Polaris®ミラーマウント、サイドホールドタイプ、Ø38.1mm(Ø1.5インチ)光学素子用
- Designed for Long-Term Stability
- Matched Actuator/Body Threading Minimizes Drift and Backlash
- Minimal Temperature-Dependent Hysteresis
- Sapphire Adjuster Seats Prevent Wear Over Time
POLARIS-K15S4
Ø1.50" Mirror Mount
2 Adjusters
Application Idea
POLARIS-K15S4 Ø1.50" Mount with POLARIS-N5 Removable Adjuster Knobs on a Ø25 mm
Post for Polaris Mounts
US Patents 10,101,559
POLARIS-K15VS2
Ø1.50" Mirror Mount
2 Vertical-Drive Adjusters
Right-Handed
Please Wait
Polaris Side Optic Retention Mounts Selection Guide |
---|
Ø1/2" Optic Mounts |
Ø19 mm Optic Mount |
Ø25 mm Optic Mount |
Ø1" Optic Mounts |
Ø1.5" Optic Mounts |
Ø50 mm Optic Mount |
Ø2" Optic Mounts |
Ø3" Optic Mounts |
Ø1.5" Side Optic Retention Mounts Quick Links |
---|
2-Adjuster Mount |
2-Adjuster Mounts with Vertical Drives |
Adjuster Knobs |
Side Hole Adjustment Tool |
Lock Nut |
Locking Collar |
Torque Wrench |
特長
- 熱膨張係数(CTE)の小さい熱処理済みステンレススチールより機械加工
- 高い耐久性と滑らかな動きを実現するために、硬化処理ステンレススチール製ボールとの接点にはサファイアシートを使用
- 整合されたアクチュエータと背面プレートにより安定性と滑らかなキネマティック調整を実現
- コンパクトなセットアップ向けの上部調整機構(アジャスタ)付き製品もご用意
- 真空および高出力レーザ共振器での使用に適した、不動態化処理済みのステンレススチール製
- モノリシックフレクシャーアームによる光学素子保持方式(特許取得済みUS Patent 10,101,559)
- カスタム仕様のマウントについては当社までお問い合わせください。
Ø38.1 mm(Ø1.5インチ)光学素子用Polaris®低ドリフトキネマティックミラーマウントは、低群遅延分散ミラーのようなØ38.1 mm(Ø1.5インチ)光学素子をしっかりと保持できるように設計されており、また厳しい長期安定性が要求される用途にも適した製品です。
光学素子の保持
このØ38.1 mm(Ø1.5インチ)光学素子用ミラーマウントでは、光学素子を保持するのにモノリシック構造のフレクシャーアーム(特許取得済み)を使用しています。この設計によって、高い保持力とポインティングの安定性が得られるとともに、光学素子を素早く簡単に取り付けることができます。
Polarisミラーマウントの光学素子取付け穴は、温度変化や移動時の衝撃・振動など、様々な環境変化に対して最良のビームポインティング安定性が得られるように精密加工されています。このØ38.1 mm(Ø1.5インチ)光学素子用のマウントに、外径公差が+0/-0.1 mmよりも大きい光学素子を取付けた場合には、マウントの性能は低下してしまいます。
設計
熱処理済みのステンレススチールから機械加工されたPolarisマウントには、ボール接触やサファイアシートを用いた、精密に整合されたアジャスタが使用されています。そのため、滑らかなキネマティック調整が可能です。このPolaris製品は、ビームに生じるミスアライメントの一般的な要因にすべて対応するように設計されています。詳しくは「設計の特長」タブをご覧ください。
ポストの取り付け
Polarisミラーマウントには、ポスト取付け用のM4ザグリ穴があります。Ø38.1 mm(Ø1.5インチ)光学素子用マウントには、取付け用ザグリ穴の周りにØ2 mmの位置決めピン用の穴があり、Polarisミラーマウント用ポスト.を使用することでより精密なアライメントが可能です。推奨する取り付け方法等については「使用情報」タブをご覧ください。
クリーンルームおよび真空への対応
POLARIS-K15S4およびPOLARIS-K15VS2(L)は、クリーンルームや真空での使用が可能です。詳細は「仕様」タブおよび「設計の特長」タブをご覧ください。
Item # | POLARIS-K15S4 | POLARIS-K15VS2 | POLARIS-K15VS2L |
---|---|---|---|
Optic Sizea | Ø1.5" (38.1 mm) | ||
Optic Thickness (Min) | 0.24" (6.0 mm) | ||
Number of Adjusters | Two | ||
Adjuster Drive | 5/64" Hex, Ø0.07" Side Adjustment Holesb | 5/64" Hex, Vertical Drive, Right Handed | 5/64" Hex, Vertical Drive, Left Handed |
Adjuster Pitch | 100 TPI | ||
Actuator Matching | Matched Actuator/Body Pairs | ||
Measured Point-to-Point Mechanical Resolution per Adjuster (Bidirectional Repeatability) | 5 µrad (Typical); 2 µrad (Achievable) | ||
Adjustment per Revolutionc | ~5.5 mrad/rev | ||
Mechanical Angular Range (Nominal) | ±3° | ||
Front Plate Separation at Pivot Adjuster | 0.125" (3.175 mm) | ||
Beam Deviation After Thermal Cyclingd | < 1 μrad | ≤ 1 μrad | |
Recommended Optic Mounting Torquee | 5 - 7 oz-in (0.035 - 0.049 N·m) for 6 mm Thick Optics | ||
Mounting | Two #8 (M4) Counterbores | One #8 (M4) Counterbore | |
Alignment Pin Holes | Two at Each Counterboref | ||
Vacuum Compatibilityg | 10-9 Torr at 25 °C with Proper Bake Out 10-5 Torr at 25 °C without Bake Out Grease Vapor Pressure: 10-13 Torr at 20 °C; 10-5 Torr at 200 °C Epoxy Meets Low Outgassing Standards NASA ASTM E595, Telcordia GR-1221 | ||
Operating Temperature Range | -30 to 200 °C |
Polarisミラーマウントの試験データ
当社では、Polaris低ドリフトキネマティックミラーマウントに対して、その高い性能を保証するために幅広い試験を実施しています。熱衝撃試験ではマウントの優れた安定性を確認し、一時的な温度による変化の後にマウントが確実に初期位置に戻ることを実証しています。干渉計を用いた波面歪みの試験では、Polarisマウントで光学素子を保持したときに、その表面を大きく歪ませることがないことを実証しています。
熱衝撃後の位置再現性
目的: この試験は、熱衝撃を受けたマウントが、ヒステリシスなしでミラーをどの程度確実に初期位置に戻せるかを測定するものです。測定結果から、光学システムのアライメントが熱衝撃の影響を受けないことを示します。
手順: ミラーマウントPOLARIS-K15S4をØ25 mmポストに取り付け、次に温度制御された環境下に置かれたステンレススチール製光学テーブルに固定しました。ミラーはフレクシャ機構を使用して固定しました。その他の取り付けの際の注意事項については「使用情報」タブをご参照ください。独立に温度制御されている半導体レーザからのビームをこのミラーで反射し、位置センシングディテクタ(PSD)に入射するようにセットしました。ミラーマウントの温度を44 °Cまで上昇させ、マウント全体が一定温度になるまで、その温度を維持しました。その後、ミラーマウントの温度を試験開始時の温度に戻しました。試験結果は以下の通りです。
結果: 下のプロット図に示すように、POLARIS-K15S4が初期の温度に戻ると、マウントに取り付けられているミラーの角度(ピッチとヨー)は、初期位置の1 μrad以内に戻りました。Polarisマウントのこの性能試験は、温度変化のサイクルをさらに繰り返して実施しました。各サイクルの後に、ミラーの位置は初期位置の1 µrad以内に戻っています。
比較: マウントPOLARIS-K15S4の100TPIアジャスタをわずか0.05°(1回転の1/7200)回転させただけで、マウントの角度は1 μrad変わります。高度な技術を有する作業者でも、調整可能な最小角度は0.3°(1回転の1/1200)程度であり、これは6 μradに相当します。
結論: Polarisミラーマウントは、温度を繰り返し変化させてもミラーを確実に初期位置に戻すことができる、高性能で高安定なマウントです。従って、Polarisマウントはアライメントの長期安定性を必要とする用途に適しています。
Click to Enlarge
Ø38.1 mm(Ø1.5インチ)光学素子用PolarisミラーマウントPOLARIS-K15S4の熱衝撃に対する再現性
Click to Enlarge
上のグラフは、POLARIS-K15S4に対して連続して10回行った熱衝撃試験における、各試験後の最終的な角度位置を示しています。温度変化は試験の開始時と終了時の温度差であり、それには室温の変化なども要因として含まれています。
Zygo位相シフト干渉計を用いた光学歪み測定
光学素子は取り付けに伴う力によってその表面に歪みが生じます。光学素子の歪みは反射光の波面に作用するため、この歪みの影響を最小限に留めることが重要です。当社のØ38.1 mm(Ø1.5インチ)光学素子用Polarisマウントでは、光学素子の歪みを最小限に抑えながら最大限の安定性が得られるように設計されたモノリシックフレクシャーアームが用いられています。
フレクシャーアームによってミラーに生じる光学歪みの大きさを調べるために、Zygo位相シフト干渉計を用いて様々なトルク値における波面歪みを測定しました(左下の図参照)。下に示す試験結果から、Ø38.1 mm(Ø1.5インチ)光学素子用Polarisマウントには0.035~0.049 N・m(5~7 oz-in)のトルクをお勧めいたします。
光学素子を取り付ける際の適切なトルク値は±0.007 N・mの範囲で変化しますが、これは光学素子の直径や公差の累積によるものです。
手順:
広帯域誘電体ミラーをPolarisマウントの光学素子取付け穴に挿入し、止めネジ(セットスクリュ)でフレクシャーアームを締め付けて固定しました。光学歪みはZygo干渉計を用いて測定し、記録しました。それぞれの測定が終了した後、光学素子の保持力を確認するために、光学素子をマウントから押し出すのに必要な力を測定しました。ここで示されている波面歪みの値は、光学素子全体におけるPV(peak-to-valley)値で、最悪の歪みの大きさを表しています。光学素子中心部の波面歪みはエッジ部分に比べて大幅に小さくなります。
結果:
右下の表に示すように、止めネジに5~7 oz-in(0.035~0.049 N・m)のトルクをかけた場合、波面歪みのPV値は≤0.173λになりました。
POLARIS-K15S4 Optical Distortion Test Data | ||
---|---|---|
Torque (oz-in)a | Wavefront Distortion (Peak to Valley)b (Click for Example Zygo Screenshot) | Push-Out Force (lbf)c |
Unmounted | 0.083λ | > 12 |
4 | 0.108λ | |
5 | 0.165λ | |
6 | 0.137λ | |
7 | 0.173λ | |
8 | 0.175λ | |
9 | 0.281λ | |
10 | 0.302λ |
Click to Enlarge
POLARIS-K15S4の止めネジに7 oz-in(0.049 N・m)のトルクを負荷した時の波面歪み(これ以外のトルク値での波面歪みは右の表をご覧ください)。
Click to Enlarge
POLARIS-K15S4の構造
光学系のミスアライメントには、一般にいくつかの共通要因があります。それには、ミラー位置の温度によるヒステリシス、クロストーク、ドリフト、バックラッシュなどが上げられます。Polarisミラーマウントは、特にこれらのミスアライメント要因を最小化するように設計されており、その結果として極めて高い安定性が実現されました。極めて高い安定性が求められる実験に適したキネマティックミラーマウント用の部品を選定するにあたっては、広範な研究、先進の設計ツールを用いた様々な設計検討、および何か月にも渡る厳格な試験を実施しました。
熱ヒステリシス
多くの実験室の室内温度は、空調、室内の人数、設備の動作状況などの影響により一定ではありません。そのため、アライメントに敏感な光学セットアップで使用されるマウントには、温度によるアライメントへの影響を最小化する設計が求められます。温度の影響は、ステンレススチールのような熱膨張係数(CTE)の小さい材料を選ぶことによって抑制できます。しかしCTEの小さい材料で作られたマウントであっても、元の温度に戻った時、ミラーは一般に元の位置には戻りません。Polarisミラーマウントの重要部品は全て組立前に熱処理され、温度ヒステリシスの原因になる可能性のある内部応力が除去されます。それにより、ミラーマウントの温度を元の温度に戻すと、光学系のアライメントも元に戻ります。
Polarisのもう1つの重要な設計要素は、ミラーのマウントへの固定方法です。こちらのPolarisマウントは、接着剤を使用せずに優れた性能を実現しています。 接着剤の代わりに、このマウントでは光学素子のエッジ部分を固定するのにモノリシックフレクシャーアームを使用しています。モノリシックフレクシャーアームを用いる方法は、止めネジ(セットスクリュ)だけを用いる保持方法に比べて温度変化の影響を受けにくく、光学素子の表面歪みの発生も抑制されます。
クロストーク
クロストークは、マウントの前面プレートと背面プレートの寸法公差を注意深く調整し、ピッチとヨーのアクチュエータの動きを直交させることで最小化しています。さらに、3つの接触点には全てサファイアシートが使用されています。標準的な金属-金属の接触点は、時間の経過とともに摩耗します。Polarisマウントでは研磨されたサファイアシートが使用されているため、アクチュエータの硬化処理されたステンレススチール製先端との接触面は、時間が経過してもその良好な状態が保持されます。
ドリフトおよびバックラッシュ
ミラーマウントの位置ドリフトとバックラッシュを最小化するには、アジャスタ内のあそびと潤滑剤の量を制限する必要があります。アクチュエータを調整(操作)すると、余分な潤滑剤は絞り出されて他の部位に蓄積します。この非平衡状態にある潤滑剤はゆっくりと平衡状態に戻っていきます。それにより、マウントの前面プレートが移動する場合があります。Polarisミラーマウントでは、工業規格よりも厳しい基準で本体やブッシュと整合するアジャスタを使用しているので、アジャスタの潤滑剤はほんのわずかしか必要ありません。そのため、Polarisマウントのアライメントは調整(操作)後でも極めて安定しています。また、アジャスタは滑らかに動かすことができるので、繰り返し細かい調整を行なうことができます。
クリーンルームおよび真空への対応
こちらのページでご紹介しているPolarisマウントは、すべてクリーンルームや真空での使用が可能です。マウントは、Carpenter AAA不動態化処理による化学洗浄を行い、表面から硫黄、鉄、汚染物質などを除去しています。不動態化処理の後は、クリーンな(汚染されていない)環境下で組み立て、2重の真空バッグに入れてクリーンルームに搬入するまでの間に汚染されないようにしています。
Click to Enlarge
Polarisマウントは、2重の真空バッグに封入して発送しています。
サファイアシートは、NASAで認証されたアウトガスの少ない手法を用いて、所定の位置に接着されています。また、アジャスタには、DuPont社製LVP高真空対応グリースKrytox(超高真空対応のアウトガスの少ないPTFEグリース)を使用しています。このような技術により、高真空への対応とアウトガスの低減を実現しています。10-5 Torrより高い真空度で使用するときは、アウトガスによる汚染を最小限に止めるために、マウントの設置前に適切なベークアウト処理を施すことを強くお勧めします。なお、Polarisに付属しているM4キャップスクリュは、10-5 Torr以上の真空度には対応していませんのでご注意ください。
クリーンルーム対応の梱包
真空対応のPolarisマウントは、クリーンな(汚染されていない)環境下で組み立てられた後、右の写真のように2重の真空バッグに封入されます。真空気密により袋が密着するためマウントが安定し、輸送時の衝撃等による前面プレートの移動も制限されます。また、密着することで袋とマウントの摩擦も最小限に抑えられるため、袋の材料が削られてクリーンなマウントを汚染することも防げます。
真空封止の工程では、水分が含まれた空気がパッケージから排出されます。そのため、乾燥剤を使用することなく、不要な表面反応を防止できます。真空バッグは、輸送および保管中の空気や埃による汚染からマウントを保護し、さらに2重であることでクリーンルームへの入室手順をシンプルで有効性の高いものにすることができます。クリーンルームの外で外側の袋を外し、汚染されていない内側の袋に入ったマウントをクリーンなコンテナに入れてクリーンルーム内に搬入できます。この間、真空バッグの利点は保持されています。クリーンルーム内では、マウントを内側の袋から取り出して、すぐにご使用いただくことができます。
Click to Enlarge
Polarisミラーマウント用Ø1インチポストとPolaris用クランプアームを用いて、光学テーブルなどの面に取り付けられたPOLARIS-K05。長さ1.5インチのポストを使用した場合、光軸の高さはテーブルの表面から2インチになります。
Polarisキネマティックミラーマウントは、温度変化や振動のある環境下においても、長期の使用に耐えられるように設計されています。以下では、性能を最大限に引き出すための使用上のヒントを示します。
整合材料の使用
Polarisマウントの前面および背面プレートの材料には、熱膨張係数が比較的小さなステンレススチールが用いられています。取付け時にはPolarisミラーマウント用Ø25 mmポストやPolarisクランプアームなど、Polarisマウントと同じ材料から製造されたコンポーネントのご使用をお勧めします。
太いポストの使用
Polarisマウントは、Ø25 mmポストおよびノンブリッジクランプアームと組み合わせて使用すると、その性能を最も良く発揮することができます。これらのポストはステンレススチール製であり、またマウントに対して2本の線で接触するため、周囲温度が変化してもマウント底面は安定であり、アライメントに係る問題の発生を最小限に抑えられます。
光学素子の取り付け
光学素子は取付け穴の中で動くことがあるので、Polarisマウントをセットアップから外した状態で光学素子を取付け、ミスアライメントの影響を最小限に抑えるようにしてください。Polarisマウントに光学素子を取付ける際はトルクドライバの使用をお勧めします。光学素子を固定するフレクシャーバネに過度なトルクを加えると、光学素子の表面に大きな歪みが生じます。
前面プレートの位置
Ø38.1 mm(Ø1.5インチ)光学素子用のPolarisマウントは、最大 6°の調整ができるよう設計されています。ただし、最良の性能を得るには、前面プレートを可能な限り背面プレートに対して平行にするようにしてください。これにより高い安定性が得られます。
テーブルの表面にできるだけ近付けて設置
振動や温度変化の影響を最小限に抑えるために、光学系の高さはできるだけ低くしてください。短いポストを使用すると温度変化によるY軸方向の動きが小さくなり、また振動による動きも小さく抑えられます。例えば、Polarisマウントをブレッドボードなどの平坦な表面にM6 x 1.0 - M4 x 0.7のネジアダプタ(AE4M6M)を用いて直接取り付けることもできます。こうすることで、ポストによる不安定さを取り除くことができます。マウントを直接取り付ける場合、底面側のアジャスタにはノブを取り付けることができません(右の写真参照)。
接触部の研磨とクリーニング
マウントとポストの接触部、およびポストとテーブルの接触部はクリーンな状態を維持し、傷や欠陥が生じないように注意してください。テーブル面を研磨石でクリーニングし、ポストの上下とマウントの底面を研磨パッドでクリーニングするのが、最も効果がある方法としてお勧めしています。
Polaris用調整ツールの使用
調整ツールSA1の先端は、Ø38.1 mm(Ø1.5インチ)用マウントPOLARIS-K1S5のØ1.8 mmのサイドホールアジャスタに精密にフィットするように設計されています。そのハンドルにはPOLARIS-K15S4およびPOLARIS-K15VS2(L)の両方のアジャスターネジに対応する2.0 mm六角レンチも付いています。また、1/4"-100アジャスターネジの手動調整にお使いいただける、ステンレススチール製ノブPOLARIS-N5もご用意しています。ただし、これらのノブをPOLARIS-K15VS2(L)の上部調整機構(アジャスタ)に使用すると、機械的な角度調整範囲が制限される場合があります。
マウントが衝撃や振動に晒される環境においては、Ø38.1 mm(Ø1.5インチ)光学素子用マウントPOLARIS-K15S4には1/4"-100ロックナット、上部アジャスタ付き Ø38.1 mm(Ø1.5インチ)光学素子用マウントPOLARIS-K15VS2(L)にはロック用カラーPOLARIS-LNS1をご使用いただけます。頻繁に調整が必要な場合には、止めナットとロック用カラーを0.03〜0.06 N•mのトルクで、手で締め付けることができます。長期的な安定性が求められる場合には、トルクレンチTW13を使用してロックナットPOLARIS-LN1を0.23 N•mのトルクで締め付けることができます。ロック用カラーPOLARIS-LNS1は、上部に13 mmの六角部分を有するスパナレンチPOLARIS-T2とプリセット型トルクレンチTW13を組み合わせて、0.23 N•mのトルクで締め付けることができます。
推奨しない使用方法
背面プレートからアジャスタを取り外すと、ネジ部分に汚れが付着する場合がありますのでお勧めしません。汚れが付着すると、精密調整機能が大きく損なわれる場合があります。また前面プレートを引き離すような操作は避けてください。バネが作動範囲以上に伸びてしまったり、サファイアシートにヒビが入ったりする可能性があります。モノリシック構造の光学素子保持用アームの止めネジは、締め付け過ぎないようにご注意ください。光学素子の位置固定にはわずかな力で十分です。
Posted Comments: | |
No Comments Posted |
当社では、側面固定型、SMネジ付き、低歪み、 ピエゾアジャスタ付き、上部アジャスタ付き、接着固定式などのキネマティック光学マウントのほかに、固定式モノリシックミラーマウント、固定式光学マウント、XY移動マウント、5軸キネマティックマウント、キネマティックプラットフォームマウントなど、様々なPolarisマウントをご用意しております。下の表では、当社のすべてのPolarisマウントのラインナップを、マウントのタイプ、光学素子取付け穴のサイズ、光学素子の保持方法、アジャスタの種類(固定式マウントの場合は用途)などで分類して表記しています。また、右下の表に示すように、Polarisマウント用に設計されたアクセサリもご用意しています。下の表では、簡潔に表記するために冒頭の「POLARIS」を省略し、型番末尾のみを掲載しています。下の写真をクリックすると拡大できます。
Polaris Mount Adjuster Types | |||||
---|---|---|---|---|---|
Side Hole | Hex | Adjuster Knobs | Adjuster Lock Nuts | Piezo Adjusters | Vertical-Drive Adjusters |
Polaris Kinematic Mounts for Round Optics | ||||
---|---|---|---|---|
Optic Retention Method | Side Lock | SM Threaded | Low Distortion | Glue-In |
Ø1/2" Optics | ||||
2 Side Hole Adjusters | - | - | - | -K05C4 -K05G4 |
2 Hex Adjusters | -K05S1 | -K05T1 | -K05F1 | - |
2 Adjusters with Lock Nuts | -K05S2 | -K05T2 | -K05F2 | - |
2 Piezoelectric Adjusters | -K05P2 | - | - | - |
2 Vertical Adjusters | -K05VS2 -K05VS2L | - | - | - |
3 Hex Adjusters | -K05 | - | - | - |
3 Adjusters with Lock Nuts | - | -K05T6 | -K05F6 | - |
3 Adjuster Knobs (Tip/Tilt/Z) & 2 Hex Adjusters (X/Y) | - | -K05XY | - | - |
Ø19 mm (3/4") Optics | ||||
2 Side Hole Adjusters | -K19S4 | - | -K19F4/M | -K19G4 |
Ø25 mm Optics | ||||
2 Side Hole Adjusters | -K25S4/M | - | -K25F4/M | - |
Ø1" Optics | ||||
2 Side Hole Adjusters | -K1S4 | - | - | -K1C4 -K1G4 |
2 Hex Adjusters | -K1E2 -K1-2AH | -K1T2 | -K1F2 | - |
2 Adjuster Knobs | - | -K1T1 | -K1F1 | - |
2 Piezoelectric Adjusters | -K1S2P | - | - | - |
2 Vertical Adjusters | -K1VS2 -K1VS2L | - | - | - |
3 Side Hole Adjuster | -K1S5 | - | - | - |
3 Hex Adjusters | -K1E3 -K1-H | -K1T3 | - | - |
3 Adjuster Knobs | -K1E -K1 | -K1T | -K1F | - |
3 Piezoelectric Adjusters | -K1S3P | - | - | - |
3 Adjuster Knobs (Tip/Tilt/Z) & 2 Hex Adjusters (X/Y) | - | -K1XY | - | - |
Optic Retention Method | Side Lock | SM Threaded | Low Distortion | Glue-In |
Ø1.5" Optics | ||||
2 Side Hole Adjusters | -K15S4 | - | -K15F4 | - |
2 Vertical Adjusters | -K15VS2 -K15VS2L | - | - | - |
3 Adjuster Knobs (Tip/Tilt/Z) & 2 Hex Adjusters (X/Y) | - | -K15XY | - | - |
Ø50 mm Optics | ||||
2 Side Hole Adjusters | -K50S4/M | - | -K50F4/M | - |
Ø2" Optics | ||||
2 Hex Adjusters | -K2S2 | -K2T2 | -K2F2 | - |
2 Adjuster Knobs | -K2S1 | -K2T1 | -K2F1 | - |
2 Piezoelectric Adjusters | -K2S2P | - | - | - |
2 Vertical Adjusters | -K2VS2 -K2VS2L | - | - | - |
3 Hex Adjusters | -K2S3 | -K2T3 | -K2F3 | - |
3 Adjuster Knobs | -K2 | -K2T | -K2F | - |
Ø3" Optics | ||||
2 Side Hole Adjusters | -K3S4 | - | - | - |
3 Side Hole Adjusters | -K3S5 | - | - | - |
Ø4" Optics | ||||
2 Side Hole Adjusters | - | - | -K4F4 | - |
Ø6" Optics | ||||
2 Side Hole Adjusters | - | - | -K6F4 | - |
Polaris XY Translation Mounts for Round Optics | ||
---|---|---|
Optic Retention Method | SM Threaded | Representative Photos |
Ø1/2" Optics | ||
2 Hex Adjusters (X/Y) | -05XY | |
3 Adjuster Knobs (Tip/Tilt/Z) & 2 Hex Adjusters (X/Y) | -K05XY | |
Ø1" Optics | ||
2 Hex Adjusters (X/Y) | -1XY | |
3 Adjuster Knobs (Tip/Tilt/Z) & 2 Hex Adjusters (X/Y) | -K1XY | |
Ø1.5" Optics | ||
2 Hex Adjusters (X/Y) & 3 Adjuster Knobs (Tip/Tilt/Z) | -K15XY |
Polaris Fixed Mounts for Round Optics | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
Optic Retention Method | Side Lock | Low Distortion | Glue-In | Representative Photos | ||
Ø1/2" Optics | | |||||
Optimized for Mirrors | - | -B05F | -C05G | |||
Optimized for Beamsplitters | -B05S | - | -B05G | |||
Optimized for Lenses | - | - | -L05G | |||
Ø19 mm (Ø3/4") Optics | ||||||
Optimized for Mirrors | -19S50/M | - | - | |||
Ø1" Optics | ||||||
Optimized for Mirrors | - | -B1F | -C1G | |||
Optimized for Beamsplitters | -B1S | - | -B1G | |||
Optimized for Lenses | - | - | -L1G | |||
Ø2" Optics | ||||||
Optimized for Mirrors | - | -B2F | -C2G | |||
Optimized for Beamsplitters | -B2S | - | - |
Polaris Kinematic 1.8" x 1.8" Platform Mount | ||
---|---|---|
Optomech Retention Method | Tapped Holes & Counterbores | |
2 Adjuster Knobs | -K1M4(/M) |
Accessories for Polaris Mounts | |
---|---|
Description | Representative Photos |
Ø1/2" Posts for Polaris Mounts | |
Ø1" Posts for Polaris Mounts | |
Non-Bridging Clamping Arms | |
45° Mounting Adapter |
Click to Enlarge
Ø38.1 mm(Ø1.5インチ)用PolarisマウントPOLARIS-K15S4の調整方法:
A:2.0 mm六角レンチをアジャスタの先端に挿入して調整
B:調整ツールSA1をアジャスタのサイドホールに挿入して調整
C:取り外し可能なノブPOLARIS-N5をアジャスタに取り付けて調整
D:六角ノブHKTS-5/64とサイドホールに挿入した1.5 mmボールドライバを使用して精密調整
- 2つの六角アジャスタ、サイドホール付き(右の写真参照)
- Ø38.1 mm(Ø1.5インチ)光学素子用
- 本体と整合した100 TPIのアクチュエータ
- 角度調整範囲:±3°
- 分解能:約5.5 mrad/rev
- 温度サイクル試験後の変位量<1 µrad
- モノリシックフレクシャーアームにより、光学素子の歪み最小化とより安定な保持力を実現
Ø38.1 mm(Ø1.5インチ)光学素子用の2アジャスタ付きPolarisキネマティックミラーマウントは、高分解能な調整を容易に行うことができるだけでなく、アライメントの長期安定性も得られるように設計されています。2アジャスタ設計により自由度は制限されますが、取付けの安定性は向上します。マウントに使用されている剛性の高いバネにより安定性が強化されているため、厳しい環境下で信頼性の高い動作が要求される組み込み用途(OEM用途)にも適しています。
光学素子の固定部にはモノリシック構造のフレクシャーアームが採用されており、これは1.3 mm(0.05インチ)六角レンチで操作できます。モノリシックフレクシャーアームにより、取り付けられた光学素子の波面歪みを最小化しつつ、一方で止めネジ(セットスクリュ)を用いた標準的なマウントよりも光学素子の保持力を強化することができます。モノリシックフレクシャーアーム付きのØ38.1 mm(Ø1.5インチ)光学素子用Polarisマウントの性能データは「試験データ」タブでご覧いただけます。
100 TPIアジャスタにはØ1.8 mmの貫通穴が3つあり、当社の精密サイドホール調整ツールSA1(下記参照)または1.5 mmボール(六角)ドライバや六角レンチを使用して側面から操作することができます。各アジャスタには2 mm六角穴があり、SA1の端についている六角レンチやつまみネジ型六角レンチHKTS-5/64(下記参照)、あるいは一般的な2 mm六角レンチでも操作できます。そのほか、脱着可能な薄型の調整ノブPOLARIS-N5(下記参照)をアジャスタにねじ込むと、感触が向上してより微細な調整がしやすくなります。なお、その場合には着脱式ノブでアジャスタ側面の穴は塞がってしまいますのでご注意ください。
マウントのアジャスタは、止めナットPOLARIS-LN1またはロック用カラーPOLARIS-LNS1(いずれも別売り、下記参照)で固定できます。アジャスタをたびたび調整しなければならない場合には、止めナットやロック用カラーをおよそ0.03~0.06 N·mのトルクで軽く締め付けるだけで十分です。長期安定性を必要とする場合には、締め付けトルクとして0.23 N•mを推奨していますが、このトルクは当社のプリセット型トルクレンチTW13(下記参照)をご使用いただくと得ることができます。
ポスト取り付け用として、2つのM4ザグリ穴があります。カスタム構成で取り付ける場合は、各ザグリ穴の両側にあるØ2 mmの位置決めピン用の穴を利用することで、取り付けの位置と角度を精密に設定できます。標準の位置決めピンDIN 7-m6のご使用をお勧めしています(詳細は型番横の赤いアイコンをクリックしてご覧ください)。
- 上部に2つの六角アジャスタ付き
- Ø38.1 mm(Ø1.5インチ)光学素子用
- 本体と整合した100 TPIのアクチュエータ
- 角度調整範囲:±3°
- 分解能:約5.5 mrad/revn
- 温度サイクル試験後の変位量<1 µrad
- モノリシックフレクシャーアームにより、光学素子の歪み最小化とより安定な保持力を実現
- 硬化および精密仕上げ加工されたステンレススチール製上部アジャスタ(特許取得済みUS Patent 11,320,621)による、超安定のキネマティック動作
- 右手系と左手系をご用意
Ø38.1 mm(Ø1.5インチ)光学素子用の2アジャスタ付きPolarisキネマティックミラーマウントは、長期安定性に優れ、また上部に配置された調整機構を用いて高分解能な調整が可能です。右手系と左手系のマウントをご用意しております。2アジャスタ型の設計により、自由度は制限されますが安定性は向上します。また、上部に調整機構があることで、マウントの背面から六角アジャスタを操作できない狭いスペースのセットアップでも調整が可能です。
こちらのマウントは、1.3 mm(0.05インチ)六角レンチで操作するモノリシックフレクシャーアームを採用しているのが特長です。モノリシックフレクシャーアームを採用したことで、取り付けられた光学素子の波面歪みを最小化しつつ、一方で止めネジ(セットスクリュ)とフレクシャーバネを用いた当社のマウントよりも光学素子の保持力を強化することができます。モノリシックフレクシャーアーム付きのØ38.1 mm(Ø1.5インチ)光学素子用Polarisマウントの性能データは「試験データ」タブでご覧いただけます。
こちらのミラーマウントの100 TPIアジャスタには2.0 mmの六角穴が付いており、当社のつまみネジ型六角レンチHKTS-5/64(下記参照)や調整ツールSA1の末端の六角レンチ、あるいは汎用の2.0 mm六角レンチでも調整可能です。そのほか、脱着可能な薄型の調整ノブPOLARIS-N5をアジャスタにねじ込むと、感触が向上してより微細な調整がしやすくなります。ただし、機械的な角度調整範囲は狭くなる場合があります。
マウントのアジャスタは付属のロック用カラーPOLARIS-LNS1を用いて固定できます(追加のロック用カラーは別売り、下記参照). スパナレンチPOLARIS-T2(別売り、下記参照)を用いると、ロック用カラーをアジャスタの回転軸に沿って締め付けることができます。またスパナレンチの中央の貫通穴に2.0 mm六角レンチを挿入して、ロック用カラーを締め付ける際にアジャスタの位置を固定することができます。長期安定性を必要とする場合には、プリセット型トルクレンチTW13とスパナレンチPOLARIS-T2の六角部分を使って、ロック用カラーを0.23 N•mのトルクで締め付けることができます。
ポスト取り付け用に、2つのM4ザグリ穴があります。カスタム構成で取り付ける場合は、各ザグリ穴の両側にあるØ2 mmの位置決めピン用の穴を利用することで、取り付けの位置と角度を精密に設定できます。標準の位置決めピンDIN 7-m6のご使用をお勧めしています(詳細は赤のアイコンをクリックしてご覧ください)。このマウントには、Polarisミラーマウント用Ø25 mmポストなど、Ø2 mmの位置決めピン用の穴が付いたステンレススチール製ポストをお勧めします。
当社の上部アジャスタ付きPolarisマウントの標準品として、前面プレートがØ25.4 mm(Ø1インチ)やØ50.8 mm(Ø2インチ)の光学素子用の製品もご用意しております。そのほか、マウントに当社の低歪みマウントに用いられている前面プレートを取り付けてカスタマイズすることなどもできます。背面プレートについてもカスタマイズが可能で、POLARIS-K15VS2またはPOLARIS-K15VS2Lの側面に取付け穴や位置決めピン用の穴を設け、アジャスタが水平方向に向くように配置することもできます。詳細は当社までお問い合わせください。
Click to Enlarge
光学素子を取り付けたマウントPOLARIS-K1C4と着脱式ノブPOLARIS-N5(マウントとは別売り)
Compatible Mounts |
---|
POLARIS-K25S4/M POLARIS-K25F4/M POLARIS-K1C4 POLARIS-K1G4 POLARIS-K1S4 POLARIS-K1S5 POLARIS-K15S4 POLARIS-K15F4 POLARIS-K50S4/M POLARIS-K50F4/M POLARIS-K2VS2 POLARIS-K2VS2L |
- 1/4"-100アジャスタの調整を容易に
- アジャスターネジに直接取付け
- マウントとは別売り
1/4"-100アジャスタ用Polaris®着脱式ノブを使用すると、Polarisキネマティックミラーマウントを手動で調整することが可能です。このノブは右表に記載している、一部のPolarisマウントにお使いいただけます。尚、こちらのマウントにノブをご使用の際は、アジャスターネジの側面にある貫通穴を塞ぐことになりますのでご注意ください。アジャスターネジの2 mm六角ソケットは、ノブを取り付けても使用可能です。
ノブは化学的に洗浄され、熱処理済みSUS303ステンレススチール製で、適切なベークアウトにより、25 °Cで10-9Torr(ベークアウトが行われなかった場合10-5Torr)までの真空度に対応します。
- 2 mm(5/64インチ)の六角レンチを使用するアクチュエータの調整に便利
- 赤色アルマイト加工の調整ノブで六角レンチのサイズが刻印
- 六角チップは取り替え可能
- 1パック4個入り
この2 mm(5/64インチ)六角レンチ型の調整用つまみネジを使用することで、2 mm六角レンチで調整するアクチュエータ(またはノブを取り外した標準タイプのアクチュエータ)が迅速に調整できます。 これは取り外し可能なノブであるため、調整の合間にネジの六角穴に取り付けたままにしておくことができて便利です(右の写真参照)。 #8-32止めネジ(2 mm六角)が取り替え可能の六角形のビットを固定します。この取り替え可能なビットは、一方の先端がつぶれてしまっても、逆向きで再利用できます。 交換用の六角レンチ型ビットが必要な場合には、当社にお問い合わせください。
つまみネジ型六角レンチには、0.050~3/16インチと2 mm~5 mmのサイズの製品があります。
Click to Enlarge
SA1を用いたPOLARIS-K1S4のサイドホールと六角レンチによる調整
- Polarisアジャスタのサイドホールに精密にフィットするØ1.7 mmの先端
- ハンドル部分に2.0 mm六角レンチ
- 化学洗浄済みで、磁性のあるステンレススチール製
サイドホール調整ツールには、Polarisマウントのサイドホールアジャスタに精密にフィットするように設計されたØ1.7 mmの先端があります。ハンドルには2.0 mm六角レンチがついており、SA1を小さなつまみのように使用することができます。また中央のナットには6.0 mmレンチが取付け可能なため、長めのレバーアームを構成することもできます。精密な先端は調整時のバックラッシュが小さく、また深さストッパにより調整中のツールをサイドホール内にしっかり固定しておくことができます。Ø25 mmよりも大きいミラーマウントに対しては、ツールの長さが41.2 mmであるため、マウント背面にあるほかのアジャスタと干渉せずにアクチュエータを360°調整できます。
SA1は化学洗浄と硬化処理を施されたステンレススチール製で、耐久性があるうえにクリーンな環境にも対応します。磁性があるため、スペースのない、あるいは振動に敏感なセットアップでは磁石を使用してツールを回収することができます。
クロススレッド(斜めにねじ込む状態)しないように止めナットを取り付けるには、まずアジャスタの先に止めナットをそっと置いてください。止めナットを少々緩める方向に回し、止めナットのネジ部分とアジャスタのネジ部分が整合してからアジャスタに締め込むようにしてください。 動画では止めナットPOLARIS-LN1を低歪みマウントPOLARIS-K1F1に取り付ける方法をご紹介しています。
- アジャスタの長期安定性を保つ止めナット
- Polarisマウントに対応(一部使用できない製品あり)
- 厚さ1.9 mm
- 13 mm六角ナットは薄型レンチまたはコーンレンチで締めることができます。
この止めナットはピエゾ駆動のマウントや低頭アジャスタ付きのマウント(型番POLARIS-K1E3、POLARIS-K1E2)、そして垂直方向に調整可能なマウント(型番POLARIS-K1VS2、POLARIS-K1VS2L)を除く、1/4"-100アジャスタが付いたPolarisマウントに対応します。アジャスタの長期安定性、または衝撃や振動にさらされる用途向けに設計されており、Polaris同様、あらかじめ高真空対応のアウトガスの少ないPTFEグリースが塗布されており、またアジャスタとの適合性が試験されています。
アジャスタをたびたび調整しなければならない場合には、止めナットはおよそ0.03~0.06 N·mのトルクで手で軽く締め付けるだけで十分です。長期安定性を必要とする場合には、締め付けトルクとして0.23 N•mを推奨していますが、このトルクは当社のプリセット型トルクレンチTW13(下記参照)をご使用いただくと得ることができます。POLARIS-LN1を締め付けるには13 mmのレンチが必要です。止めナットを取り付ける時にクロススレッド(斜めにねじ込む状態)しないように、まず止めナットをアジャスタ部分に置き、次に止めナットがアジャスタのネジに整合するまで緩める方向に回し、その後でアジャスタに締め込むようにしてください。
- アジャスタの長期安定性を保持
- Polarisマウントに対応(一部使用できない製品あり)
- Ø8.4 mm x 厚さ1.9 mmの薄型
- スパナレンチPOLARIS-T2を使用して回転軸に沿った締め付けが可能
こちらのロック用カラーは、ピエゾ駆動のマウントや低頭アジャスタ付きのマウント(型番POLARIS-K1E3、POLARIS-K1E2)を除く、1/4"-100アジャスタが付いたPolarisマウントに対応します。アジャスタの長期安定性、または衝撃や振動にさらされる用途向けに設計されているこちらのロック用カラーには、Polarisマウントと同様、あらかじめ高真空対応のアウトガスの少ないPTFEグリースが塗布されており、またアジャスタとの適合性が試験されています。
スパナレンチPOLARIS-T2は、ロック用カラーPOLARIS-LNS1の固定用に特化して設計されています。ダブルスパナヘッドにより完全にかみ合い、またロック用カラーの調整はアジャスタと同一線上で行える設計です。スパナレンチの中心の貫通穴から2 mmボール(六角)ドライバが通るので、ロック用カラーを調整中にアジャスタを位置固定することができます。
アジャスタをたびたび調整しなければならない場合、ロック用カラーはおよそ0.03~0.06 N·mのトルクで軽く締め付けるだけで十分です。長期安定性を必要とする場合には、締め付けトルクとして0.23 N•mを推奨していますが、このトルクは当社のプリセット型トルクレンチTW13(下記参照)とスパナレンチPOLARIS-T2を合わせてご使用いただくと得ることができます。ロック用カラー締付け時のクロススレッド(斜めにねじ込む状態)を防ぐには、カラーをアジャスタの反対側に置き、カラーがアジャスタのネジにはまるまで緩める方向に回し、その後、アジャスタにねじ込んでください。
Click for Details
トルクレンチTW13を使用して、ミラーマウントPOLARIS-K2S2の止めナットPOLARIS-LN1を固定
Click to Enlarge
トルクレンチTW13には型番とプリセットされたトルク値が刻印されています。
- 止めナットPOLARIS-LN1、スパナレンチPOLARIS-T2、そして止めナットPOLARIS-LN4用トルクレンチ、13 mm
- プリセットのトルク値0.23 N•m
- 適切なトルクを確実に負荷できる設計
- 長期的な固定が必要な用途に適しています。
こちらのトルクレンチには、Polaris®マウントの止めナットPOLARIS-LN1やスパナレンチPOLARIS-T2を使用するうえで0.23 N•mのトルク値がプリセットされています。 プリセットされたトルク値に達すると、右の写真のようにピボットジョイントが折れ曲がるように設計されています。レンチの六角ヘッドは力を抜くと元の位置に戻ります。この設計により、止めナットに設定値以上の力が加わるのを防止します。指標として刻印されている線は、定められたトルクをかけるためにレンチを回転させる角度を示しています。この線を越えてハンドルを回転させると、止めナットを締め付けすぎていることになります。レンチには、使用時に識別しやすいよう、プリセットのトルク値、トルクをかける方向、レンチサイズ、および型番が刻印されています。
これらのレンチは、クリーンルームや真空チャンバ内でも使用可能です。Carpenter AAA不動態化処理により、表面から硫黄、鉄、汚染物質などを除去する化学洗浄を行っております。不動態化処理の後は、クリーンな(汚染されていない)環境下で組み立て、2重の真空バッグに入れてクリーンルームに搬入するまでの間に汚染されないようにしています。各レンチは、レーザが使われるセットアップで作業するときに反射が最小限に抑えられるよう、ビードブラスト仕上げになっています。
なお、こちらのレンチはアジャスタを高頻度で調整するような用途には適していません(そのような用途で必要とされるトルク値は、通常0.03~0.06 N·mです)。