmで10 W/cmのLIDTならば、655 nmでは5 W/cmと見積もります)。
この目安は一般的な傾向ですが、LIDTと波長の関係を定量的に示すものではありません。例えば、CW用途では、損傷はコーティングや基板の吸収によってより大きく変化し、必ずしも一般的な傾向通りとはなりません。上記の傾向はLIDT値の目安として参考にしていただけますが、LIDTの仕様波長と異なる場合には当社までお問い合わせください。パワー密度が光学素子の補正済みLIDTよりも小さい場合、この光学素子は目的の用途にご使用いただけます。
当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社は個別の情報やテスト結果の証明書を発行することもできます。損傷解析は、類似した光学素子を用いて行います(お客様の光学素子には損傷は与えません)。試験の費用や所要時間などの詳細は、当社までお問い合わせください。
パルスレーザ
先に述べたように、通常、パルスレーザはCWレーザとは異なるタイプの損傷を光学素子に引き起こします。パルスレーザは損傷を与えるほど光学素子を加熱しませんが、光学素子から電子をひきはがします。残念ながら、お客様のレーザに対して光学素子のLIDTの仕様を照らし合わせることは非常に困難です。パルスレーザのパルス幅に起因する光学素子の損傷には、複数の形態があります。以下の表中のハイライトされた列は当社の仕様のLIDT値が当てはまるパルス幅に対する概要です。
パルス幅が10-9 sより短いパルスについては、当社の仕様のLIDT値と比較することは困難です。この超短パルスでは、多光子アバランシェ電離などのさまざまなメカニクスが損傷機構の主流になります[2]。対照的に、パルス幅が10-7 sと10-4 sの間のパルスは絶縁破壊、または熱的影響により光学素子の損傷を引き起こすと考えられます。これは、光学素子がお客様の用途に適しているかどうかを決定するために、レーザービームに対してCWとパルス両方による損傷閾値を参照しなくてはならないということです。
Pulse Duration | t < 10-9 s | 10-9 < t < 10-7 s | 10-7 < t < 10-4 s | t > 10-4 s |
---|---|---|---|---|
Damage Mechanism | Avalanche Ionization | Dielectric Breakdown | Dielectric Breakdown or Thermal | Thermal |
Relevant Damage Specification | No Comparison (See Above) | Pulsed | Pulsed and CW | CW |
お客様のパルスレーザに対してLIDTを比較する際は、以下のことを確認いただくことが重要です。
- レーザの波長
- ビームのエネルギ密度(トータルエネルギをビームの強度が1/e2の範囲の面積で割ったもの)
- レーザのパルス幅
- パルスの繰返周波数(prf)
- 実際に使用するビーム径(1/e2 )
- ビームのおおよその強度プロファイル(ガウシアン型など)
ビームのエネルギ密度はJ/cm2の単位で計算します。右のグラフは、短パルス光源には、エネルギ密度が適した測定量であることを示しています。この条件下では、エネルギ密度はスポットサイズとは無関係になります。つまり、スポットサイズの変化に合わせてLIDTを計算し直す必要がありません。ここでは、ビーム強度プロファイルは一定であると仮定しています。ここで、ビームがホットスポット、または他の不均一な強度プロファイルの場合を考慮して、おおよその最大パワー密度を計算する必要があります。ご参考までに、ガウシアンビームのときは一般にビームの強度が1/e2のときの2倍のパワー密度を有します。
次に、光学素子のLIDTの仕様と最大エネルギ密度を比較しましょう。損傷閾値の測定波長が光学素子に使用する波長と異なっている場合には、その損傷閾値は適宜補正が必要です[3]。経験則から、損傷閾値は波長に対して以下のような平方根の関係であるということです。短い波長で使う場合、損傷閾値は低下します(例えば、1064 nmで 1 J/cm2のLIDTならば、532 nmでは0.7 J/cm2と計算されます)。
波長を補正したエネルギ密度を得ました。これを以下のステップで使用します。
ビーム径は損傷閾値を比較する時にも重要です。LIDTがJ/cm2の単位で表される場合、スポットサイズとは無関係になりますが、ビームサイズが大きい場合、LIDTの不一致を引き起こす原因でもある不具合が、より明らかになる傾向があります[4]。ここで示されているデータでは、LIDTの測定には<1 mmのビーム径が用いられています。ビーム径が5 mmよりも大きい場合、前述のようにビームのサイズが大きいほど不具合の影響が大きくなるため、LIDT (J/cm2)はビーム径とは無関係にはなりません。
次に、パルス幅について補正します。パルス幅が長くなるほど、より大きなエネルギに光学素子は耐えることができます。パルス幅が1~100 nsの場合の近似式は以下のようになります。
お客様のレーザのパルス幅をもとに、光学素子の補正されたLIDTを計算するのにこの計算式を使います。お客様の最大エネルギ密度が、この補正したエネルギ密度よりも小さい場合、その光学素子はお客様の用途でご使用いただけます。ご注意いただきたい点は、10-9 s と10-7 sの間のパルスにのみこの計算が使えることです。パルス幅が10-7 sと10-4 sの間の場合には、CWのLIDTも調べなければなりません。
当社のウェブ上の損傷閾値の仕様と我々が行った実際の実験の値の間にはある程度の差があります。これはロット間の違いによって発生する誤差を許容するためです。ご要求に応じて、当社では個別のテスト情報やテスト結果の証明書を発行することも可能です。詳細は、当社までお問い合わせください。
[1] R. M. Wood, Optics and Laser Tech. 29, 517 (1998).
[2] Roger M. Wood, Laser-Induced Damage of Optical Materials (Institute of Physics Publishing, Philadelphia, PA, 2003).
[3] C. W. Carr et al., Phys. Rev. Lett. 91, 127402 (2003).
[4] N. Bloembergen, Appl. Opt. 12, 661 (1973).
レーザーシステムが光学素子に損傷を引き起こすかどうか判断するプロセスを説明するために、レーザによって引き起こされる損傷閾値(LIDT)の計算例をいくつかご紹介します。同様の計算を実行したい場合には、右のボタンをクリックしてください。計算ができるスプレッドシートをダウンロードいただけます。ご使用の際には光学素子のLIDTの値と、レーザーシステムの関連パラメータを緑の枠内に入力してください。スプレッドシートでCWならびにパルスの線形パワー密度、ならびにパルスのエネルギ密度を計算できます。これらの値はスケーリング則に基づいて、光学素子のLIDTの調整スケール値を計算するのに用いられます。計算式はガウシアンビームのプロファイルを想定しているため、ほかのビーム形状(均一ビームなど)には補正係数を導入する必要があります。 LIDTのスケーリング則は経験則に基づいていますので、確度は保証されません。なお、光学素子やコーティングに吸収があると、スペクトル領域によってLIDTが著しく低くなる場合があります。LIDTはパルス幅が1ナノ秒(ns)未満の超短パルスには有効ではありません。
ガウシアンビームの最大強度は均一ビームの約2倍です。
CWレーザの例
波長1319 nm、ビーム径(1/e2)10 mm、パワー0.5 Wのガウシアンビームを生成するCWレーザーシステム想定します。このビームの平均線形パワー密度は、全パワーをビーム径で単純に割ると0.5 W/cmとなります。
しかし、ガウシアンビームの最大パワー密度は均一ビームの約2倍です(右のグラフ参照)。従って、システムのより正確な最大線形パワー密度は1 W/cmとなります。
アクロマティック複レンズAC127-030-CのCW LIDTは、1550 nmでテストされて350 W/cmとされています。CWの損傷閾値は通常レーザ光源の波長に直接スケーリングするため、LIDTの調整値は以下のように求められます。
LIDTの調整値は350 W/cm x (1319 nm / 1550 nm) = 298 W/cmと得られ、計算したレーザーシステムのパワー密度よりも大幅に高いため、この複レンズをこの用途に使用しても安全です。
ナノ秒パルスレーザの例:パルス幅が異なる場合のスケーリング
出力が繰返し周波数10 Hz、波長355 nm、エネルギ1 J、パルス幅2 ns、ビーム径(1/e2)1.9 cmのガウシアンビームであるNd:YAGパルスレーザーシステムを想定します。各パルスの平均エネルギ密度は、パルスエネルギをビームの断面積で割って求めます。
上で説明したように、ガウシアンビームの最大エネルギ密度は平均エネルギ密度の約2倍です。よって、このビームの最大エネルギ密度は約0.7 J/cm2です。
このビームのエネルギ密度を、広帯域誘電体ミラーBB1-E01のLIDT 1 J/cm2、そしてNd:YAGレーザーラインミラーNB1-K08のLIDT 3.5 J/cm2と比較します。LIDTの値は両方とも、波長355 nm、パルス幅10 ns、繰返し周波数10 Hzのレーザで計測しました。従って、より短いパルス幅に対する調整を行う必要があります。 1つ前のタブで説明したようにナノ秒パルスシステムのLIDTは、パルス幅の平方根にスケーリングします:
この調整係数により広帯域誘電体ミラーBB1-E01のLIDTは0.45 J/cm2に、Nd:YAGレーザーラインミラーのLIDTは1.6 J/cm2になり、これらをビームの最大エネルギ密度0.7 J/cm2と比較します。広帯域ミラーはレーザによって損傷を受ける可能性があり、より特化されたレーザーラインミラーがこのシステムには適していることが分かります。
ナノ秒パルスレーザの例:波長が異なる場合のスケーリング
波長1064 nm、繰返し周波数2.5 Hz、パルスエネルギ100 mJ、パルス幅10 ns、ビーム径(1/e2)16 mmのレーザ光を、NDフィルタで減衰させるようなパルスレーザーシステムを想定します。これらの数値からガウシアン出力における最大エネルギ密度は0.1 J/cm2になります。Ø25 mm、OD 1.0の反射型NDフィルタ NDUV10Aの損傷閾値は355 nm、10 nsのパルスにおいて0.05 J/cm2で、同様の吸収型フィルタ NE10Aの損傷閾値は532 nm、10 nsのパルスにおいて10 J/cm2です。1つ前のタブで説明したように光学素子のLIDTは、ナノ秒パルス領域では波長の平方根にスケーリングします。
スケーリングによりLIDTの調整値は反射型フィルタでは0.08 J/cm2、吸収型フィルタでは14 J/cm2となります。このケースでは吸収型フィルタが光学損傷を防ぐには適した選択肢となります。
マイクロ秒パルスレーザの例
パルス幅1 µs、パルスエネルギ150 µJ、繰返し周波数50 kHzで、結果的にデューティーサイクルが5%になるレーザーシステムについて考えてみます。このシステムはCWとパルスレーザの間の領域にあり、どちらのメカニズムでも光学素子に損傷を招く可能性があります。レーザーシステムの安全な動作のためにはCWとパルス両方のLIDTをレーザーシステムの特性と比較する必要があります。
この比較的長いパルス幅のレーザが、波長980 nm、ビーム径(1/e2)12.7 mmのガウシアンビームであった場合、線形パワー密度は5.9 W/cm、1パルスのエネルギ密度は1.2 x 10-4 J/cm2となります。これをポリマーゼロオーダ1/4波長板WPQ10E-980のLIDTと比較してみます。CW放射に対するLIDTは810 nmで5 W/cm、10 nsパルスのLIDTは810 nmで5 J/cm2です。前述同様、光学素子のCW LIDTはレーザ波長と線形にスケーリングするので、CWの調整値は980 nmで6 W/cmとなります。一方でパルスのLIDTはレーザ波長の平方根とパルス幅の平方根にスケーリングしますので、1 µsパルスの980 nmでの調整値は55 J/cm2です。光学素子のパルスのLIDTはパルスレーザのエネルギ密度よりはるかに大きいので、個々のパルスが波長板を損傷することはありません。しかしレーザの平均線形パワー密度が大きいため、高出力CWビームのように光学素子に熱的損傷を引き起こす可能性があります。
Posted Comments: | |
Ji Ren
 (posted 2024-08-01 13:32:47.167) Hi
May I have the center thickness tolerances for AL1225H-B? I need to budget for system tolerance jdelia
 (posted 2024-08-01 11:19:42.0) Thank you for contacting Thorlabs. I have contacted you directly via email to provide you with this tolerance. Lynnx -
 (posted 2023-10-12 12:38:04.763) It will be great if there's an option for this, but at 532nm design wavelength instead! jdelia
 (posted 2023-10-13 11:13:10.0) Thank you for contacting Thorlabs, and for providing this valuable feedback. I have forwarded your request over to our design engineers via our internal suggestion forum for consideration as a future product. Ilya Radko
 (posted 2023-08-23 14:36:34.723) Hello, I am facing a problem of coupling a broad-band (600-900 nm) emission into a single-mode fiber and can't decide whether to choose a diffraction-limited asphere that has high chromatic dispersion or an achromatic doublet that has high spherical aberration. I know there are many parameters involved to give a definite answer, but do you have a rough estimation of which lens would give higher overall coupling efficiency? Thank you! Ilya. cdolbashian
 (posted 2023-08-30 10:16:34.0) Thank you for reaching out to us with this inquiry. I have emailed you directly to discuss your application, and you provided your intended product for each of the diffraction limited asphere as well as the achromat. Using the provided lenses, our Zemax files, and your initial conditions, I was able to create and share with you coupling efficiencies as a function of wavelength for both lenses. In this situation, the effect of spherical aberration within the achromat was less pronounced, when compared to the effect of chromatic focal shift in the asphere, yielding the achromat as the clear winner in this specific situation. Johann von Hase
 (posted 2023-07-22 12:25:10.333) Hello,
Could you give me the mass or weight of a AL50100G-A lens?
kind regards,
Johann jdelia
 (posted 2023-07-24 02:03:44.0) Thank you for contacting Thorlabs. The AL50100G-A weighs approximately 33 grams. For future reference, the weight of most of our products can be found on the bottom right corner of the CAD drawing: https://www.thorlabs.com/_sd.cfm?fileName=ttn160044-E0W.pdf&partNumber=AL50100G-A. Elliot Burke
 (posted 2020-10-14 12:52:54.443) We'll designing 2 AL2550H-B lenses into a 4F relay. Is there a way to get manufacturing measurement data on the lenses or otherwise have them measured to predict the resulting beam wavefront? YLohia
 (posted 2020-10-21 11:02:25.0) Thank you for contacting Thorlabs. I have reached out to you directly to discuss this further. Ulrich Czopak
 (posted 2020-07-06 14:40:30.72) Hi,
We bought two Lenses AL2550H-B in order to collimate NIR light from a single mode fiber to a big beam. One of the lenses looks like a nice beam profile on the first glance, but the other shows clear fringes... Maybe theres a wrong AR Coating on it, I'm not sure.
I'm very sure its the lens itself because i only bring in the two lenses in front of the same fiber and holder...
Should I send you the TP numbers on the boxes? Or is there any other Information you need?
You could also call me tomorow (tuesday, after 11am) +436805024754. Otherwise please let me know what you would recommend in order to solve the problem...
best regards Ulrich Czopak YLohia
 (posted 2020-07-06 03:21:57.0) Hello Ulrich, thank you for contacting Thorlabs. We apologize for any issues caused by these lenses. I have reached out to you via email to discuss this directly. Sungjae Lee
 (posted 2019-11-11 23:52:57.4) Which model number is possible to fit the Spatial Filter System(KT310/M)?? YLohia
 (posted 2019-11-12 11:49:52.0) Hello, any of the 1" diameter lenses can be used. Please see the "Tutorial" tab on the KT310/M page for more information. Aleksandar Andreski
 (posted 2019-10-25 03:57:41.897) How good are these lenses for imaging applications?
Aleksandar YLohia
 (posted 2019-10-25 10:40:11.0) Hello Aleksandar, thank you for contacting Thorlabs. The CNC polished aspheres are commercial grade and the MRF polished aspheres have better wavefront, focal point, and transmission capabilities. CNC polished aspheres have middle to low spatial frequency errors and they can have some coma. The MRF polished aspheres have high spatial frequency error from polishing, but we do monitor the slope error to minimize this and can customize the slope error if needed. For imaging applications or other applications requiring a high quality focus, these MRF polished options are recommended. Mark Wilder
 (posted 2019-10-18 08:34:20.93) Hello,
It appears that the focal length and diameter descriptions of your diffraction limited, high precision aspheres are swapped on the web page. This description is located directly under "Features".
https://www.thorlabs.com/newgrouppage9.cfm?objectgroup_id=10649
Thanks,
Mark YLohia
 (posted 2019-10-18 12:32:04.0) Hello Mark, thank you for bringing this issue to our attention. We will get the description updated shortly. Alberto Carrasco
 (posted 2019-08-30 18:27:10.227) Is AL2550M-C the exact same lens as AL2550J-C but mounted? I thought that was the case, but their NAs are different. YLohia
 (posted 2019-08-30 11:13:56.0) Hello, the lenses are not the same -- they undergo different manufacturing processes. The lens in the AL2550M-C is only CNC-polished, while the AL2550J-C is CNC-polished and then undergoes MRF as well. More information on the manufacturing process can be found in the Lens Comparison tab. Bernhard Reitinger
 (posted 2019-07-16 16:28:49.443) This lens is really great!
But why is it manufactured with 25.0mm diameter instead of 25.4mm? This makes a perfekt alignement in a SM1 tube somehow complicated. Is it possible to manufacture the lens in 1 inch diameter or put it in a mounted frame with SM1 thread?
Best regards
Bernhard llamb
 (posted 2019-07-30 09:06:11.0) Hello Bernhard, thank you for your feedback. The original diameter choice for our Diffraction-Limited Aspheres was to keep whole metric values as well as based on some market research. Even if made to a Ø1" diameter and used in our SM1 lens tubes, a fine adjustment would still be required to optimize an alignment. However, we are looking to release mounted versions of these optics as well to more easily align into an SM1 threaded mount. lylver
 (posted 2018-02-17 11:28:20.94) Are the aspheric lenses calculated for finite ou infinite conjugates ?
Thanks in advance
Myriam nbayconich
 (posted 2018-03-01 09:38:55.0) Thank you for contacting Thorlabs. Our MRF polished aspheric lenses are designed to have an infinite conjugate ratio. michael.brandt
 (posted 2017-04-12 13:11:33.213) Is it possible to get a transmitted wavefront interferogram with these lenses as "proof" that it meets specification before you ship it? We recently received an AL1225H and I am measuring 0.7 waves Peak to Valley ( mostly primary astigmatism and coma ). It is not "Diffraction Limited" by any means. I would like to return this lens for one that is "in spec". I have a couple of 2 inch diameter ones also that I still need to test. Right Now, my opinion of these lenses is that they are garbage. tfrisch
 (posted 2017-04-21 10:42:19.0) Hello, thank you for contacting Thorlabs and taking the time to walk through your measurement method with our Tech Support team. As we discussed, these lenses are ideally used with an on-axis beam and off-axis beams will greatly reduce performance as you found with your scanning field of view. We can continue to discuss options for lenses which are better suited for off-axis performance. |