多段チップ型ピエゾアクチュエータ、移動量: 5.2 µm~100.0 µm
- Low Voltage Piezo Stacks with 75 V, 100 V, 120 V, or 150 V Max Voltage
- Sub-Millisecond Response Time with No Load
- Free Stroke Displacement Options from 5.2 µm to 100.0 µm
PK3JRP1
100 V PZT with One Hemispherical and One Flat Ceramic Plate
PK2FSP2
75 V PZT with Two Flat Ceramic Plates
PK4FMYP2
150 V BSPT with
Two Flat Ceramic Plates
PK2FMP1
75 V PZT with
One Hemispherical and
One Flat Ceramic Plate
PKFCUP
Conical End Cup
PKFEP4
Flat End Plate
PKFESP
End Hemisphere
Please Wait
Piezo Selection Guide |
---|
Piezoelectric Ceramic Stacks |
Discrete, Square |
Discrete, Square with Through Hole |
Discrete, Round |
Discrete, Ring |
Discrete, Hermetically Sealed |
Discrete, Shear (1D to 3D Positioners) |
Co-Fired: Square, Square with Through Hole, Round, & Ring |
Co-Fired or Discrete: Square with Strain Gauges |
Piezoelectric Crystal Stacks |
Square |
Piezoelectric Chips |
Mounted Piezoelectric Actuators |
Ultrasonic Piezo Chips & Transducers |
Vibrating Piezo Actuator |
各種資料のご案内 | |
---|---|
仕様や図面等の情報は、仕様表内のInfo欄の青いアイコンから取得可能です。 |
特長
- 駆動電圧範囲: 0~75 V、0~100 V、0 to 120 V、0~150 V
- フリーストローク変位量:5.2 µm~100.0 µm
- 各アクチュエータは75 V、100 V、120 V、150 Vの複数のチップ型ピエゾアクチュエータにより構成
- チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)製多段チップの最高動作温度:130 °Cまたは150 °C
- BiScO3-PbTiO3 (BSPT)製多段チップの最高動作温度:250 °C
- 開ループシステムで用いる実験用途
- ワイヤ(長さ約75 mm)付きで組み込みが容易
- 組み込み用途(OEM用途)に適した製品
- 円錐形エンドカップ、半球状エンドプレート、フラットエンドプレートも下記にて別売りでご用意しております。
- カスタム仕様にも対応 (詳細は当社までお問い合わせください)。
当社の多段チップ型ピエゾアクチュエータは、エポキシ樹脂とガラス製のビーズで複数のチップ型ピエゾアクチュエータを重ねて接着した構造になっています。数多くのチップ型ピエゾを組み合わせることで、サブミリ秒の応答時間と低電圧駆動を保持したまま、1個のチップ構造よりも非常に大きいフリーストローク変位量を得ることができます。
このピエゾアクチュエータの両端(積層方向)にある2つの取付け面はセラミック製のプレートでカバーされています。片面にはフラットなプレートを使用しますが、もう片面はフラットまたは半球状のプレートから選択可能です。半球状のプレートを装着すると、曲面で負荷を受けることが可能になります。
セラミックプレートは、負荷を多段チップ型ピエゾアクチュエータの取付け面内に分散します。セラミックプレートの形状は、フラットと半球状ではそれぞれ利点が異なります。アクチュエータの軸に沿って負荷がかかる場合、接触面の大きいフラットプレートの方が最大の力を伝達するのに適しています。一方、半球状のプレートは、プレートの曲面により荷重が適切に分散されるため、アクチュエータに対して軸外の負荷を印加することができます。
当社ではピエゾアクチュエータを独自のAIアルゴリズムを用いて個別に検査し、ピエゾチップ、アクチュエータ、およびトランスデューサの優れた品質を保証しております。
円錐状エンドカップPKJCUP、PKFCUP、PKGCUPを用いると、直径1.5~7.0 mmの球とのボール接触が可能になるため、アクチュエータに対して負荷を安全に取り付けられます。「取扱い」タブでは、ピエゾアクチュエータに負荷を取り付ける際の詳しい説明や、特別な動作に関する考察、動作条件からアクチュエータの寿命を予測する方法などを掲載しています。
このピエゾアクチュエータの積層方向以外の4面はセラミック層に覆われており、アクチュエータを湿度から保護しています。このセラミック層は、エポキシ樹脂のコーティングを用いるよりも湿度に対して優れた保護性能を有しています。条件の厳しい環境下においては、ハーメチックシール済みのピエゾアクチュエータをご用意しております。利便性のために、アクチュエータには長さ75 mmのワイヤが付けられており、またポリイミドテープで覆われています。チップ型ピエゾアクチュエータの寸法、電圧範囲、コーティングについてはカスタム仕様によるご注文も承ります。詳細については当社までお問い合わせください。
Click to Enlarge
PZTブロックを個々の素子に切断する様子
Click to Enlarge
バインダのバーンアウトおよび焼結後のPZT素子
当社におけるピエゾアクチュエータの製造について
チップ型ピエゾの製造やその多段化の作業は当社の施設内で行い、各製造工程を当社で管理しております。これにより、特注や組み込み用途(OEM用途)のデバイスなどを高品質かつ安価でご提供することが可能になります。当社におけるチップ型ピエゾの製造工程の概要は以下の通りです。詳細については、ピエゾ素子の製造能力のページをご参照ください。
- チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)またはBiScO3-PbTiO3(BSPT)の粉末で形成されたフレキシブルシートからブロックを作成
- 各シート上に内部電極をスクリーン印刷
- 印刷したシートを積み重ねて層を形成
- 層状のシートを等方プレス
- ブロックを個々の素子にダイシング(切断)
- 素子に熱処理を施して溶媒やバインダ材の残留物を除去
- 素子を焼結してピエゾの圧粉を融着させ、PZTまたはBSPT結晶を生成
- 厳しい寸法公差(±5 µm)を得るために、素子をラップ研磨
- 素子に外部電極をスクリーン印刷
- 素子を分極処理して、PZTまたはBSPT結晶の軸を揃える
Click to Enlarge
ピエゾアクチュエータの絶縁方法:
(a) 標準的なチップ型および多段チップ型ではインチップ(In-Chip)絶縁方式、(b) 共焼成積層型アクチュエータではオンスタック(On-Stack)絶縁方式を採用
Click to Enlarge
ピエゾアクチュエータPK4DMP2の概略図
使用上の注意点
共焼成チップ型、共焼成積層型、多段チップ型ピエゾアクチュエータ
当社の共焼成チップ型と 共焼成積層型のアクチュエータ は、一般的には類似した構造をしています。どちらも電極層と焼結前のチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)のピエゾ層を交互に積み上げています。(高温でもお使いいただけるBiScO3-PbTiO3 (BSPT)製ピエゾ層を用いた共焼成チップ型ピエゾアクチュエータもご用意しています。) 積み上げられた構造はその後1つのモノリシックユニットに焼結されます。極性の異なる電源電極は互いに反対側に取り付けられています。各層ごとの内部電極は、隣り合う内部電極が同極性とならないように、電源電極のどちらか一方と接続されます。共焼成チップ型と共焼成積層型のピエゾアクチュエータの最も大きな違いは、内部電極を逆極性の電源電極から絶縁する方法です。これらの絶縁方法はアクチュエータの機械的特性に影響します。2つの異なる方法で作られたアクチュエータを図1に示します。
共焼成チップ型ではインチップ絶縁(In-Chip Insulation)方式が採用されており、極性の異なる内部電極が交互に積み重ねられています。特徴としては、内部電極層がピエゾ層の全幅より短くなっています。同極性の電極はチップの一方の端に揃えられており、それに対する逆極性の電極はチップの反対側の端に揃えられています。電極が反対側の末端まで達していないため、その電極の先端部分はPZTまたはBSPTで囲まれた状態になります。電極の先端を囲むPZTまたはBSPTは絶縁体であり、それにより逆極性の電源電極から絶縁されます。この電極の絶縁方法では、電極の先端部に応力の発生する領域が生じます。応力は電極両端での厚さの急激な変化と、電極間のPZTまたはBSPTが駆動電圧信号に応答したときに、電極の先にある絶縁体のPZTまたはBSPTが応答しないことで生じる引張応力によって発生します。この応力により、この方法を用いて作られるチップの最大高さが制限されます。チップの高さは、発生する内部応力が十分小さく、チップの寿命や性能に影響を及ぼさない範囲に制限されます。チップは、エポキシ樹脂コーティングよりも優れた耐湿性と耐熱性のあるセラミック層で封じられています。
チップの高さ、すなわちピエゾアクチュエータの最大ストロークを大きくする方法として、それらのチップを重ねて多段チップ型のピエゾアクチュエータを構成する方法があります。この方法では複数のチップをガラスビーズとエポキシを使用して直列に接着します。多段チップ型は共焼成チップ型や共焼成積層型に比べて長いアクチュエータを作ることができ、サブミリ秒の応答時間と低電圧駆動という特性を保持したまま、大きな変位量を得ることができます。構成要素のチップがすべてセラミックバリア層内に密閉されるため、多段チップ型の方がエポキシ樹脂コーティングで密閉された共焼成積層型よりも湿度と熱への耐性に優れています。
共焼成積層型ではオンスタック絶縁(On-Stack Insulation)方式が採用されており、この場合は電極がPZT層の全幅を覆います。電極の末端は、逆極性の電源電極の側面も含めて、アクチュエータの4つの全側面まで広がっています。内部電極の末端はアクチュエータ側面のガラスフィラメント層によって電源電極から絶縁されます。精密に局所化されたガラスフィラメントにより内部電極は逆極性の電源電極から絶縁され、そのフィラメントで覆われる表面も最小限に抑えられています。そのため、これらのフィラメントは電源電極から接続すべき内部電極への導通性能を低下させることなく、またアクチュエータの動作にも影響を与えません。電極が断面全体をカバーするこの絶縁方法を使用したピエゾアクチュエータでは、発生する内部応力が均一であるという特徴があります。従って、共焼成積層型アクチュエータでは、インチップ絶縁方式で作成されたチップ型よりも高く積層したアクチュエータを作ることができます。共焼成積層型は、動作に寄与しないガラスビーズエポキシの接着層がある多段チップ型よりも、動作に寄与するPZT層の割合が高くなります。これらはエポキシ樹脂でコーティングされています。
電源接続
このデバイスには、電極に接続されたワイヤを通じて正のバイアスを印加する必要があります。正の極性のワイヤに正のバイアスを印加し、もう一方のワイヤは接地してください。デバイスに負のバイアスを印加すると機械的故障につながる可能性があります。 正極性のワイヤは2通りの方法で識別できます。まず、製品の写真からわかるようにワイヤは赤色です。また、そのワイヤはピエゾアクチュエータのプラス記号が並んでいる側面(右図参照)の電極に接続されています(プラス記号ではなく黒点が描かれているデバイスもあります)。接地するワイヤは黒色で、正電極の反対側の面に接続されています。
注: 駆動後のピエゾアクチュエータには電荷が蓄積しています。正極と負極を直接接続すると放電し、火花の発生や、さらには故障する危険性もあります。この電荷を解放するために、当社ではワイヤの間に抵抗(>1 kΩ)を挿入することをお勧めしています。
リード線の電極へのはんだ付け
リード線を電極に再接続しなければならない場合は、はんだ付けの温度は370 °C以下、時間は1電極あたり2秒以下で行ってください。リード線は電極の中心にはんだ付けし、加熱範囲はできるだけ小さくしてください。
ピエゾアクチュエータへの負荷の取付け
ピエゾセラミックは脆性材料であり、引張強度が小さいという特徴があります。そのため、負荷を取り付ける際は、アクチュエータに対して横方向の力や曲げの力がかからないように気を付けてください。 外部負荷が圧縮力のように見えても、正しく負荷がかからないと曲げモーメントが発生し、ピエゾデバイス内部に大きな引張応力が発生することがあります。ピエゾアクチュエータへの負荷の取付け方が不適切な場合、アクチュエータを損傷するような内部応力が容易に発生します。 それを防止するには、アクチュエータにかかる負荷がアクチュエータの変位軸に沿って伝達されるように外部負荷を取り付けることが必要です。負荷はできる限りアクチュエータの取付け面の中心部にかかるようにし、また取付け面に対してできるだけ均一にかかるようにしてください。平坦な取付け面の付いたアクチュエータに平坦な面を有する負荷を取り付ける場合は、2つの面が十分に平坦で滑らかであること、また取付けの平行性も十分であることを確認してください。外部負荷の方向とアクチュエータの軸に角度がある場合は、半球状のエンドプレートまたはフレクシャージョイントを装着したアクチュエータを使用して、アクチュエータに対して安全に荷重がかかるようにしてください。
負荷を様々な条件で取り付けられるよう、多段チップ型ピエゾアクチュエータは、セラミック製のフラットエンドプレートが2つ付いたタイプ、またはフラットエンドプレートと半球状のエンドプレートが1つずつ付いたタイプからお選びいただけます。また、当社では、直径Ø1.5~Ø7.0 mmの半球状の面または曲面と接続可能な凹面を有する円錐形エンドカップもご用意しております。 ピエゾアクチュエータに負荷を取り付ける場合、接着剤として、EPO-TEK 353NDやLoctite® Hysol®9340など、80 °C以下の温度で硬化するエポキシ樹脂のご使用をお勧めします。BSPTピエゾアクチュエータの場合は、硬化温度120 °C以下、融点250 °C以上の無機接着剤の使用を推奨します。EPO-TEK 353NDは安全にご使用いただけますが、250 °Cで強度が低下するため、機械的構造を保つためにプリロードをかける必要があります。負荷はピエゾアクチュエータのフラットまたは半球状のセラミック製エンドプレートが装着された面に取り付けてください。それ以外の面は変位することはなく、そのような面に負荷を取付けるとアクチュエータが故障する場合がありますのでご注意ください。以下では、2種類のエンドプレートを装着したピエゾアクチュエータに負荷を取り付ける際の正しい方法と誤った方法について解説しています。
Click to Enlarge
平面プレート(A、誤)と半球状プレート(B、正)をそれぞれ装着したピエゾアクチュエータを使用してレバーアームを動かす様子
Click to Enlarge
負荷をピエゾアクチュエータに取り付ける正しい方法と誤った方法
左の図では、レバーアームを動かす際の誤った方法(A、左側の図)と正しい方法(B、右側の図)を示しています。正しい方法では半球状のエンドプレートが使用され、レバーアームの角度にかかわらず荷重は分散されてアクチュエータ全体に伝達されます。左の図のAはピエゾアクチュエータとレバーアームの誤った取付け方法です。全ての荷重がアクチュエータの一端にかかり、アクチュエータにとって危険な状態です。このような不均一な負荷は、曲げモーメントのようなアクチュエータにとって危険な応力が発生する原因になります。
右の図では、ピエゾアクチュエータにフラットな底面を有する軸外負荷を取り付ける際の1つの誤った方法(左側の図、A)と3つの正しい方法を示しています。AおよびBは、左図の誤った方法と正しい方法に似ています。正しい方法のCでは、取付け面としてPKFCUPのような円錐形のエンドカップを使用しています。負荷とは平面で接し、凹面がエンドプレートの半球状のドームに接しています。 正しい方法のDでは、フレクシャーマウントが軸外負荷の平坦な取付け面とアクチュエータの平坦な取付け面のインターフェイスになっています。フレクシャーマウントにより、負荷がアクチュエータのプレート表面に均一に分散され、荷重はアクチュエータ全体にかかっています。
高い周波数で動作させる場合
高い周波数で動作させるには、外部に温度制御システムを取り付けてデバイスを冷やす必要がある場合があります。高い周波数で動作させるとピエゾデバイス内部の温度は上昇しますが、PZTピエゾアクチュエータの最高動作温度は130 °C以下です。より高温でも使用できる製品として、最高動作温度250 °CのBSPTピエゾアクチュエータをご用意しています。各製品のデバイス温度の駆動電圧周波数に対する依存性は、下のinfoアイコンをクリックしてご覧いただけます。デバイスの温度は、仕様の最高動作温度を超えないようにしなければなりません。
負荷荷重と共振周波数の関係
多くの用途において、ピエゾアクチュエータの長さがどの程度の速度で変化するかということは重要なパラメータです。長さが変化する速度は、ピエゾアクチュエータの帯域幅(共振周波数)、ドライバの最大帯域幅(スルーレート)、ピエゾアクチュエータの静電容量、駆動信号の振幅など、様々な要因に依存します。電圧によって伸びる長さ(伸長値)は、アクチュエータ駆動電圧とピエゾアクチュエータの長さの関数になります。 静電容量が大きくなるほど、アクチュエータの長さの変化は遅くなります。
印加電圧が急激に変化すると、ピエゾアクチュエータの長さも急速に変化します。印加電圧の大きさによりピエゾアクチュエータの伸長値が決定されます。駆動電圧信号がステップ関数の場合、アクチュエータの長さ変化の開始から終了までの最小時間Tminは、共振周波数の周期のおよそ1/3となります。ピエゾに負荷がかかっていない場合、共振周波数をƒoとすると、最小応答時間は以下の式で表わすことができます。
公称伸長値に達すると、この長さの近傍でアクチュエータが減衰振動します。振動を軽減するためのコントローラを組み込むこともできますが、それによりアクチュエータの応答性は低下します。
アクチュエータに負荷を加えると、ピエゾアクチュエータの共振周波数は低下します。負荷無しの場合のアクチュエータの共振周波数が与えられている場合には、ピエゾアクチュエータの質量m、負荷の質量Mを用いて、負荷のある場合の共振周波数(ƒo')を以下の式で求めることができます。
DC電圧で駆動したときのデバイスの推定寿命
ピエゾデバイスの寿命は動作温度、印加電圧ならびに相対湿度の関数となります。DC電圧が印加されているときには、寿命はピエゾデバイスの電極で発生する湿度による電解反応によって短くなります。この反応により水素が発生し、陰極から陽極に向けて金属の樹状突起が形成されます。電解反応により遊離した水素は、ピエゾ素子と化学反応を起こして劣化させます。形成された樹状突起は陰極と陽極を電気的に接続することになり、その結果として、漏れ電流のレベルが上昇します。ピエゾデバイスが故障しているかどうかは、以下の試験では漏れ電流レベルが規定の閾値よりも高くなっているかどうかで判断しています。
当社のピエゾデバイスは4面がセラミック製の防湿層で覆われているため、湿度がデバイスの寿命に及ぼす影響を最小限に抑えています。ピエゾデバイスの寿命測定についてのご要望を受けて、当社ではセラミックで絶縁された低電圧駆動のピエゾデバイスに対する環境試験を実施しました。その結果を用いて、平均故障時間(MTTF)を見積るための単純なモデルを作成しました。前提として、湿度、温度、印加電圧が既知である必要があります。推定MTTFは、動作温度、相対湿度、電圧に対応する3つの係数の積となります。 各パラメータに対応する係数は下記のグラフに示されています。また、このデータをダウンロードし、それを用いて計算したり、必要に応じて内挿したりすることが可能です。
下記の3つのグラフにおける曲線の実線部分は当社が試験を実施した範囲を示しています。これらの測定範囲はよく使用される環境条件を考慮して設定しました。実線から続いている点線部分は外挿値で、デバイスを使用する際に遭遇する可能性のある環境条件の範囲を示しています。
これらの温度、電圧および湿度の係数を得るためのデータは、6種類の異なる動作環境下での試験による測定値をもとに分析され、グラフ化されています。異なる10個の専用デバイスのセットを、それぞれ異なる駆動電圧、デバイス温度、相対湿度の組合せによる環境下で試験を行いました。デバイスに閾値100 nAを上回るレベルの漏れ電流が発生した時点で、故障としました。温度、湿度および電圧がそれぞれ寿命に与える影響は以下の関係式を仮定して求めています:
- MTTF = fV(V) * fT(T) * fH(H)
- 電圧のべき乗に比例: fV(V) = A1Vb1
- 相対湿度に対しては、指数関数で変化: fH(T) = A2ecH
- 温度に対しては、アレニウスの式: fT(H) = A3eb2/T
ここでA1、A2、A3、b1、b2、cは測定データの分析により決定される定数、VはDC駆動電圧、Tはデバイスの温度、Hは相対湿度です。MTTFと各係数との数学的関係式が異なるので、MTTFの各係数への依存性を決定できます。そのようにして得られたのが上図のプロットデータです。グラフ内の青い網掛け部分の曲線は、実験データです。点線部分は外挿値です。
これらのデバイスの寿命試験は引き続き実施されています。追加データは準備ができ次第掲載いたします。温度制御用の製品としては、当社のTEC素子などのラインナップがございます。また、温度および湿度のモニタには当社のUSB温湿度ロガーをご利用いただけます。
Posted Comments: | |
Ben Huang
 (posted 2024-10-21 12:03:55.29) Hi, I am interested in the PK3JMP2. Is it food-safe? Thank you! jdelia
 (posted 2024-10-22 03:58:36.0) Thank you for contacting Thorlabs. These piezoelectric ceramics are industrial products and not verified to be food-safe. Saptarshi BIswas
 (posted 2024-10-11 10:30:02.1) Hello,
I have a question regarding PK2FMP2 model.
I see there is a voltage vs diplacement curve given in the spec sheet. However, we are using this model for building up the interferometer. So, the relation between voltage and displacement is crucial for us. Is it possible to send to data to us, so we can have a proper fit, and get requisite relation for proper callibration for our setup?
Thank you
Saptarshi
Department Physik - Fakultaet IV
Universitaet Siegen
Walter-Flex-Straße 3 END-213
57068 Siegen, Germany
Tel.: +49 (0) 271 740 5514 mgarodia
 (posted 2024-10-14 12:34:10.0) Thank you for your feedback! Please refer to our response to your question in the post response below. Our team in Germany (europe@thorlabs.com) has contacted you directly via email to discuss this further. Saptarshi BIswas
 (posted 2024-10-07 10:53:06.5) I bought PK2FMP2, and I am aware of the Voltage, Displacement relationship curve shown on the spec sheet.
I am building up an interferometer, and I am need a formula for proper characterization of the result to voltage displacement relationsip.
Is it possible to send the data to us? or any kind of conversion formula?
If I get the data, that would be more useful as I can fit the data for proper relation to use in my setup. mgarodia
 (posted 2024-10-11 09:49:50.0) Thank you for contacting Thorlabs. The displacement tolerance of PK2FMP2 is 15%; therefore, the voltage-displacement relationship curve shown on the spec sheet is typical. The batch difference, the applied voltage difference, the load, and the temperature will affect the displacement, so we recommend measuring the displacement on your own if an accurate voltage-displacement curve is necessary. Besides, the voltage increase and decrease will be related to different displacements. If a better voltage-displacement control is needed, we recommend trying the close loop version, PK2FMC2, with strain gauge sensors attached.
The typical data of the voltage-displacement relationship curve for PK2FMP2 can be downloaded from this link: https://view.officeapps.live.com/op/view.aspx?src=https%3A%2F%2Fwww.thorlabschina.cn%2Fimages%2Ftabimages%2FPK2FMP2_data.xlsx&wdOrigin=BROWSELINK Nicolas Heinz
 (posted 2023-10-27 13:43:37.943) Hi,
I have a question regarding the use of the ball ends for piezo stacks.
Is it recommended to use a piezo stack with ball ends and end cups on each end of the piezo stack or is it sufficient so only use a ball end/end cup on one end and a flat plane on the other end?
best regards
Nicolas Heinz cdolbashian
 (posted 2023-11-13 04:33:36.0) Thank you for contacting Thorlabs! We usually only need the end caps or end hemispheres on the end of the piezo actuator we attached the load. These are used to avoid loading conditions that subject the actuator to lateral, transverse, or bending forces. You can find more information under the "Operation" tab. Magdoom Kulam
 (posted 2022-03-31 14:43:41.38) I have question regarding the piezo (PK4GA7P2). Does this piezo contain magnetic components ? Is it MRI safe? cdolbashian
 (posted 2022-04-01 03:31:51.0) Thank you for contacting Thorlabs. We have not yet thoroughly tested our piezo about the MRI safety. But we know piezo in general is MRI safe (PZT and the silver palladium electrodes are neither generating magnetic field while working, nor affected by regular magnetic field used for MRI). However, the piezo stack (PK4GA7P2) consists of not only piezo but also the tin solder, tinned copper buss wires and the Al2O3 ceramics caps. Therefore, it is hard for us to say our piezo stack (PK4GA7P2) is MRI safe or not without a professional test. gyeonuk kim
 (posted 2022-02-18 18:16:25.52) If you look at the specifications of the product i inquired about, it is written as recommended load (360lbs).
I wonder if the meaning of the sentence guarantees a displacement of 20 um even if I attach a mirror with a weight of 136 kg to the PZT.
According to past laboratory experiments, when the frequency of the PZT increases, the amplitude may decrease due to the inertia of the measurement target.
I am looking for a PZT that can guarantee a certain displacement at high frequencies even when the weight of the object to be measured increases.
Therefore, a product called APFH720f is also being considered.
As a conclusion, I am curious what is the maximum weight and frequency of an object that can give a displacement of 20 um using the PZT. cdolbashian
 (posted 2022-02-22 09:21:11.0) Thank you for contacting Thorlabs. Our displacement is specced for a quasi-static driving voltage. For high frequency, you are right that the inertia of the mirror will influence the response. We would recommend to use a spring to push the mirror back to the piezo as preloading. We have published piezoelectric tutorial on our website for reference, which can be found here: https://www.thorlabs.com/newgrouppage9.cfm?objectgroup_id=5030. The equation (13) shows how to calculate the adjusted resonant frequency with the addition of a load, which could be a reference of maximum response frequency. We will reach out to you directly to see if we can provide further assistance. Alex Fellows
 (posted 2020-08-17 09:33:17.813) I recently set-up one of these piezo stacks, connecting it to one of the connections of an open-loop 3-axis controller through a BNC cable. All was working well and I was getting full range out of the stack for a few cycles up to 100V). However, now, it won't go much over ~4V (the controller is working fine when the BNC is unplugged). Is there something I can do to fix this? YLohia
 (posted 2020-08-21 10:26:04.0) Thank you for contacting Thorlabs. It appears that there may be a leakage current failure of the piezo. We have reached out to you directly to troubleshoot this further. tsubasa takanami
 (posted 2020-04-23 11:10:19.517) 多段チップ型ピエゾアクチュエータPK2FVP1について2点質問があります。
1.仕様の推奨荷重(Load(Recommended))の注記で、推奨荷重で使用した場合に最大変位が発生する(the maximum displacement occurs when used with the recommended load.)と記載がありましたが、最大変位が発生するのは無負荷のFree Strokeの時ではないでしょうか。
2.全長が41.9mmとありますが、ピエゾブロック(16列×2.4mm)及びエンドプレート(2.5mm+0.4mm)を足すと41.3mmとなります。接着層などの影響でこのような誤差が発生しているのでしょうか。
以上、よろしくお願いいたします。 YLohia
 (posted 2020-04-23 09:42:11.0) Thank you for contacting Thorlabs. An Applications Engineer from our team in Japan will reach out to you directly. Julien Renard
 (posted 2019-11-13 15:12:34.283) Hello,
we are using the PK4GA3P2 stacks in a practical with students at the university. They use the stack to move the mirror of an interferometer and their goal is to measure the stacks characteristics. In order to extract the piezoelectric coefficient of individual layers we would need to know the total number of ceramic layers. Is this an information you could provide? This would be highly appreciated.
Regards nbayconich
 (posted 2019-11-15 09:30:00.0) Thank you for contacting Thorlabs. We cannot publish this information on our webpage. Our Tech Support representatives will reach to you via email regarding these details. user
 (posted 2019-05-10 12:15:38.45) Hello,I was wondering if the piezoelectric stack produces electric power when force is applied to it? nbayconich
 (posted 2019-05-13 01:32:32.0) Thank you for contacting Thorlabs. Yes a piezo can be used to generate and electric field when a force is applied to the the device. The strength of the electric field generated by the actuator will be dependent on the piezo's d33 charge constant and the stress applied to the actuator. I will reach out to you directly to discuss your application. tfrisch
 (posted 2016-08-25 09:06:25.563) Hello Felix, thank you for contacting Thorlabs. We can offer these, but there will be a greater risk of short circuit. I have emailed you directly about your application. -Tyler at Thorlabs USA felix.jaeckel
 (posted 2016-08-05 08:49:41.103) Hi!
Is it possible to get PK4FA2P2 without any ceramic endplates?
Thanks!
Felix |
半球状およびフラットエンドプレート付きピエゾアクチュエータ
フラットエンドプレート2枚付きピエゾアクチュエータ
半球状およびフラットエンドプレート付きピエゾアクチュエータ
フラットエンドプレート2枚付きピエゾアクチュエータ
注:こちらの多段チップ型ピエゾアクチュエータは、低誘電率のチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)セラミックを使用しているため、当社の同じ物理的寸法および定格電圧の標準的なPZTセラミックを使用したピエゾアクチュエータと比較すると、静電容量が小さくなっています。
注:緑色の欄はBiScO3-PbTiO3 (BSPT)製セラミックを用いたピエゾチップで、最高動作温度は250 °Cです。その他の製品は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)製セラミックを用いたピエゾチップで、最高動作温度は130 °Cです。
半球状エンドプレートおよびフラットエンドプレート付きピエゾアクチュエータ
2枚のフラットエンドプレート付きピエゾアクチュエータ
- 当社の多段チップ型ピエゾアクチュエータ(上部記載)に対応
- ボール接触可能な円錐形エンドカップ
- Ø1.5 mm ~ Ø3.0 mm (PKJCUP)
- Ø2.6 mm ~ Ø5.0 mm (PKFCUP)
- Ø3.6 mm ~ Ø7.0 mm (PKGCUP)
- 荷重を適切に分散
- 10個入りパックで販売
PKJCUP、PKFCUPおよびPKGCUPは、当社のPZTアクチュエータと一緒に使用するように設計された円錐形の416ステンレススチール製エンドカップです。この円錐形のカップは、下記の半球状エンドプレートなどとのボール接触が可能で、それぞれØ1.5 mm~Ø3.0 mm(PKJCUP)、Ø2.6~Ø5.0 mm(PKFCUP)またはØ3.6~Ø7.0 mm(PKGCUP)の球に対応します。PZTアクチュエータとボール接触することにより、荷重が適切に分散されるため、負荷が誘引となる故障を最小限に抑えます。PZTアクチュエータの平坦面、または動かす対象のメカニクス部品のどちらにも取り付けることができます。PZTアクチュエータにカップを取り付けるには、接着剤としてEPO-TEK 353NDやLoctite®Hysol®9340など、80 °C以下の温度で硬化するエポキシ樹脂のご使用をお勧めします。
End Hemispheres | Flat End Plates | ||
---|---|---|---|
Item # | Diameter | Item # | Dimensions |
PKCESP | 2.0 mm | PKCEP4 | 2.0 mm x 2.0 mm x 0.4 mm |
PKDESP | 2.5 mm | PKDEP4 | 2.5 mm x 2.5 mm x 0.4 mm |
PKJESP | 3.0 mm | PKJEP4 | 3.0 mm x 3.0 mm x 0.4 mm |
PKFESP | 5.0 mm | PKFEP4 | 5.0 mm x 5.0 mm x 0.4 mm |
PKGESP | 7.0 mm | PKGEP4 | 7.0 mm x 7.0 mm x 0.4 mm |
PKHESP | 10.0 mm | PKHEP4 | 10.0 mm x 10.0 mm x 0.4 mm |
- 6種類のサイズの半球状エンドプレートおよびフラットエンドプレート
- 半球状エンドプレートは、負荷に対して1点のみで接触
- フラットエンドプレートは、接触点の荷重をピエゾ面全体に分散
- 16個入りまたは25個入りパックで販売
上記のPZTアクチュエータに使用されているアルミナ製の半球状エンドプレートおよびフラットエンドプレートは別途お買い求めいただくことも可能で、サイズは6種類をご用意しています(右の表をご覧ください)。半球状エンドプレートはピエゾアクチュエータとレバーアームを1点で接触させることができます。またこの半球状エンドプレートは、上記の円錐型エンドカップの中から対応する製品を選び、組み合わせてご使用いただくこともできます。 フラットエンドプレートは、接触点からの荷重を多段チップ型ピエゾアクチュエータまたはチップ型ピエゾアクチュエータの端面全体に分散するのに用いられます。ピエゾアクチュエータの端面に装着する半球状エンドプレートまたはフラットエンドプレートを選ぶ際は、荷重がしっかり表面で均等に分散されるように、エンドプレートの底面形状がピエゾアクチュエータの断面形状と整合しているエンドプレートを選ぶことが重要です。半球状エンドプレートの直径の公差は±0.1 mm、フラットエンドプレートの寸法の公差が±0.04 mmです。