長方形光学素子用移動マウント
- Mount Rectangular Optics, Test Targets, or Beam Targets up to 4 mm Thick
- One- or Two-Axis Translation
- 8-32 (M4) Tapped Holes Provide Several Mounting Options
XYF2
XY Translation Mount
XF100
One-Axis 100 mm Translation Mount
Application Idea
Vertically Mounted XYF1 Translating Filter Mount Holding an R1L3S6P Test Target
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特長
- 様々なプレート型光学素子を保持できる移動マウント
- 厚さ4 mm以下のフィルタ等に対応
- 1軸と2軸の移動マウントをご用意
- バーニヤ目盛使用時の分解能: 100 µm
- XF50/M、XF100/M、XYF1/Mはナイロンチップ付きの止めネジで光学素子を固定
- XYF2/Mはバネクリップで光学素子を固定
当社では幅12.7 mm~126.2 mm、厚さ4 mm以下の長方形光学素子を保持できる移動マウントをご用意しています。XF50/MとXF100/Mは1軸方向にそれぞれ50 mmと100 mmの移動が可能です。XYF1/MとXYF2/Mは2軸方向に50 mm x 30 mmの移動が可能です。バーニヤ目盛を使用すると、光学素子の位置決めを100 μmの分解能で繰り返し行うことができます。詳細は「バーニヤ目盛」タブをご覧ください。マウントには複数のM4タップ穴があり、それらを用いてポストに対して様々な向きに取付けることができます。また光学素子用の止めネジにはナイロンチップが付いているため、表面を傷つけることなく固定できます。
当社の移動アダプタXYA1/Mの可動範囲は50 mm x 30 mmで、下記のXYF1/M、XYF2/Mと同じです。しかしこのアダプタには、固定式フィルターホルダなどの固定式光学マウントを取付けることができるザグリ穴やネジ穴が付いています。
バーニヤ目盛の読み方:主目盛が直線状の場合
バーニヤ目盛は、均等に分割された標準的な目盛(当社の回転マウント、ゴニオステージ、移動マウントに付いている目盛など)に対して、精密さを向上させるために一般的に使用されている目盛です。バーニヤ目盛は多くの精密測定器に使用されていますが、中でも良く知られているのはノギスやマイクロメータです。バーニヤ目盛を使用するときは、主目盛とバーニヤ目盛の2つの目盛を並べて使用します。バーニヤ目盛は、主目盛のN - 1目盛に対してN目盛が対応するように刻まれているため、その間隔は主目盛よりも若干狭くなります。そのため、主目盛の刻線とバーニヤ目盛の刻線とは一致しません。バーニヤ目盛の刻線で主目盛の刻線と最も良く一致するのは通常1本だけですが、それがバーニヤ目盛を読む要所になります。
図1~3では、直線状のバーニヤ目盛の仕組みについて3つの例をあげて説明しています。これらの図では、左側が主目盛で右側の小さい目盛がバーニヤ目盛です。バーニヤ目盛を読むときは、まず主目盛で大まかな数値を読み取り、次にバーニヤ目盛で精密な数値を読み取ります。この仕組みで、標準的なルーラやマイクロメータが精密な測定器になります。
バーニヤ目盛の0は「ポインタ」(図1~5で赤い矢印で表示)で、主目盛での読取値を示します。図1では、ポインタは主目盛の75.6の刻線と一致しています。これ以外で主目盛の刻線と一致しているバーニヤ目盛の刻線は、10だけであることに注目してください。ポインタが主目盛の75.6と一致しているので、図1から読み取れる値は75.60になります(どのような単位での測定でも同じです)。
これがバーニヤ目盛の読み取り方の基本です。バーニヤ目盛を用いると、簡単に測定器の精度を向上させることができます。図2で更に詳しくご説明します。ここではポインタは主目盛の刻線とは一致せず、75.6よりわずかに上側ですが75.7よりも下側にあります。この場合の大まかな読取値は75.6になります。主目盛と最も良く一致するバーニヤ目盛は5で、青い矢印で示されています。バーニヤ目盛は精密に読み取れる最小桁を示し、図2では5が主目盛と一致しているので、精密な測定値は75.65になります。
バーニヤ目盛は主目盛よりも10%小さくなっているので、バーニヤ目盛を主目盛の1/10だけ動かすと、バーニヤ目盛の次の刻線が一致します。ここで、測定値が1/10の精度を与えてくれるバーニヤ目盛の間にきてしまった場合はどうするのか、という疑問が生じます。図3ではこれについて説明しています。上述の通り、ポインタの刻線は75.6と75.7の間にあるので、大まかな読取値は75.6になります。よく見ると、バーニヤ目盛の7(青い矢印で表示)が主目盛とほぼ一致しているので、精密な測定値としては75.67になります。しかし、バーニヤ目盛の7は主目盛よりもわずかに上にあり、8(7のすぐ上)は主目盛よりもわずかに下にあります。このことから、図3の目盛は75.673 ± 0.002と読み取れます。この想定器では、読取誤差を約0.002とするのは適切です。
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図1:バーニヤ目盛の読み取り方の例。赤い矢印はポインタと呼ばれています。バーニヤ目盛の10が主目盛の1本と一致しているので、このバーニヤ目盛は75.60と読み取れます(どのような単位での測定でも同じです)。
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図2:赤い矢印はポインタを示し、青い矢印は主目盛と一致するバーニヤ目盛の刻線を示しています。この目盛では75.65と読み取れます。
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図3:赤い矢印はポインタを示し、青い矢印は主目盛と一致するバーニヤ目盛の刻線を示しています。これは75.67と読み取れますが、より精密には75.673 ± 0.002と読むことができます。
バーニヤ目盛の読み方:主目盛が回転式の場合
バーニヤ目盛は、主目盛とバーニヤ目盛が単位を共有していない回転式の目盛でも使用できます。図4と図5では、主目盛には度(°)を単位とする刻線があり、バーニヤ目盛には5 arcmin(60 arcmin = 1°)毎の刻線がある場合について、2つの例をあげて説明しています。これらの図では、上が主目盛を表し、下の小さい目盛がバーニヤ目盛を表します。
図4では、ポインタは主目盛の341°の刻線と一致しています。これ以外に主目盛と一致しているバーニヤ目盛は±60 arcminだけであることに注目してください。バーニヤ目盛の0が主目盛の341°と一致しているので、図4から読み取れる値は341.00°になります。
バーニヤ目盛の0が主目盛の2本の刻線の間にある場合は、2通りの読み取り方ができます。1つ目の方法では、ポインタの左側で主目盛と一致しているバーニヤ目盛の刻線を読み取り、その値(単位はarcmin)をポインタのすぐ右側にある主目盛の値から引きます。例として、図5ではバーニヤ目盛のポインタは342°と343°の間にあります。バーニヤ目盛の左側の青い矢印を使用して読むと、343° - 15 arcmin = 342.75°になります。2つ目の方法は、バーニヤ目盛のポインタの右側にある青い矢印から読み取った値を、主目盛のポインタより左側の小さな値に加える方法です。図5の右側の青い矢印を使用して読むと、342° + 45 arcmin = 342.75°になります。
このように、バーニヤ目盛を用いると標準的なスケール測定の精密さを向上させることができます。慣れるまでに少々時間がかかりますが、練習すれば非常に簡単に目盛を読めるようになります。順バーニヤ、逆バーニヤ*にかかわらず、すべてのバーニヤ目盛は同様の方法で読み取ることができます。
*逆バーニヤ目盛は目盛の間隔が主目盛よりも若干広く、主目盛のN + 1目盛に対してN目盛が対応するように刻まれています。
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図4: 主目盛の単位(度)とバーニヤ目盛の単位(arcmin)が異なる例。赤い矢印はポインタを示しています。この目盛では341.00°と読み取れます。
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図5:赤い矢印はポインタを示し、青い矢印はバーニヤ目盛で読み取れる精密な数値を示します。 この目盛では342.75°と読み取れます。
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チャンネルに沿って固定用支持アームを動かせるので、様々な幅の光学素子を取り付けられます。
- 2種類のサイズをご用意
- XF50/M:幅12.7 mm~76.2 mmの長方形光学素子の取り付けが可能
- XF100/M:幅12.7 mm~126.2 mmの長方形光学素子の取り付けが可能
- 光学素子の最大厚さ:4 mm
- 移動量:50 mmまたは100 mm、ローレット加工された2.0 mm六角穴付きつまみネジで操作
- バーニヤ目盛使用時の分解能:100 µm
- 複数のポスト取り付け用M4タップ穴により、ポストに対するマウントの向きの選択が可能
- 4個のナイロンチップ付き止めネジ(セットスクリュ)により2本の取付けアーム間に光学素子を固定
当社の長方形光学素子用1軸移動マウントには、厚さ4 mmまでの長方形光学素子が取り付けられます。XF50/Mの移動量は50 mmで、幅12.7 mm~76.2 mmの光学素子が取り付けられます。XF100/Mの移動量は100 mmで幅12.7 mm~126.2 mmの光学素子が取り付け可能です。こちらは、当社の分解能テストターゲット、歪みテストターゲット、傾斜エッジターゲット、校正用ターゲットなどのマウント用として設計されています。また、長方形の形状をした当社の顕微鏡スライド、フィルタ、 ダイクロイックミラー、可変式NDフィルタ、蛍光イメージングフィルタなどにも対応しています。
マウント側面のアクチュエータで移動(1軸方向)が可能です。アクチュエータは手動あるいは2.0 mm六角レンチ(付属していません)で調整できます。バーニヤ目盛により100 µmの分解能が得られ、取り付けられた光学素子の位置決めを繰り返し行うことが可能です。アクチュエータは側面についている2.0 mm六角止めネジによって固定できます。M4タップ穴が7つ付いており、当社のØ12 mm~Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)ポストに対して取付ける向きを選択できます。マウント前面の3つのタップ穴は、貫通しているため、ポストを表裏どちらの面にも取り付けられます。 マウントの3つの取付け面のタップ穴の間隔は、ポストホルダに入った2本のØ12 mm~Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)ポストを隣同士で取り付けられるように設計されており、これにより安定性を向上させることができます。
光学素子は2本の支持アームを用いて固定します。各アームにはナイロンチップ付きの2 mm六角止めネジが2つ付いています。支持アームはチャンネルに沿ってスライドできるため、様々なサイズの光学素子を取り付けられます。アームの固定には2 mm六角止めネジを使用します。この取付け機構については右上の写真をご覧ください。アームは上部の固定ネジを緩めてチャンネルから取り外し、左下の写真のように入れ替えることができます。アームを再度取り付ける際には、固定ネジをチャンネルに組み込まれている#2-56ナットに合わせ、締め付けてください。この機能はテストターゲットをシステム内のレンズや他の光学素子に近づけて配置したいときに便利です。
なお、光学素子はその両側で支持アームとそれぞれ4.4 mmオーバーラップします。
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支持アームは固定ネジを緩めてチャンネルから取り外し、入れ替えることができます。
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各マウントには7つのM4タップ穴が付いており、ポストに対して様々な取り付け方ができます(右の写真をご覧ください)。
これらの長方形光学素子用マウントは、長方形光学素子を水平や垂直方向、またはポスト軸に対して直角に取り付けることができ、1個または2個のポストを使用することができます。
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XYF1(/M)の固定用支持アームはチャンネルに沿って動かせるため、様々な幅の光学素子を取り付けられます。
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XYF2(/M)に長方形光学素子を取り付けるときは、プッシュバーでバネクリップを外側に動かします。
- 2種類のサイズから選択可能
- XYF1/M: 幅12.7 mm~76.2 mm、厚さ4 mm以下の長方形光学素子の取付けが可能
- XYF2/M: 幅75.0 mm~77.0 mm、高さ25.0 mm~77.0 mm、厚さ1.0 mm~1.7 mmの光学素子の取付けが可能
- 水平移動量: 50 mm、垂直移動量: 30 mm
- 各軸には分解能100 µmのバーニヤ目盛付き
- ポストに6通りの取り付け方ができるM4タップ穴
2軸マウントXYF1/Mには、幅12.7 mm~76.2 mm、厚さ4 mm以下の長方形光学素子を取り付けられます。2軸マウントXYF2/Mには、幅75.0 mm~77.0 mm、高さ25.0 mm~77.0 mm、厚さ1.0 mm~1.7 mmの顕微鏡スライドや光学素子を取り付けられます。これらマウントは、一般的な用途にも、自作の顕微鏡システムにもお使いいただけます。 XYF1/Mは、当社の分解能テストターゲット、歪みテストターゲット、傾斜エッジターゲット、校正用ターゲットなどのマウント用として設計されています。また、当社の長方形の顕微鏡スライド、フィルタ、ダイクロイックミラー、可変式NDフィルタ、蛍光イメージングフィルタなどにも対応しています。XYF2/Mは当社の顕微鏡スライド用として設計されていますが、一部の分解能テストターゲット、歪みテストターゲット、校正用テストターゲットのほか、対応するサイズのフィルタや、蛍光イメージングフィルタも取り付けられます。その他の形状やサイズの光学素子に対応する製品として、当社では移動アダプタXYA1/Mをご用意しています。この可動範囲はXYF1/MやXYF2/Mと同じですが、固定式フィルターホルダなどの固定式光学マウントを取付けるためのザグリ穴やネジ穴が付いています。
マウント側面に付いている2つのアクチュエータにより、50 mm x 30 mmの範囲で手動による位置決めができます。アクチュエータは手または2 mm六角レンチ(付属しておりません)で調整できます。各移動軸には100 µmの分解能が得られるバーニヤ目盛が付いており、取り付けられた光学素子の位置決めを繰り返し行うことが可能です。各アクチュエータは2 mm六角止めネジ(セットスクリュ)で固定できます。Ø12 mm~Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)ポストを使用した場合、5つのM4タップ穴により6通りの取付け方ができます(下の写真参照)。
XYF1/Mでは、光学素子を2本の支持アームを用いて固定します。各アームにはナイロンチップ付きの2 mm六角止めネジ(セットスクリュ)が2つ付いています。支持アームはチャンネルに沿ってスライドできるため、様々なサイズの光学素子を取り付けられます。アームの固定には2 mm六角止めネジ(セットスクリュ)を使用します。この取付け機構については右上の写真をご覧ください。アームは上部の固定ネジを緩めてチャンネルから取り外し、左下の写真のように反転させることができます。アームを再度取り付ける際は、固定ネジをチャンネルに組み込まれている#2-56ナットに合わせて締め付けてください。この機能はテストターゲットをシステム内のレンズや他の光学素子に近づけて配置したいときに便利です。なお、光学素子はその両側で支持アームとそれぞれ4.4 mmオーバーラップします。
XYF2/Mでは、光学素子を2個のバネクリップを用いて固定します。クリップ間の距離は調整できませんのでご注意ください。マウントXYF2/Mに顕微鏡スライドを取り付けるときは、プッシュバーを軽く押してバネクリップを持ち上げ、光学素子を滑り込ませます(右の写真を参照)。各バネクリップの下にある1.3 mm六角止めネジにより、背面プレートとの距離を微調整できます。
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XYF1/Mの支持アームは、固定ネジを緩めることでチャネルから取り外し、反転させることができます。
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マウントには5つのM4タップ穴が付いており、ポストに6通りの取付け方ができます(右の写真をご覧ください)。
XYF2(/M)(左と中央の写真)またはXYF1(/M)(右の写真)を使用して長方形光学素子
(型番R1L3S6P)をポストに取り付けるときは、写真に示すように3通りの向きで取り付けることができます。