アライメントピン付きポストクランプベース
- Designed for Mounts with a Post-Centered Reflective Optical Surface, KCB1 Series Mounts (Except KCB1P(/M)), or KCB2 Series Mounts
- Use with Ø1" (Ø25 mm) Pillar Posts
- Aligns the Mirror Surface Above a Hole in an Optical Table to Simplify Laser Alignment
RBP
For Mounts with a Post-Centered Reflective Optical Surface Mounted on Ø1" RS Posts
RBP2
For KCB2 Series Mounts Mounted on Ø1" RS Posts
Application Idea
Using an RBP1 Post Base and KCB1 Mount to Align a Laser Above the Threaded Holes in an Optical Table
RBP1
For KCB1 Series Mounts (Except KCB1P(/M)) Mounted on Ø1" RS Posts
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Click to EnlargeルーラBHM6とポストベースRBP1(/M)およびRBP(/M)を使用して、ミラーマウントKCB1(/M)とケージキューブ付き偏光ビームスプリッターキューブCCM1-PBS251を用いて構築したマッハツェンダ干渉計のアライメントをしています。
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ポストベースRBP1(/M)の上面(左)と底面(右)
特長
- レーザ光を光学テーブルのネジ穴に沿うようにアライメントするのに有用
- ミリ規格の光学テーブルとØ25 mmピラーポストに対応
- アライメントピンと付属のネジにより、対応するマウント内の光学素子の反射面をテーブルのネジ穴の上に配置
- RBP/M: 光学素子の反射面をポスト中心に取り付けたマウントに対応
- RBP1/M: KCB1シリーズマウント(KCB1P/Mを除く)に対応
- RBP2/M: KCB2シリーズマウントに対応
- 固定ネジを緩めるとポストは自由に回転可能
アライメントピン付きポストクランプベースを用いると、対応するマウントに取り付けられたミラーやその他の光学素子の反射面を、光学テーブルのネジ穴の上に配置することができます。そのため、レーザ光をテーブルのネジ穴に沿うようにアライメントする作業が容易になります。 ベースRBP/Mは、ポストセンタリングプレート付きキネマティックマウントや、取り付けた光学素子の反射面をポストの穴の上に設置するキューブマウント用に設計されています。ベースRBP1/MとRBP2/Mは、それぞれ直角キネマティックマウントのKCB1シリーズ(KCB1P/Mを除く)とKCB2シリーズに対応します。
ポストベースにはØ25 mmピラーポストを取り付けられます(右端の写真参照)。ただし、台座付きポストは取り付けられませんのでご注意ください。ポストベースの底部にあるアライメントピンが光学テーブルのネジ穴にフィットするため、マウントを正しい位置に設置できます。ポストベースはM6 x 1.0キャップスクリュとワッシャ(付属していません)でテーブルに固定します。 ポストベースの本体はステンレススチール製で、本体に付いているアルマイト加工アルミニウム製の部品と固定ネジを用いてポストをクランプに固定します。
ピンでアライメントしたポストベースをテーブルに取付けた後は、ポストをベースに挿入して所定の位置まで回転します。回転位置を決めた後は、5 mmの六角レンチまたはボールドライバで固定ネジを締め、ポストを所定の位置に固定します。ポストのクランプ機構には3点接触が採用されており、安定に取り付けことができます(右上、左側の写真参照)。アライメントピン付きポストクランプベースを用いてレーザ光を光学テーブルのネジ穴のパターンにアライメントする際は、位置決めピンの付いた磁石付きビーム高測定用ルーラBHM6のご使用をお勧めします。このルーラを使用すると、光学テーブルの2つのネジ穴の上に配置された、高さの異なる一連のアライメント用の穴をご利用いただけます(右端の写真参照)。 レーザ光を光学テーブルのネジ穴にアライメントする方法の詳細は、「Insights-レーザービームのアライメント方法」タブでご覧いただけます。
レーザービームをアライメントする方法
レーザを光学系に取り付ける場合、まず行うべきは、所望の光路設定をするためビームの水平度と方向を調整することです。このようにして設定されると、ビームをうまく迂回させてシステム内の光学素子を透過するように誘導できるだけでなく、システムのアライメントを調整することによって得られる結果が予測しやすくなり、再現性が高くなります。下記のセクションではそれぞれの方法について説明しています。
実験および機器についての「Insights-ヒント集」はこちらからご覧いただけます。
レーザービームのポインティング角度を水平にアライメントする方法
0:00 - はじめに
1:25 - レーザービームのポインティング角度を水平にし、アライメントする方法
4:09 - ビームを迂回させて任意の光路にアライメントする方法
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図2: ビームは、光学テーブルのタップ穴のラインに対して平行になるようアライメントすることができます。キネマティックマウントのヨー調整でビーム角度を調整し、ルーラをタップ穴のラインに沿ってスライドさせるときに、ビームの照射位置が横方向で動かないようにします。
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図1: :ビーム方向を光学テーブルの表面に対して水平にするには、レーザ用キネマティックマウントのピッチ調整を使用します(図2)。ビームがテーブル表面に対して平行になっている状態は、ビーム高がレーザ前面に近い位置(左)と遠い位置(右)でパワー測定値が同じであることを確認することで行います。
キネマティックマウントのピッチ(チップ)とヨー(ティルト)を調整することで、レーザ角度の微細な補正を行うことができます。この角度調整は、コリメート光を光学テーブル表面などの基準面に対して、あるいはテーブルのタップ穴のラインに沿ってなど基準面内の特定の方向に対してアライメントするときなどで行います。
マウントのアジャスタを使用する前に
まず、キネマティックマウントの各アジャスタを回して移動範囲の中央に移動させます。これにより調整範囲が足りなくなるリスクが少なくなります。また調整範囲の真ん中にアジャスタがあると、マウントのポインティング安定性が良くなります。
その後、レーザを支えるポストやポストホルダなどのオプトメカニクス部品を調整することで、レーザの高さ、位置、向きの粗調整を行います。 調整後はすべてのロックネジが締め付けられていることを確認してください。
ビームをテーブル表面に対して平行にする場合
レーザ光のレベル調整のため、アライメントツールを用いて、マウントのピッチアジャスタによる微細な調整を繰り返す必要があります。
まず光源から近い位置と遠い位置のビームの高さを測定します(図1)。2つの間の距離が長ければ長いほど、確度は高くなります。2つの位置のビーム高が一致するまで、キネマティックマウントのピッチを繰り返し調整します。
ピッチ調整により光源の高さも変わります。動画の例では、光源に近いビーム高は当初82 mmでしたが、最初のピッチ調整で83 mmに上がっています。
ビームを水平に調整した後は、レーザを支えるオプトメカニクス部品を所望の高さに調整します。または2つのステアリングミラーをレーザの後ろに置き、違う方法でアライメントすることもできます(詳細については同セクション内に記載されています)。ステアリングミラーは特に装置自体の角度調整が難しいレーザ装置のビームの高さと方向の調整に有用です。
ビームをタップ穴列に沿った向きに調整
ビームをテーブルのタップ穴列に対して平行にアライメントする場合もアライメントツールとマウントのヨーアジャスタの反復調整が必要になります。
アライメントツールにより、タップ穴列を基準線として、レーザ出力方向を調整できます。ルーラの底辺の端をタップ穴列に合わせて配置します(図2)。
テーブル上の基準線に対するビームの角度ズレは、ルーラに照射されるレーザースポット位置とルーラの垂直基準線の差を見ることで確認できます。取付けブラケットBHMA1を使用して水平置き型のルーラを取り付けることができます。
動画では、ルーラをタップ穴列に並行に移動し、レーザ照射位置をルーラーの1 mm単位の目盛の端に一致させるようにアライメントします。ルーラを基準線の遠い方の位置に移動させると、ルーラのビーム位置も水平方向に移動します。ルーラを遠い方の位置に配置した後、ビーム端が1 mm単位の目盛に一致するまでマウントのヨーを調整します。その後ルーラを光源の近くに移動させ、ビームの位置調整の結果を見ます。このプロセスは必要に応じて反復で行われています。
ビームを迂回させて任意の光路に沿ってアライメントする方法
1つ目のステアリングミラーは、新しい光路上に配置された2つ目のミラーに向けてビームを反射します。2つ目のステアリングミラーは、新しい光路に沿うようにアライメントします。2つのステアリングミラーでレーザ光をアライメントする手順は、Walking the Beam(ビームの移動)として説明することがあり、その結果はFolded Beam Path(折りたたまれたビーム路)と呼ばれることがあります。上の動画の例では、ビームを新しい光路にアライメントするために2つのアイリスが使用されています。新しい光路は光学テーブル面に対して平行で、タップ穴列に沿っています。
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図3: 1つ目のミラーから反射されたビームは、x軸ならびにy軸まわりに、それぞれθおよびψ回転すれば、2つ目のミラーに入射します。どちらの角度も2つ目のミラーの中心位置(座標x2、y2、z2 )に影響を及ぼします。1つ目のミラーのx軸周りの回転は、マウントのピッチ(チップ)アクチュエータの移動範囲によって制限されますが、その移動範囲は、2つ目のミラーの位置と高さも制限します。
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図5: 2つ目のキネマティックミラーマウントのアジャスタは、2つ目のアイリスにビームをアライメントするのに使用します。
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図4: 1つ目のキネマティックミラーマウントのアジャスタを調整して、1つ目のアイリスの開口部にレーザースポットを合わせています。
ミラーの高さの設定
1つ目のミラーの中心は、入射路の高さと一致させます。2つ目のミラーの中心は、新しい光路の高さに合わせてください。
アイリスのセットアップ
新しい光路はアイリスによって設定されます。動画では光路がテーブル面に対して水平となるよう、アイリスの高さが一致していることがご覧いただけます。マウント内のアイリスの高さはルーラかノギスを使用すると適度な精度で設定可能です。
アイリスが閉じているときの(小さな)開口部は、完全な中心位置にない場合があります。そのため、アイリスのビームの入力面をひっくり返すと、開口の位置がシフトする場合があります。アイリスのビーム入力面を決めたらセットアップから使用まで同じ面を使用することを推奨します。
コンポーネントの配置と粗調整
まず、両ミラーのアジャスタを回しながら移動範囲の中央に移動させます。1つ目のミラーは入射光路に配置し、2つ目のミラーは新しい光路上に配置します(図3)。1つ目のミラーのピッチ(チップ)アクチュエータの移動範囲がx周りのミラーの回転(θ )を制限するため、ミラー配置は1つ目のミラーのピッチ(チップ)アクチュエータの移動範囲によって限定されます。2つ目のミラーの位置(x2 、y2 、z2 )を選ぶときは、ピッチに加え、1つ目のミラーのヨー(ティルト)も考慮しなければなりません。2つのミラーは、1つ目のミラーの両アジャスタを移動範囲いっぱいに回さなくてすむよう配置してください。
新しい光路に2つ目のミラーを配置後、両方のアイリスを光路上に置いてください。1つ目のアイリスは2つ目のミラーの近くに、2つ目のアイリスは2つ目のミラーからできるだけ遠くに配置してください。
2つのミラーの高さはそのまま維持し、またヨーのアジャスタは触らずに1つ目のミラーを回転させて、光を2つ目のミラーに向けます。1つ目のミラーのピッチアジャスタを調整して、レーザースポットを2つ目のミラーの中心近くに移動させます。その後、2つ目のミラーを回転させて、ビームを新しい光路にある程度向けます。
最初に光路上に光を当て、その後、向きを調整します。
1つ目のミラーは、2つ目のミラー上にある新しい光路上の点に向けてビームをステアリングするために使用します。まず、1つ目のアイリスに当たるレーザースポットの位置を見ながら1つ目のミラーのアジャスタを調整します(図4)。アイリスの開口部の中心にレーザースポットが合えば最初のステップは終了です。
次に2つ目のミラーでビームをステアリングして、新しい光路とアライメントさせます。2つ目のミラーのアジャスタを調整して、レーザースポットを2つ目のアイリスの開口部に移動します(図5)。ピッチアジャスタがビームの高さを調整し、ヨーアジャスタがビームを横方向に移動します。2つ目のアイリスでレーザースポットが消えてしまう場合、2つ目のミラーのレーザースポットが新しい光路から離れています。
1つ目のミラーのアジャスタを調整しながら2つ目のミラー上のビーム位置を変え、1つ目のアイリスの開口部の中心にレーザースポットがあたるようにします。2つ目のミラーのアジャスタ調整を再開して、2つ目のアイリスの開口部にレーザースポットを向けます。これをレーザービームが両方のアイリスの中心を通るまで繰り返します(動画参照)。アジャスタのどれかが調整範囲の制限に近づいてしまったら、ミラーの1つ、あるいは両方の位置を変え、アライメント手順を繰り返してください。
ヨー軸のアジャスタが制限に近づいた場合、反射ビーム方向を記録しておき、ヨーアジャスタを調整範囲の中央に回転させます。反射ビーム方向が記録した位置になるようミラーマウントの向きを変えます。ミラーが回転できない場合、ビームが新しい光路にほぼ沿うよう1つあるいは両方のミラーの位置を変えます。ビームの向きが微細に調整できるまでこのアライメント手順を繰り返します。
ピッチ軸のアジャスタが制限に近づいた場合、2つのミラーの間の距離を長くするか、入射路と新しい光路の高さの差を小さくします。どちらの方法でもアライメント手順が繰り返された後、ピッチアジャスタが調整範囲の中心の近くに配置されます。
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Click to EnlargeポストベースRBP(/M)を使用して、レーザ光を光学テーブルのネジ穴に沿うようにアライメント
Compatible Mounts for the RBP(/M) Base | |
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KM05CP(/M), KM100CP(/M), and KM200CP(/M) Kinematic Mirror Mounts | |
Kinematic Mirror Mounts with Centering Plates: KM05(/M) with KCP05(/M), KM100 with KCP1(/M), and KM200 with KCP2(/M) | |
16 mm Cage Cubes, 30 mm Cage Cubes, and 60 mm Cage Cubes with a Centered 8-32 (M4 x 0.7) or 1/4"-20 (M6 x 1.0) Mounting Hole |
- 光学素子の反射面をポスト中心に取付けたマウントに対応
- 対応するマウント内の光学素子の反射面を光学テーブルのネジ穴の上に配置
- レーザ光を光学テーブルのネジ穴に沿うようにアライメント
- ミリ規格の光学テーブルとRSシリーズØ25 mmピラーポストに対応
アライメントピン付きポストクランプベースRBP/Mは、Ø25 mmピラーポスト上の中心に光学素子の反射面を配置できるマウントと組み合わせて使用するように設計されています(対応するマウントは右表をご覧ください)。ポストベースRBP/Mの底面にあるピンは光学テーブルのネジ穴にフィットし、ベースはM6 x 1.0キャップスクリュとワッシャ(付属しておりません)でその位置を固定できます。ポストベースにはØ25 mm RSシリーズポストを取り付けることができ、固定ネジを締めなければ自由に回転させることができます(詳細は「概要」タブを参照)。
ポストベースRBP/Mは、対応するマウントを取り付けたポストをこのベースに取り付けたときに、光学素子の反射面が光学テーブルのネジ穴の上に配置されるように設計されています(右図参照)。固定ネジをしっかり締めることで、ポストの位置は固定されます。 ポストベースに調整ノブ付きのマウントを取り付けると、ノブを使用してレーザ光をより正確にテーブルのネジ穴のライン上にアライメントできます。
Click to EnlargeポストベースRBP1(/M)を使用して、レーザ光を光学テーブルのネジ穴に沿うようにアライメント
- 直角キネマティックミラーマウントKCB1/M、KCB1C/M、KCB1E/M、KCB1EC/Mに対応
- 対応するマウントに取付けられた反射光学素子の前面を光学テーブルのネジ穴の上に配置
- レーザ光を光学テーブルのネジ穴に沿うようにアライメント
- ミリ規格の光学テーブルとRSシリーズØ25 mmピラーポストに対応
アライメントピン付きポストクランプベースRBP1/Mは、Ø25 mmピラーポストに取り付けられた直角キネマティックミラーマウントKCB1/M、KCB1C/M、KCB1E/M、またはKCB1EC/Mと組み合わせて使用するように設計されています。ポストベースRBP1/Mの底面にあるピンは光学テーブルのネジ穴にフィットし、ベースはM6 x 1.0キャップスクリュとワッシャ(付属しておりません)でその位置を固定できます。ポストベースにはØ25 mm RSシリーズポストを取り付けることができ、固定ネジを締めなければ自由に回転させることができます(詳細は「概要」タブを参照)。
ポストベースRBP1/Mは、対応するマウントを取り付けたポストをこのベースに取り付け、マウントの背面がアルマイト加工のロック機構の上にくるようマウントの向きを配置すると、光学素子の位置が光学テーブルのネジ穴の上なるように設計されています(右図参照)。固定ネジを締め付けるとポストはしっかり固定され、ミラーマウントのノブを使用してレーザ光をテーブルのネジ穴のライン上により正確にアライメントすることができます。
Click to EnlargeポストベースRBP2(/M)を使用して、レーザ光を光学テーブルのネジ穴に沿うようにアライメント
- 直角キネマティックミラーマウントKCB2/M、KCB2C/M、KCB2EC/Mに対応
- 対応するマウントに取付けられた反射光学素子の前面を光学テーブルのネジ穴の上に配置
- レーザ光を光学テーブルのネジ穴に沿うようにアライメント
- ミリ規格の光学テーブルとRSシリーズØ25 mmピラーポスト
アライメントピン付きポストクランプベースRBP2/Mは、Ø25 mmピラーポストに取り付けられた直角キネマティックミラーマウントKCB2/M、KCB2C/M、またはKCB2EC/Mと組み合わせて使用するように設計されています。ポストベースRBP2/Mの底面にあるピンは光学テーブルのネジ穴にフィットし、ベースはM6 x 1.0キャップスクリュとワッシャ(付属しておりません)でその位置を固定できます。ポストベースにはØ25 mm RSシリーズポストを取り付けることができ、固定ネジを締めなければ自由に回転させることができます(詳細は「概要」タブを参照)。
このポストベースは、対応するマウントを取り付けたポストをベースRBP2/Mに取り付け、マウントの背面がアルマイト加工のロック機構の上にくるようマウントの向きを配置すると、光学素子の位置が光学テーブルのネジ穴の上になるように設計されています(右図参照)。固定ネジを締め付けるとポストはしっかり固定され、ミラーマウントのノブを使用してレーザ光をテーブルのネジ穴のライン上により正確にアライメントすることができます。