両側テレセントリックレンズ用クランプ

- Secure 0.128X or 0.243X Bi-Telecentric Lenses
- Hinged Clamps on Each End Secure the Lenses
- Allows Either Vertical or Horizontal Mounting
MVBTC45
Mounting Clamp for the MVBT2313 0.128X Bi-Telecentric Lens
MVBTC25
Mounting Clamp for the MVBT2324 0.243X Bi-Telecentric Lens
Application Idea
Two MVBT2324 Bi-Telecentric Lenses are mounted with the MVBTC25/M Lens Clamps in an inspection system used for imaging samples, such as the screws shown here.

Please Wait

Click to Enlarge
クランプMVBTC45(/M)を用いてレンズMVBT2313を鉛直方向に取り付けることができます。
特長
- 倍率0.128倍または0.243倍の両側テレセントリックレンズに対応
- 両端のヒンジクランプでレンズを固定
- クランプの底部にはザグリ加工されたスロットと取付け穴
- 両側テレセントリックレンズの取付け・取外しはドロップイン式で容易
両側テレセントリックレンズ用取付けクランプを用いると、その2つの開閉式アームを介して、両側テレセントリックレンズMVBT2313またはMVBT2324の取付け・取外しを簡単に行なうことができます。クランプMVBTC45/MはレンズMVBT2313に対応し、クランプMVBTC25/MはレンズMVBT2324に対応します。どちらの取付けクランプにも、前後に付いているクランプアームにより、レンズをドロップイン式で簡単に取り付けられます(右端の写真参照)。また、対応するレンズを水平・鉛直のどちらの方向にも取り付けることができます。これらのクランプを用いた試料の撮像方法の例については「マシンビジョンの例」タブをご覧ください。
各クランプの大きいクランプアームの内径は、MVBTC45/MではØ114.3 mm、MVBTC25/MではØ63.5 mmです。小さいクランプアームの内径は、どちらのレンズクランプでもØ30.5 mmです。何れのクランプアームも、2.0 mm六角穴付き脱落防止ネジで固定します。 レンズをクランプに固定する際の脱落防止ネジに対する推奨トルクは0.34 Nmです。
各クランプには、ザグリ穴スロット(MVBTC45/M:長さ75.0 mm、MVBTC25/M:長さ50.0 mm)と、M6キャップスクリュ用ザグリ穴(MVBTC45/M:12個、 MVBTC25/M:6個)があります。これらのクランプは、上記の取付け穴を用いて、ブレッドボード、ポスト、レールキャリア、レール用アクセサリなど、様々なもの取り付けることができます。取付け方向は、水平方向(上の写真参照)と鉛直方向(右の写真参照)のどちらでも可能です。
使用例
2つの両側テレセントリックレンズを使用した、複数のネジの品質検査用マシンビジョンの基本的なセットアップ例を以下に示します。検査システムに容易に組み込めるように、倍率0.243倍の2つの両側テレセントリックレンズMVBT2324が取付けクランプMVBTC25/Mに取り付けられています。LED拡散光バックライトLEDBW1からの光を片方のレンズMVBT2324でコリメートし、均一なプロファイルの照明光にしています。もう一方のレンズに取り付けたKiralux 5.0メガピクセルモノクロCMOSカメラCS505MUで、試料の撮像をします。2台の直線移動ステージXR25P/Mと1台の小型ラボジャッキLJ750/Mを用いて、3軸の精密調整を行なうことができます。ラボジャッキの上部プラットフォームは360°の回転が可能で、その位置を固定することもできます。
このようなセットアップは、様々な検査のニーズに合わせて、簡単に再構成することが可能です。レンズMVBT2324を高倍率や低倍率の両側テレセントリックレンズに交換したり、カスタム仕様の非球面コリメータ付きLEDを用いて別の方法で照明してみたり、あるいは手動ステージを電動ステージに置き換えたりすることができます。光軸を鉛直方向にセットして使用することも可能なため、ガスケット、プレス加工品、プリント基板(PCB)などのフラットな部品を、サンプルホルダ上に水平に置いて撮像することも可能です。 検査や測定を全自動で行うシステムについては、当社のマルチセンサービデオ測定システムVideoMic®をご参照ください。

Click to Enlarge
この検査システムでは、倍率0.243倍の2つの両側テレセントリックレンズMVBT2324が、両側テレセントリックレンズ用クランプMVBTC25/Mに取り付けられています。このセットアップを使用して、右の写真のネジのように、試料を撮像できます。

Click to Enlarge
左の検査システムで撮像した2つのM6ネジ
インチ規格製品リスト
ミリ規格製品リスト
テレセントリックレンズ
テレセントリックレンズは、物体の距離または視野範囲での位置にかかわらず一定の倍率を保てるよう設計されています。物体の位置にかかわらず物体の寸法に変化はないのでマシンビジョンにおける計測に適しています。
テレセントリックレンズの種類
テレセントリックレンズの性能を得るためには、すべての主光線(軸外の物点から絞り中心を通る光線)が像側、物体側、あるいは両側で光軸に対して平行でなければなりません。
物体側テレセントリックレンズの場合、主光線はレンズの物体側(物体空間)において光軸に対して平行となります。これは、絞り面をレンズの前側焦点面に合せることにより実現し、その結果、入射瞳が無限遠になります。主光線が絞りの中心に向かうので、レンズの物体側の主光線は光軸に沿って平行となります。物体側テレセントリックレンズの例が図1に描かれています。
像面側テレセントリックレンズの場合、主光線はレンズの像面側(像空間)において光軸に対して平行となります。これは、絞り面をレンズの後側焦点面に合せることにより実現し、その結果、射出瞳が無限遠なります。主光線が絞りの中心を透過するので、レンズの像面側の主光線は光軸に沿って平行となります。物体側テレセントリックレンズの例が図2に描かれています。

Click to Enlarge
図1: 物体側テレセントリックレンズシステムの光線追跡。主光線(各色の中心光線)がレンズの物体側の光軸に対して平行であるのに対し、像面側の光軸に対しては角度がついています。

Click to Enlarge
図2: 物体側テレセントリックレンズシステムの光線追跡。主光線(各色の中心光線)がレンズの物体側の光軸に対して平行であるのに対し、像面側の光軸に対しては角度がついています。
両側テレセントリックレンズの場合、前側と後側焦点面が重なる位置に開口絞りが配置され、入射瞳と射出瞳が共に無限遠になるように設計されています。両側テレセントリックレンズの倍率は像ならびに物体の位置に影響されることはありません。当社のテレセントリックレンズはすべて両側レンズの設計となっております。図3は、テレセントリックレンズを通る光線の追跡例で、主光線がどのようにシステムを透過するか示しています。

Click to Enlarge
図3: 両側テレセントリックレンズシステムの光線追跡 主光線(各色の中心光線)がレンズの物体側・像面側の光軸に対して平行なので、物体までの距離にかかわらずレンズの倍率は一定であることを意味します。
標準的なレンズ
標準的なレンズでは入射瞳と射出瞳は無限遠にはないため、主光線が光軸に対して平行にはなりません。この場合、レンズの倍率は物体までの距離ならびに視野範囲での位置によって決まります。図4は、標準レンズの光線追跡例です。主光線が像面ならびに物体側の光軸に対して斜めになっています。図3ならびに図4のレンズはともに同じ仕様のレンズを使用しています。しかし、開口絞りの位置に相違があります。

Click to Enlarge
図4: 標準レンズシステムの光線追跡 主光線(各色の中心光線)がレンズの物体側・像面側両方の光軸に対して平行ではありません。つまり物体までの距離によってレンズの倍率が変化することを意味します。
イメージ例
図5はテレセントリックレンズで撮像した写真、図6は、標準的なレンズで撮像した写真です。テレセントリックレンズで撮像したイメージでは、2つのネジが光軸に沿って約45 mm離れているのにもかかわらず、同じ高さに見えます。従来のイメージングシステムにおいては、この2つのネジの高さは異なるように見えるため、寸法の測定結果が正確ではない場合があります。両側テレセントリックレンズを用いたマシンビジョンシステムでは、寸法の計測において優位です。こちらのレンズは例えば当社のマルチセンサービデオ測定システムに組み込むことが可能です。

Click to Enlarge
図5: 0.128倍率のテレセントリックレンズMVTC23013(旧製品)で撮像した2つのキャップスクリュ。同じサイズのものが同じ物体面にあるように見えますが、実際は光軸に沿って約45 mm離れています。

Click to Enlarge
図6: カメラレンズMVL7000(旧製品)で撮像した同規格のキャップスクリュ。MVL7002は同様の性能を示します。画像では、離れているキャップスクリュの投影誤差によって正確な高さの寸法が得られません。
Posted Comments: | |
No Comments Posted |