真空対応Ø25 mmポストシステム
- Ø1" (25 mm) Post System Components for Vacuum Use
- All Components are Shipped Double Vacuum Bagged
- Constructed of 316, 303, and A4 Stainless Steel and
6061-T6 Aluminum
SH25S063V
Vented Cap Screws
BA1V
Ø1/2" Post Holder Base
POLARIS-MA45
45° Mounting Adapter
POLARIS-CA1
Clamping Arm
PLS-P150
Ø1" Post
PLS-C1
Ø1" Post,
#8 Counterbore
Please Wait
Click to Enlarge
真空対応Ø25 mmポストシステム:POLARIS-K05、PLS-P150、POLARIS-CA1(/M)
真空対応部品の特注対応
当社の多くのオプトメカニクス部品は特注品としてご注文いただければ真空対応化してご提供することができます。詳細については当社までお問い合わせください。
特長
- 真空対応のオプトメカニクス部品
- Ø25 mmポストシステムには、ポスト、クランプアーム、ポストホルダーベース、キャップスクリュ、ならびに45°取付けアダプタが付属
- 全ての部品はパッケージから取り出した状態で10-5Torrの真空まで使用可能
- さらに前処理を行えば、より高真空での使用も可能
- 全ての部品はクリーンルームにも対応して2重の真空バッグに入れて出荷
こちらのページでは、当社でもニーズの高いØ25 mmオプトメカニクス部品の真空対応製品をご紹介しています。これらの部品は、真空用およびクリーンルーム用に厳選したグレードのステンレススチールおよびアルミニウムを用いて製造しています。右の写真のように、クリーンルームおよび真空での使用に対応するために、全ての部品は2重の真空バッグに入れてご提供しています。当社では真空対応のØ12.7 mm(Ø1/2インチ)オプトメカニクス部品もご用意しております。
真空対応について
真空対応のオプトメカニクスは、化学洗浄を行って真空用として処理されてから梱包されています。これらは、10-5 Torrまでの真空に対しては、袋から取り出してそのままお使いいただけます。追加の洗浄や前処理を行っていただけば、さらに高真空(「真空仕様」タブまたは下の仕様表をご覧ください)での使用も可能になり、真空度はアルミニウムおよびステンレススチールのガス放出率によってのみ制限されます。特定の真空システム内にこれらの製品や材料を入れるのが適切かどうかは、アルミニウムやステンレススチールの材料特性とお客様が行う洗浄方法を考慮してご判断ください。
この他にも真空用としてお使いいただけるオプトメカニクス部品をご用意しております。Polaris ミラーマウントの多くは真空対応品です。またアルマイト加工をしていないアルミニウム製ブレッドボードは、お客様の方で洗浄と前処理をしていただければ、真空用としてお使いいただけます。
Click to Enlarge
全ての真空対応のコンポーネントは、2重の真空バッグに入れてご提供しています。
クリーンルーム対応の梱包
真空に対応しているポストシステムのコンポーネントは、クリーンな(汚染されていない)環境下で組み立てられた後、右の写真のように2重の真空バッグに封入されます。真空気密により袋は密着するため、クランプアームとの摩擦が最小限に抑えられ、袋の材料が削られてクリーンなコンポーネントを汚染することも防げます。真空封止の工程で、水分が含まれた空気はパッケージから排出されます。そのため、乾燥剤を使用することなく、不要な表面反応を防止できます。
真空バッグは輸送および保管中の空気や埃による汚染からコンポーネントを保護し、さらに2重であることでクリーンルームへの入室手順をシンプルで有効性の高いものにすることができます。クリーンルームの外で外側の袋を外し、汚染されていない内側の袋に入ったアダプタをクリーンなコンテナに入れてクリーンルーム内に搬入できます。この間、真空バッグの利点は保持されています。クリーンルーム内では、コンポーネントを内側の袋から取り出して、すぐにご使用いただくことができます。
真空対応の仕様
Item | Ø1" (Ø25 mm) Posts | Clamping Arms | Post Holder Bases | Vented Cap Screws and Washers | 45° Mounting Adapters |
---|---|---|---|---|---|
Vacuum Compatibility as Packageda | > 10-5 Torr | > 10-6 Torr | |||
Materials | 303 Stainless Steel | Arm: 303 Stainless Steel Screw: 18-8 Stainless Steel | 6061-T6 Aluminum | 316 Stainless Steel (Imperial) A4 Stainless Steel (Metric) | 303 Stainless Steel |
Preparation and Packaging | Chemically Cleaned and Double Vacuum Bagged |
ノンブリッジクランプアームの試験
ノンブリッジクランプアームの性能を確認するために様々な試験を実施しました。その多くの結果を同じ試験を実施したほかの業界標準品の結果と比較し、Polarisマウント用Ø1インチポストに対してノンブリッジクランプアームを使用すると、優れた性能が得られることを示すことができました。それぞれの試験の詳細についてはリンクをクリックしてください。
- レーザープラットフォームの変形
- 業界標準のクランプフォークが剛性のあるステンレススチール製プラットフォームをどの程度変形し、またどの程度の恒久的な損傷を与えるかを測定し、ノンブリッジクランプアームがそのような損傷を改善または防止できるかを評価します。
- ポストおよびプラットフォームの締め付けトルク
- (1)ノンブリッジクランプアームのフレクシャークランプにØ1インチポストをしっかり取付けるのに必要な締め付けトルク、および(2)クランプアームをレーザーシステム内にしっかり固定するのに必要な締め付けトルクを測定します。このデータは、他社の業界標準クランプフォークの設計と比較しました。
- ポストの緩みトルク
- Ø1インチポストPLS-P150を保持しているノンブリッジクランプアームから、ポストを緩めるのに必要なトルクを測定します。
- ポストのたわみ
- Polarisポストをノンブリッジクランプアームに取り付け、力を加えたときのポストの一時的および恒久的なたわみを測定します。
Click to Enlarge
図1: 業界標準のクランプフォームを使用したときのビームのドリフト
レーザープラットフォームの変形
目的:この試験は、業界標準のクランプフォークが剛性のあるステンレススチール製プラットフォームをどの程度変形するか、またどの程度恒久的な損傷を与えるかを測定し、ノンブリッジクランプアームの使用によりそのような損傷が改善または防止できるかを評価するために実施しました。試験にはクランプアームPOLARIS-CA1を使用しましたが、ほかのノンブリッジクランプアームでも同様な結果を期待できます。広範囲な試験を通じて、ノンブリッジクランプアームを用いるとプラットフォーム表面の一時的な変形は大幅に低減し、恒久的なダメージは測定にかからないレベルになることが示されました。
手順:光学素子からのビームが位置ディテクタに当たるようにアライメントし、その光学素子の近くに業界標準のクランプフォークを取付けました。クランプフォークを様々な大きさのトルクでプラットフォームに取付け(図1および図2の青色のデータセット)、ビームの偏向(ピッチとヨー)の様子を位置ディテクタで測定しました。トルクが75 in-lbs(8.5 N・m)になったら、そのままの状態でクランプフォークをプラットフォームに放置しました。16時間後、クランプフォークをプラットフォームから外し、最終のビーム偏向位置を記録しました(図1および図2の赤色のデータセット)。クランプアームPOLARIS-CA1についても同じ手順で試験を行いました。各試験は、同じプラットフォームの異なった場所で実施しました。最終的なビーム偏向量が0以外だった場合、プラットフォームの表面が恒久的に変形されたことを示します。
結果:下と右の図に示すように、業界標準のクランプフォークでは75 in-lbs(8.5 N・m)のトルクでヨーとピッチにそれぞれ131 µradおよび702 µradの偏向が生じ、クランプアームPOLARIS-CA1では同じトルクでヨーとピッチにそれぞれ12.2 µradおよび61 µradの偏向が生じました。16時間後にクランプフォークを外したとき、POLARIS-CA1ではビームは初期位置に戻りました。業界標準のクランプフォークでは、ビームは初期位置に戻らず、ヨーとピッチにそれぞれ176 µradと321 µradの偏向が残りました。図3と図4に示すシミュレーションの結果は、POLARIS-CA1と比較した業界標準のクランプフォークによって生じる変形量を示しています。
結論:クランプアームPOLARIS-CA1を用いると、光学素子の取付け表面に恒久的な損傷を与えず、使用中のプラットフォーム表面の変形も最小限に留まりました(図3および図4参照)。業界標準のクランプフォークは使用後のレーザープラットフォームに恒久的な損傷を与え、使用中も表面を大きく変形させていることが示されました。結果として、ノンブリッジクランプアームは長期安定性と常に精密なアライメントが要求されるシステムへの使用に適していることが分かりました。
Click for Details
図2: 75 in-lbs(8.5 N・m)のトルクがかかったノンブリッジクランプアームによる歪みは、10 in-lb(1.1 N・m)のトルクがかかった業界標準のクランプフォークによる歪みと同等です。
Click to Enlarge
図4: クランプアームPOLARIS-CA1では、フォーク周辺の変形を最小限に留めています。この図のスケールは、歪みが見やすくなるよう左の図の10倍に拡大されています。
Click to Enlarge
図3: 業界標準のクランプフォークではフォークの周辺が大きく変形しています。
締め付けトルク
目的:この試験は、(1)ノンブリッジクランプアームのフレクシャークランプ式ポストの取付け穴にØ1/2インチまたはØ1インチポストをしっかり取付けるのに必要な締付けトルク、および(2)クランプアームをレーザーシステムにしっかり固定するのに必要な締付けトルクについて、それぞれの適正値を決定するために実施しました。さらに、得られたデータを他社の業界標準クランプフォークと比較しました。
手順:標準的なØ1インチ(Ø25.4 mm)ポストはPOLARIS-CA1(/M)を用いて保持し、PLS-HxシリーズのØ1/2インチ(Ø12.7 mm)ポストはPOLARIS-CA5(/M)を用いて保持しました。まずクランプアームを強固なステンレススチール製プラットフォームにボルトで固定し、次に側面の1/4"-20(M6 x 1.0)キャップスクリュを用いてフレクシャークランプを特定の値のトルクで締め付けてポストを固定しました。異なる値のトルクで固定するたびに、アームのポスト取付け穴の中でポストが動く(回転する)まで、ポストの軸周りに回転トルクをかけました。この「動き出す」直前のトルクの値をHolding Torque(保持トルク)と呼びます(下のグラフをご覧ください)。同様の方法を用いて、クランプアームをレーザープラットフォームに固定するのに適した、取付けスロットに対するトルク値を求めました。取付けスロットに対する試験はPOLARIS-SCA1でも実施し、スロットのサイズがトルク値の測定に影響がないかどうかを評価しました。
結果:最適な性能を得るためのフレクシャークランプネジの締め付けトルクは、インチ規格のØ1インチポスト用クランプアームでは15~25 in-lb、ミリ規格のØ25 mmまたはØ25.4 mmポスト用クランプアームでは1.75~3 N•mでした。テーブルやプラットフォームに取付ける時のクランプアームの締め付けトルクの推奨値は、インチ規格のØ1インチポスト用では40~65 in-lb、ミリ規格のØ25 mmまたはØ25.4 mmポスト用では4.75~7 N•mでした。クランプアームPOLARIS-CA5(/M)のフレクシャークランプおよびクランプアームのネジ締め付けトルク推奨値は、何れもインチ規格品では30~40 in-lb、ミリ規格品では4.0~4.5 N•mでした。結果の詳細は下記をご覧ください。
結論:ノンブリッジクランプアームはコンポーネントをレーザーシステムのプラットフォームにしっかり取り付けるのに適していることが示されました。Ø1インチポスト用のインチ規格品では、フレクシャークランプの締め付けトルクが20 in-lb、取付けスロットの締め付けトルクが40 in-lbのとき、ポストは最大110 in-lbの対向トルクに耐えることができます。Ø25 mmまたはØ25.4 mmポスト用のミリ規格品では、それらに対応するトルク値はそれぞれ2.4 N・m、4.8 N・m、および12.4 N・mです。この性能は、同程度の100 in-lb(11.3 N・m)の保持トルクを得るのに70 in-lb(7.9 N・m)の締め付けトルクを必要とする、他社の類似するクランプフォークの性能よりも優れています。POLARIS-CA5(/M)の試験結果とグラフについては下記のリンクからご覧いただけます、上記のレーザープラットフォームの変形テストで示したように、取付け面にかかるトルクを最小に抑えることで恒久的なダメージを防ぐことができます。
試験1の結果: フレクシャークランプの保持トルク
下の図6のように、締め付けトルク20 in-lbにおけるPOLARIS-CA1の保持トルクは110 in-lbです。参考までに、110 in-lbのトルクは、ステンレススチール製1/4"-20キャップスクリュのネジに損傷を与える締め付け力です。POLARIS-CA1/Mでは、締め付けトルク2.4 N・mにおける保持トルクは12.4 N・mです。M6 x 1.0ネジと1/4"-20ネジの効率には差があるため、ミリ規格とインチ規格のクランプに関するトルク値は単純に単位変換したものではありませんのでご注意ください。M6ネジの効率は1/4”-20ネジよりも約5%低くなります。これはネジの直径とピッチの違いによるものです。ミリ規格のØ25 mmまたはØ25.4 mmポスト用PolarisクランプアームはすべてPOLARIS-CA1/Mと同様の性能を示し、またインチ規格のØ1インチポスト用ノンブリッジクランプアームはすべてPOLARIS-CA1と同様の性能を示します。クランプアームPOLARIS-CA5(/M)では、40 in-lb (4.5 N•m)の締付トルクで50 in-lb (5.7 N•m)の保持トルクが得られます。クランプPOLARIS-CA1/MおよびPOLARIS-CA5(/M)の試験結果は、図6の下の該当部分をクリックしてご覧ください。
Click to Enlarge
POLARIS-CA1/Mのフレクシャークランプ保持トルク試験の結果はこちらをクリック
POLARIS-CA5(/M)のフレクシャークランプ保持トルク試験の結果はこちらをクリック
図6:試験1の結果。青い網掛け部分はフレクシャークランプの推奨トルク範囲を表しています。ミリ規格のØ25 mmまたはØ25.4 mmポスト用ノンブリッジクランプアームはすべてPOLARIS-CA1/Mと同様の性能を示し、またインチ規格のØ1インチポスト用ノンブリッジクランプアームはすべてPOLARIS-CA1と同様の性能を示します。
Click to Enlarge
図5:保持トルクは、トルクをかけたポストが「動き出す」直前のモーメントを測定したものです。
試験2の結果:取付け用スロットの保持トルク
取付け用スロットの締め付け推奨トルクは、スロット内での1/4"-20 (M6 x 1.0)キャップスクリュの位置によって変わります(ポストに近い位置、スロットの中間位置、ポストから遠い位置など)。図8ではPOLARIS-SCA1とPOLARIS-CA1のスロットの保持トルクを比較していますが、これはスロットのサイズがトルクの測定に影響しないことを示しています。スロットの保持トルクは、インチ規格のØ1インチポスト用クランプアームでは40~65 in-lb、ミリ規格のØ25 mmまたはØ25.4 mmポスト用クランプアームでは4.75~7 N•mです。試験1の結果と同様に、M6 x 1.0ネジと1/4"-20ネジの効率には差があるため、ミリ規格とインチ規格のクランプに関するトルク値は単純に単位変換したものではありませんのでご注意ください。M6ネジの効率は1/4”-20ネジよりも約5%低くなります。これはネジの直径とピッチの違いによるものです。クランプアームPOLARIS-CA5(/M)では、ポストに近い位置を40 in-lb (4.5 N•m)の締め付けトルクで固定したとき、約40 in-lb (4.5 N•m)の保持トルクが得られます。クランプPOLARIS-CA1/MおよびPOLARIS-CA5(/M)の試験結果は、図8の下の該当部分をクリックしてご覧ください。
他社の類似製品の性能も、取付けスロット内での1/4"-20 (M6 x 1.0)キャップスクリュの位置に依存します。しかし図9に示すように、中間位置およびポストから遠い位置で固定したときには、フォークの保持トルクが著しく低下します。ポストから遠い位置で固定したとき、締め付けトルク70 in-lb(7.9 N・m)での保持トルクは最大で32 in-lb(3.6 N・m)です。図10に示すように、締付けトルクが40 in-lbs(4.5 N・m)のとき、他社製品の保持トルクが38 in-lbs(4.3 N・m)であるのに対し、POLARIS-CA1の保持トルクは110 in-lb(12.4 N・m)です。
Click to EnlargePOLARIS-CA1/M Slot Holding Torque Results
POLARIS-CA5(/M) Slot Holding Torque Results
図8:試験2の結果。赤い網掛け部分はクランプアームを光学テーブルに固定するときの推奨トルク範囲を表しています。このPOLARIS-SCA1とPOLARIS-CA1の比較により、スロットのサイズはスロットの保持トルクに影響を及ぼさないことが分かります。ミリ規格のØ25 mmまたはØ25.4 mmポスト用ノンブリッジクランプアームはすべてPOLARIS-CA1/Mと同様の性能を示し、またインチ規格のØ1インチポスト用ノンブリッジクランプアームはすべてPOLARIS-CA1と同様の性能を示します。
Click to Enlarge
図7:保持トルクは、トルクをかけたクランプアームが「動き出す」直前のモーメントを測定したものです。
Click to Enlarge
図9:類似他社製品のØ1インチポスト用クランプフォークに対する試験2の結果。POLARIS-CA1(/M)の結果については図8をご参照ください。
Click to Enlarge
図10:試験2におけるPOLARIS-CA1と他社製品の結果比較。固定位置はどちらも取付けスロットの中央。
Click to Enlarge
図12:プラットフォームからのポストの取付け高さを変えて(14ポジション)測定したポストの緩みトルク。これにより、ポストPLS-P150が作業面に触れた状態でクランプアームに取り付けられているとき、そのポストを緩めるには110 in-lb(12.4 N・m)以上のトルクが必要なことが分かります。
Click to Enlarge
図11::緩みトルクはトルクをかけたポストが「動き出した」直後のモーメントとして定義されます。
緩みトルク
目的:この試験は、ノンブリッジクランプアームに固定されたØ1インチポストPLS-P150を緩めるのに必要なトルク量を評価するために実施しました。この試験にはPOLARIS-CA1を使用しましたが、Ø25 mmおよびØ25.4 mmポスト用のほかのノンブリッジクランプアームでも同様の結果を期待できます。
この試験ではポストをプラットフォームから引き上げ、様々な高さに固定して行いました。
手順:長さ1.5インチのØ1インチポストPLS-P150を、クランプアームPOLARIS-CA1に25 in-lb(2.8 N・m)のトルクで様々に高さを変えて固定しました。次に、図11のように、ポストが「動き出す」までポスト軸にトルクをかけました。そのトルクを緩みトルクとして記録しました。
結果:図12に示すように、クランプアームに固定されたポストPLS-P150を緩めるには110 in-lb(12.4 N・m)以上のトルクが必要です。ポストをプラットフォームから13 mm引き上げて固定したときでも、ポストを緩めるにはまだ約40 N•mのトルクが必要でした。なお、クランプアームの厚さはわずか15.2 mmであることにご留意ください。
結論:ポストPLS-P150をクランプアームに固定すると、ポストをプラットフォームから13 mm引き上げて保持した場合でも、大きな外力に耐えられる非常に安定したシステムを構築することができます。運搬や設置の際の振動に対しても部品のアライメントを維持することが求められる、カスタム仕様やOEM仕様のシステムに適しています。
ポストのたわみ
Click to Enlarge
図13:ポストPLS-P150に対して、クランプアームのエッジから0.90インチ(22.9 mm)上の位置に力を加えました。また、ポストを取付け面から引き上げて、固定する高さを変えて試験を行いました(9ポジション)。取り付けた高さごとに、力を負荷している間と力を除去した後のポストのたわみを測定しました。
目的:この試験は、ノンブリッジクランプアームに固定されたPolarisミラーマウント用Ø1インチポストに力が加わったときに、ポストに生じる一時的および恒久的なたわみを評価するために実施しました。この試験にはPOLARIS-CA1を使用しましたが、Ø25 mmおよびØ25.4 mmポスト用のほかのノンブリッジクランプアームでも同様の結果を期待できます。Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)ポスト用クランプアームには、45 N以下の力を負荷する場合でも、恒久的なたわみを防ぐために、ポスト-取付け面の距離を1 mm以下にすることを推奨します。
手順:長さ1.5インチのØ1インチポストPLS-P150を、クランプアームPOLARIS-CA1に25 in-lb(2.8 N・m)のトルクで様々に高さを変えて固定しました。次に、クランプアームのエッジから0.90インチ(22.9 mm)上の位置でポストの中心に向けて力を加えました(図13参照)。この試験は、プラットフォームからポストを引き上げて、固定する高さを0 mm~8 mmの範囲で変えて実施しました(9ポジション)。たわみは力を負荷している間(図14)と力を除去した後(図15)で測定しました。
結果:図14から、ポストPLS-P150を高さ8 mm以下で取り付けたとき、40 N以下の力によるたわみは0.01 mm未満であり、133 N以下の力でのたわみは0.17 mm未満であることが分かります。これらの値は力が負荷されている間の一時的なポストのたわみを示しています。試験を行ったすべてのポスト取付け高さ(0~8 mm)で、35 N以下の力による恒久的なたわみは0.005 mm未満でした(力の除去後に測定)。また、ポスト取付け高さが0 mmおよび2 mmでは、45 N以下の力での恒久的なたわみは測定レベル以下でした。最大の力133 Nを負荷したとき、すべてのポスト取付け高さにおいて恒久的なたわみは0.07 mm未満でした。Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)ポスト用クランプアームには、45 N以下の力を負荷する場合でも、恒久的なたわみを防ぐために、ポスト-取付け面の距離を1 mm以下にすることを推奨します。
結論:当社のØ1インチポストをクランプアームPOLARIS-CA1で保持すると、大きな力が加わっても非常に安定なシステムを構築できます。運搬や設置の際の振動に対しても部品のアライメントを維持することが求められる、カスタム仕様やOEM仕様のシステムに適しています。
Click to Enlarge
図15:負荷した力の除去後に測定されたポストのたわみ。ポスト底面の高さを取付け面から0~8 mmの範囲で変えながら測定しました。(詳細は上記の「手順」をご覧ください)。ポスト-取付け面の距離が2 mm以下の場合、45 N以下の力を負荷したとき、恒久的なたわみは測定されませんでした。Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)ポスト用クランプアームには、45 N以下の力を負荷する場合でも、恒久的なたわみを防ぐために、ポスト-取付け面の距離を1 mm以下にすることを推奨します。
Click to Enlarge
図14:ポストに力が加わっているときに測定されたポストのたわみ。ポスト底面の高さを取付け面から0~8 mmの範囲で変えながら測定しました。(詳細は上記の「手順」をご覧ください)。
POLARIS-MA45の熱衝撃後の位置再現性
Polaris®のコンポーネントは、広範な試験により、その高い性能が実証されています。この試験では、まずPolarisミラーマウントをPOLARIS-MA45に取り付け、それを温度制御環境下に置かれたステンレススチール製の高剛性プラットフォームに固定しました。次に、独立に温度制御されている半導体レーザからのビームをこのミラーで反射し、ビーム位置センシングディテクタ(PSD)に入射するようにセットしました。
目的:この試験では、ミラーマウントと45°取付けアダプタのシステムがヒステリシス無しでミラーをどの程度確実に初期位置に戻せるかを測定します。測定結果から、光学システムのアライメントが熱衝撃の影響を受けないことを示します。
手順:Polarisマウントとアダプタのシステムの温度を37.5 °Cまで上昇させます。この熱衝撃を加えた状態の時間(ソーク時間)は約60分です(下のプロット図を参照)。その後、ミラーマウントシステムの温度を試験開始時の温度に戻します。試験結果は以下の通りです。
結果:下のプロット図が示すように、Polarisマウントとアダプタのシステムの温度が初期値に戻ると、ミラーの角度位置(ピッチとヨー)は初期位置の2 μrad以内に戻りました。Polarisシステムの性能について、さらに温度変化のサイクルを繰り返して試験しました。各サイクルの後に、ミラーマウントシステムの位置は確実に初期位置の2 µrad以内に戻りました。
結論:Polaris 45°取付けアダプタとPolarisミラーマウントを組み合わせたシステムは高品質で超高安定であり、温度変化のサイクルを負荷した後でも確実にミラーを元の位置に戻すことができます。以上から、このシステムは長期に渡ってアライメントの安定性を必要とする用途に適していると結論できます。またこの結果は、POLARIS-MA45(/M)を取り付けても、Polarisミラーマウント単体の性能を低下させないことも示しています。
Click to Enlarge
上のグラフは、取付けアダプタPOLARIS-MA45とPolarisミラーマウントに対する熱衝撃の負荷前、負荷中、および負荷後に、位置センサーディテクタによって測定されたピッチとヨーの値です。
Click to Enlarge
上のグラフは、10回連続して行った熱衝撃試験における、各試験後のシステムの角度位置を表しています。図中の温度変化は開始時の温度と各試験終了時の温度差であり、室温の変動などの影響も含まれています。
Insights:光学実験のベストプラクティス
こちらのページでは下記について説明しています。
- ベースは、アンダーカットのある面を下向きに置くと安定します
このほかにも実験・実習や機器に関するヒントをまとめて掲載しています。こちらからご覧ください。
ベースは、アンダーカットのある面を下向きに置くと安定します
アンダーカットはBA2/Mのようなベースの下側の面に機械加工されます(図1と2)。アンダーカットによりパッドと呼ばれる脚ができます。最大限の安定性を得るため、パッドがテーブルやブレッドボードに接触するようにベースを置いてください。
ベースの上側の面にはアンダーカットは無く、部品取付け用の面になっています。
ベースを上下逆に取り付けると、ベースがテーブルやブレッドボード上で動いたり、その他の機械的な不安定性が生じたりする場合があります。
パッドの平面度
パッドの平面度を向上させる鍵はアンダーカットです。パッドは、アンダーカットの加工後に平面加工されます。
この工程で生じる摩擦熱でパッドが加熱され、平面度はそれによって影響をうけます。アンダーカットでパッドの表面積を小さくすることで、この工程での発熱量が抑えられます。
機械加工においては、発生する熱を最小限に留めることは有益です。金属は加熱されると膨張しますが、機械加工中に発生する不均一な加熱により、部品の寸法が歪む場合があります。加工中に部品の寸法が歪むと、冷却後の部品には高いスポットやその他の望ましくない形状が残る可能性があります。そのような部品を使用すると、不安定性やミスアライメントにつながる場合があります。
精密な機器やデバイスのパッド
パッドの付いたほかの例として、図3の直線移動ステージLX10(/M) があります。
Click to Enlarge
図3:当社のデバイスに付いているパッドは、ボルトで固定したときに安定性が向上します。パッドは非常に平坦で、アンダーカット(赤で表示)から突き出た形になっています。アンダーカットによりテーブルやブレッドボードとの接触面積が制限されます。
Click to Enlarge
図2:この図はベースの下側を示しており、赤く表示された箇所がアンダーカットです。この部分を切除することで、極めて平坦なパッドを実現できます。
Click to Enlarge
図1:適切な安定性を得るため、ベースはアンダーカットがある面を光学テーブルまたはブレッドボードに向けて取り付けてください。
最終更新日:2019年12月9日
Posted Comments: | |
No Comments Posted |
Vacuum Compatibility Specifications | |
---|---|
Vacuum Compatibilitya | 10-9 Torr at 25 °C with Proper Bake Out 10-5 Torr at 25 °C without Bake Out |
Materials | 303 Stainless Steel |
Preparation and Packaging | Chemically Cleaned and Double Vacuum Bagged |
Click for Details
上部のM4取付け穴によりネジアダプタなしでPolarisマウントを直接取り付けることができます。また位置決めピン(付属しません)により、精密な取付けが可能です。
OEM用途と大量注文
当社は製品への組み込み用途(OEM用途)ならびにカスタムシステム構築用途向けにPolaris製品のカスタマイズ製造ならびに大量生産を行っています。カスタム仕様のポストについては下記のBuild Your Polaris Mounting Postをご覧ください。カスタム品の大量注文も下記から承ります。割引は26個以上のポストのご注文から適用されます。
標準仕様のポストを大量注文する場合の価格などについては、当社までご連絡ください。
- 適切なベークアウトにより、25 °Cで10-9までの真空度に対応
- 上部にM4 x 0.7取付け穴が1個
- 底部にM6 x 1.0取付け穴が1個
- 各タップ穴の周りにはØ2 mmの2つの位置決めピン用の穴があり、精密な取付けが可能(位置決めピンは付属しておりません)
- システムの安定性向上のため、内部応力を除去するよう熱処理されたSUS303ステンレススチールを使用
- 上部と底部の大径リリーフカットにより安定した取付けを実現
- 長さなどのカスタマイズも承ります。当社までご連絡ください。
こちらのポストはSUS303ステンレススチール製で、内部応力を除去するための熱処理済みです。ミリ規格のポストの直径は25 mmです。一般的に使用される長さのポストは標準品としてご用意しております。カスタム仕様の長さのポストの見積もりについては、下記の下記のBuild Your Polaris Mounting Postを使用するか、直接当社までご連絡ください。
各ポストの上部にはM4 x 0.7取付け穴が1個、底部にはM6 x 1.0取付け穴が1個付いています。ミラーマウントは、ネジアダプタを使わずにM4 x 0.7取付け穴より直接ポストに取り付けられるため、複数の光学部品を積み重ねることで生じる不安定性を低減できます。
各ポストはOEMやカスタムシステムを念頭において設計されており、両端の中央ネジ穴の両側にはアライメントを容易にするためにDIN-7-m6位置決めピン(付属していません)用の穴があります。左の写真のように、位置決めピンを使用してポストやアクセサリをシステムに固定すると、振動、運搬、または偶発的な接触による取り付けの緩みを防ぎます。真空で使用する場合は、通気口付きネジと位置決めピンのみをお使いください。
アライメント用内孔
アライメントの微調整用として、ポストの底面から20 mmの位置にØ6 mmの内孔があります。このアライメント用内孔は、ポストを下記のノンブリッジクランプアームで固定する場合には、隠れることはありません。なお、この内孔は長さ25.4 mm(1インチ)以下のポストでは貫通しておりません。深さ5.1 mmの2つの内孔が、対向する位置に±0.3°の精度で付いています。ポストの長さが短いため、貫通穴だと取付けネジと干渉して部品をポストに固定できないためです。長さが37.6 mm以下のすべてのポストについて、アライメント用内孔の構成は同様になります。
クリーンルームおよび真空への対応
これらのポストはクリーンルームおよび真空での使用にも対応しています。Carpenter AAA不動態化処理による化学洗浄を行い、表面から硫黄、鉄、汚染物質などを除去しています。不動態化処理後は、汚染されることなくクリーンルームに運搬できるよう、2重の真空バッグに納められます。詳細については当社までお問い合わせください。
Polaris®用ポスト
こちらのポストは当社のPolarisシリーズのオプトメカニクス部品用に設計されました。当社のØ50.8 mm(Ø2インチ)までの光学素子用Polarisマウントに使用したときの光軸高さは下表でご覧いただけます。ノンブリッジクランプアーム(下記参照)は、ポストを光学テーブルに固定するのにご使用いただけます。製品への組み込み用途(OEM用途)、取り付け安定性、試験データを含む詳細についてはこちらからご覧ください。
Polaris® Mount and Post Interoperabilitya | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
Item # | Post Length (L) | Resulting Optical Axis Height (Optic Center) | |||||
Ø1/2" Mountsb | POLARIS-K05P2 Ø1/2" Mount | Kinematic | Ø1.5 mm Mount & Ø2" Fixed Mount | Ø2" Kinematic Mounts | |||
1.00" | 1.50" | 1.62" | 1.75" | 2.00" | 2.25" | 2.40" | |
1.50" | 2.00" | 2.12" | 2.25" | 2.50" | 2.75" | 2.90" | |
PLS-P2 | 2.00" | 2.50" | 2.62" | 2.75" | 3.00" | 3.25" | 3.40" |
PLS-P238 | 2.38" | 2.88" | 3.00" | 3.13" | 3.38" | 3.63" | 3.78" |
PLS-P3 | 3.00" | 3.50" | 3.62" | 3.75" | 4.00" | 4.25" | 4.40" |
PLS-P4 | 4.00" | 4.50" | 4.62" | 4.75" | 5.00" | 5.25" | 5.40" |
24.6 mm | 37.3 mm | 40.3 mm | 43.7 mm | 50.0 mm | 56.4 mm | 60.2 mm | |
37.3 mm | 50.0 mm | 53.0 mm | 56.4 mm | 62.7 mm | 69.1 mm | 72.9 mm | |
PLS-P496/M | 49.6 mm | 62.3 mm | 65.3 mm | 68.7 mm | 75.0 mm | 81.4 mm | 85.2 mm |
PLS-P605/M | 60.5 mm | 73.2 mm | 76.2 mm (3.00") | 79.6 mm | 85.9 mm | 92.3 mm | 96.1 mm |
PLS-P746/M | 74.6 mm | 87.3 mm | 90.3 mm | 93.7 mm | 100.0 mm | 106.4 mm | 110.2 mm |
PLS-P996/M | 99.6 mm | 112.3 mm | 115.3 mm | 118.7 mm | 125.0 mm | 131.4 mm | 135.2 mm |
Vacuum Compatibility Specifications | |
---|---|
Vacuum Compatibilitya | 10-9 Torr at 25 °C with Proper Bake Out 10-5 Torr at 25 °C without Bake Out |
Materials | 303 Stainless Steel |
Preparation and Packaging | Chemically Cleaned and Double Vacuum Bagged |
OEM用途と大量注文
当社は製品への組み込み用途(OEM用途)ならびにカスタムシステム構築用途向けにPolaris製品のカスタマイズ製造ならびに大量生産を行っています。
標準仕様のポストを大量注文する場合の価格などについては、当社までご連絡ください。
Click to Enlarge
View Imperial Product List
View Metric Product List
こちらのポストの3つのタップ穴はØ50.8 mm(Ø2インチ)およびØ76.2 mm(Ø3インチ)光学素子用Polarisマウントのザグリ穴と一致します。
- 適切なベークアウトにより、25 °Cで10-9 Torrまでの真空度に対応
- 上部にM4タップ穴が3個
- 底部にM6タップ穴が1個
- 各タップ穴の周りにはØ2 mmの2つの位置決めピン用の穴があり、精密な取付けが可能(位置決めピンは付属しておりません)
- システムの安定性向上のため、内部応力を除去するよう熱処理されたSUS303ステンレススチールを使用
- 上部と底部の大径リリーフカットにより安定した取付けを実現
- 長さなどのカスタマイズも承ります。当社までご連絡ください。
こちらのポストはSUS303ステンレススチール製で、内部応力を除去するための熱処理済みです。ミリ規格のポストの直径は25 mmです。一般的に使用される長さのポストは標準品としてご用意しております。3つのM4タップ穴付きポストでカスタム仕様をご希望の場合、見積もりについては現在、下記のBuild Your Polaris Mounting Postはご使用いただけません。カスタム仕様の長さについては当社までお問い合わせください。
各ポストの上部にはM4 x 0.7取付け穴が3個、底部にはM6 x 1.0取付け穴が1個付いています。ミラーマウントは、ネジアダプタを使わずにM4 x 0.7ネジで直接ポストに取り付けられるため、複数の光学部品を積み重ねることで生じる不安定性を低減できます。
各ポストはOEMやカスタムシステムを念頭において設計されており、両端の中央ネジ穴の両側にはアライメントを容易にするためにDIN-7-m6位置決めピン(付属していません)用の穴があります。システム内でポストやアクセサリを位置決めピンを使用して固定すると、振動、運搬、偶発的な接触などによる取付けの緩みを防止できます。真空で使用する場合は、通気口付きネジと位置決めピンのみをお使いください。
アライメント用内孔
アライメントの微調整用として、ポストの底面から20 mmの位置にØ6 mmの内孔があります。このアライメント用内孔は、ポストを下記のノンブリッジクランプアームで固定する場合には、隠れることはありません。なお、この内孔は長さ25.4 mm(1インチ)以下のポストでは貫通しておりません。深さ5.1 mmの2つの内孔が、対向する位置に±0.3°の精度で付いています。ポストの長さが短いため、貫通穴だと取付けネジと干渉して部品をポストに固定できないためです。長さが37.6 mm以下のすべてのポストについて、アライメント用内孔の構成は同様になります。
クリーンルームおよび真空への対応
これらのポストはクリーンルームおよび真空での使用にも対応しています。Carpenter AAA不動態化処理による化学洗浄を行い、表面から硫黄、鉄、汚染物質などを除去しています。不動態化処理後は、汚染されることなくクリーンルームに運搬できるよう、2重の真空バッグに納められます。詳細については当社までお問い合わせください。
Polaris®用ポスト
こちらのポストは当社のPolarisシリーズのオプトメカニクス部品用に設計されました。 これらのポストは、ネジが1個以上あるØ50.8 mm(Ø2インチ)やØ76.2 mm(Ø3インチ)のPolarisマウントを固定するのに適しており、使用したときの光軸高さは下表でご覧いただけます。ノンブリッジクランプアーム(下記参照)は、ポストを光学テーブルに固定するのにご使用いただけます。製品への組み込み用途(OEM用途)、取り付け安定性、試験データを含む詳細についてはこちらについてはこちらからご覧ください。
Polaris® Mount and Post Interoperabilitya | ||||
---|---|---|---|---|
Item # | Post Length (L) | Resulting Optical Axis Height (Optic Center) | ||
Ø2" Fixed Mount | Ø2" Kinematic Mounts | Ø3" Mounts | ||
1.00" | 2.25" | 2.40" | 3.00" | |
2.00" | 3.25" | 3.40" | 4.00" | |
PLS-T238 | 2.38" | 3.63" | 3.78" | 4.38" |
PLS-T3 | 3.00" | 4.25" | 4.40" | 5.00" |
PLS-T4 | 4.00" | 5.25" | 5.40" | 6.00" |
56.0 mm | 59.8 mm | 75.0 mm | ||
81.0 mm | 84.8 mm | 100.0 mm | ||
PLS-T605/M | 60.5 mm | 92.3 mm | 96.1 mm | 111.3 mm |
PLS-T746/M | 74.6 mm | 106.4 mm | 110.2 mm | 125.4 mm |
PLS-T996/M | 99.6 mm | 131.4 mm | 135.2 mm | 150.4 mm |
Click to Enlarge
深ザグリ加工された貫通穴付きPolarisポストの上部(左)と底部(右)
- 適切にベイクアウトすることで、25 °Cにおいて10-9 Torrまでの真空度に対応
- M4ネジおよびワッシャに対応する取付け用ザグリ穴
- 取付け穴の両側にあるØ2 mmの2つの位置決めピン用穴により精密な取付けが可能(位置決めピンは付属しません)
これらのポストには深ザグリ加工されたM4用貫通穴があり、取付け用のネジ穴を有する、最大Ø50.8 mm光学素子用マウントまで取り付けることができます。ポスト上部にある取付け穴の周りにはØ2 mmの位置決めピン用の穴が2つあります。位置決めピンは付属しません。こちらのポストは、当社のØ25.4 mmポスト用ノンブリッジクランプアームを使用して、光学テーブル等の面に取り付けるように設計されています。
ベースから20 mmの位置にØ6 mmのアライメント用の穴があり、ケージロッドと組み合わせて複数のマウントを同一の光軸上に配置したり、精密に角度を合わせたりするのに使用できます。なお、PLS-C246/Mのアライメント用の穴は貫通していないのでご注意ください。代わりに、このポストには深さ5.1 mmの穴が反対側の位置に±0.3°の精度で付いています。ポストの長さが短いため、貫通穴だとザグリ穴と干渉して部品をポストに固定できないためです。
一般的に使用される長さのポストは標準品としてご用意しております。カスタム仕様の長さのポストについては、当社までお問い合わせください。このポストを光学テーブル等の面に取り付けるには、Ø25.4 mmポスト用クランプアームなどのオプトメカニクス部品が必要です。そのため、カスタム仕様のポストの長さは、取付け用のオプトメカニクス部品の高さよりも長くなければなりません(ノンブリッジクランプアームの場合は15.2 mm以上)。
Vacuum Compatibility Specifications | |
---|---|
Vacuum Compatibility as Packageda | 10-9 Torr at 25 °C with Proper Bake Out 10-5 Torr at 25 °C without Bake Out |
Materials | Arm: 303 Stainless Steel Screw & Washer: 18-8 Stainless Steel |
Preparation and Packaging | Chemically Cleaned and Double Vacuum Bagged |
Stainless Steel Outgassing Rate at 20 °C | 1.8 x 10-8 Torr-Liters/s/cm2 |
Additional Vacuum Compatibility Information | Grease Vapor Pressure: 10-13 Torr at 20 °C , 10-5 Torr at 200 °C |
Click to Enlarge
アームのどちらのフラットな面もテーブル側に向けて取付けることができるため、コンパクトなセットアップも可能です。
Click to Enlarge
側面のM6ネジがクランプ内孔を締め付け
- 適切なベークアウトにより、25 °Cで10-9までの真空度に対応
- フレクシャークランプ機構による3点接触
- Polarisマウント用Ø25 mmポストおよびØ25.4 mm固定式Polarisマウントに対応(下表参照)。
- 深さ15.2 mmのクランプ部により6.4 mmまでの高さ調整が可能
- ポストは360°回転可能
- M6キャップスクリュに対応する長さ19.1 mmまたは33.0 mmのスロット
- 熱処理により応力除去されたステンレススチールによる高いクランプ力
- 両面使用可能な設計により、左右どちら向きでも使用可能(左下の写真参照)
- 高安定なためキネマティックPolarisミラーマウント用に適した製品
- 表面の平面度: ±0.02 mm
ノンブリッジクランプアームは、当社のPolarisマウント用Ø25 mmポストまたはØ25.4 mm固定式Polarisマウントを安定的に取り付けるのに適した製品です。すべてのクランプアームは熱処理によって応力の除去されたステンレススチールの棒材から加工されており、取付けネジに対する最小限の締め付けトルクで極めて高い保持力が得られます(右のグラフ参照)。保持トルクと試験の詳細については「クランプアームのデータ」タブをご覧ください。
クランプアームの上面と底面はフラットでブリッジ(隙間)が無く、光学テーブルやその他の取付け面に対してどちら側の面を向けても使用可能です。そのためクランプを左右どちらの向きにも配置でき、また光学部品を互いに近接して配置して設置面積を最小限に抑えることもできます(左の写真参照)。アーム両面のスロット周りにあるリリーフカットにより、平面度±0.02 mmの表面がネジやワッシャによる損傷から保護され、より安定した取付けが可能です。
クランプアームのスロットの長さとしては19.1 mmと33.0 mmの2種類をご用意しており、厳しいレーザ共振器のセットアップ等の用途にも柔軟に対応できます。下の表でご覧いただけるように、4製品はØ25.4 mmポスト用で、2製品はØ25 mmポスト用です。なお、Ø25.4 mmポスト用のアームはØ25 mmポストにはご使用いただけません。フレクシャークランプの内径が大きすぎてクランプしようとしてもポストと接触しません。
ノンブリッジ設計:業界標準のクランプフォークとノンブリッジクランプアームの比較
標準的なクランプフォークの設計では、台座付きポストやポストホルダを固定する際、図1のようなブリッジ(隙間)ができます。この設計では、取り付けたときにブリッジ(隙間)の下のプラットフォームの一部分を上に引っ張り、その部分に多少のダメージを与えます。ノンブリッジクランプアームでは、図2のように上部と底部をフラットにすることでこの問題を解決しています。
Click to Enlarge
図1:業界標準のクランプフォークと台座付きポストをご使用になるとブリッジ(隙間)が出来ます。
Click to Enlarge
図2:ノンブリッジクランプアームを使用するとブリッジ(隙間)はできません。
左の写真にあるフレクシャークランプは側面のM6 x 1.0キャップスクリュで操作しますが、ポストは中央で360°回転できます。フレクシャークランプと取付け用のスロットは別々のネジで固定されるため、クランプフォークの位置とポストの回転は独立に調整可能です。ポストを深さいっぱいに挿入することで最良の性能が得られますが、取付け穴の深さが15.2 mmあるため、ポストの高さは6.4 mmまで調整可能です。
ノンブリッジクランプアームは広範囲な試験を実施することにより、高い性能が確認されています(右上のグラフ参照)。最適な性能を得るため、クランプアームはフレクシャークランプネジを1.75~3 N•mのトルクで締め付けることをお勧めします。また、テーブルまたはプラットフォームに取付けるときには、4.75~7 N•mのトルクで締め付けることを推奨します。なお、M6 x 1.0ネジと1/4"-20ネジの効率には差があるため、ミリ規格とインチ規格のクランプに関するトルク値は単純に単位変換したものではありませんのでご注意ください。M6 x 1.0ネジの効率は1/4”-20ネジよりも約5%低くなります。これはネジの直径とピッチの違いによるものです。最良の結果を得るためには、最大推奨トルクで締め付けてください。トルク値は、トルクドライバを使用するとダイヤルで設定可能です。
Item # | Compatible Post Size | Clamping Screw | Slot Length | Footprint |
---|---|---|---|---|
POLARIS-SCA1 | Ø1" (25.4 mm) | 1/4"-20 (3/16" Hex) | 0.75" (19.1 mm) | 2.78" x 1.60" (70.5 mm x 40.6 mm) |
POLARIS-CA1 | 1.30" (33.0 mm) | 3.33" x 1.60" (84.5 mm x 40.6 mm) | ||
POLARIS-SCA1/M | M6 x 1.0 (5 mm Hex) | 0.75" (19.1 mm) | 2.78" x 1.60" (70.5 mm x 40.6 mm) | |
POLARIS-CA1/M | 1.30" (33.0 mm) | 3.33" x 1.60" (84.5 mm x 40.6 mm) | ||
POLARIS-SCA25/M | Ø25.0 mm (Ø0.98") | 0.75" (19.1 mm) | 2.78" x 1.60" (70.5 mm x 40.6 mm) | |
POLARIS-CA25/M | 1.30" (33.0 mm) | 3.33" x 1.60" (84.5 mm x 40.6 mm) |
- Ø12.7 mm(Ø1/2インチ)ポストホルダならびにその他の部品を、光学テーブルまたはブレッドボードに取付け
- 真空対応設計 (>10-6 Torr)
- クリーンルーム向け2重真空包装
- 当社の標準型取付けベースと同様の安定性とサイズ
これらの真空対応のベースは当社の標準型取付けベースと同様の機能を持ち、ポストホルダを様々な位置で光学テーブルに固定することができます。 ポストホルダを取付けベースに取り付ける際は、別売りの長さ10 mmの通風口付きM6キャップスクリュ(型番: SH6MS10V)のご使用をお勧めいたします。
Vacuum Compatibility Specifications | |
---|---|
Vacuum Compatibility as Packagedb | > 10-6 Torr |
Material | 303 Stainless Steel |
Preparation and Packaging | Chemically Cleaned and Double Vacuum Bagged |
Stainless Steel Outgassing Rate at 20 °C | 1.8 x 10-8 Torr-Liters/s/cm2 |
Click to Enlarge
POLARIS-MA45(/M)には光学素子を作業面に対して45°の角度で取付け可能です。
- ベイクアウトを行っており、25 °Cで10-9 Torrまでの真空度に対応
- すべてのØ25 mmおよびØ25.4 mm(Ø1インチ)光学素子用Polarisミラーマウント用
- 底部のM6タップ穴によりØ25 mmポストに取り付け可能
- 底部の2つのØ2 mmアライメントピン用の穴によりが組み込み(OEM)システムでの精密な取り付けを実現
- 熱処理済みSUS303ステンレススチール製
45°取付アダプタPOLARIS-MA45/Mを用いると、Ø25.4 mm(Ø1インチ)または Ø25.0 mm光学素子用Polarisミラーマウントを光学テーブルやブレッドボード、あるいは作業面などに対して45°の角度でしっかりと取り付けることができます。ミラーマウントは、アダプタの45°取付け面にあるM4タップ穴を利用して固定します。また底部のM6タップ穴はØ25.0 mmポストの取付け用です。タップ穴周りには2つのØ2 mmアライメントピン用の穴(通気口無し)があり、これらを利用するとカスタム製品や組み込み(OEM)システム内での精密な取り付けが可能になります。
Click to Enlarge
各Polaris製品は様々な試験により、その高い性能が実証されています。このほかの試験結果は「45°取付けアダプタのデータ」タブをご覧ください。
Ø25.4 mm(Ø1インチ)またはØ25.0 mm光学素子用Polarisミラーマウントを45°取付アダプタPOLARIS-MA45/Mに取付けたとき、アダプタの底面からミラーの中心までの高さは50 mmになります。また、ミラーの中心はマウントの中心軸上にきます。なお、当社の低歪みマウントやSMネジ付きマウントなど、その他のPolarisマウントをご使用になる場合は、ミラー中心の高さは異なりますし、またミラーの中心もマウントの中心軸上に正確にはきませんのでご注意ください。
このアダプタは熱処理済みのSUS303ステンレススチール製です。この材料は熱膨張係数(CTE)が比較的小さく、また当社のすべてのPolarisミラーマウントの材料と同じです。 使用する材料を熱処理することで、温度に依存するヒステリシスの原因となる内部応力を除去することができます。光学系内の材料の熱膨張係数を一致させることは、優れた熱再現性を得るうえで不可欠です。従って、取り付ける際は、同じ材料から加工されたコンポーネントを使用することをお勧めします。左の写真では、ミラーマウントPOLARIS-K1F、アダプタPOLARIS-MA45(/M)、Ø1インチ(Ø25 mm)ポストPLS-P1、およびクランプアームPOLARIS-CA1(/M)を使用して、ミラーを作業面に対して45°の角度で取り付けています。
Vacuum Compatibility Specifications | |
---|---|
Vacuum Compatibility as Packageda | > 10-6 Torr |
Materials | 316 Stainless Steel (Imperial) A4 Stainless Steel (Metric) |
Preparation and Packaging | Chemically Cleaned and Double Vacuum Bagged |
Click to Enlarge
キャップスクリュの中央にはØ1.6 mmの通気口があります。
- 真空用途向けに通気口が付いたM6キャップスクリュ
- 真空対応M6ワッシャ
- SUS316またはSUSA4ステンレススチール製
- 真空対応設計 (>10-6 Torr)
- クリーンルーム用2重真空包装
- 様々なサイズの標準型キャップスクリュもご用意しております。
こちらのキャップスクリュおよびワッシャはSUS316またはSUSA4ステンレススチール製です。 中央にはØ1.6 mmの通気口の役割をする貫通穴があり、真空チャンバをポンプダウンする際、余分なガスを逃がします。
Item # | Length | Hex | Material | Quantity |
---|---|---|---|---|
SH25S038V | 3/8" (9.5 mm) | 3/16" | 316 Stainless Steel | 5 |
SH25S050V | 1/2" (12.7 mm) | 5 | ||
SH25S063V | 5/8" (15.9 mm) | 5 | ||
SH25S075V | 3/4" (19.1 mm) | 5 | ||
SH25S100V | 1" (25.4 mm) | 5 | ||
SH6MS10V | 10 mm (0.39") | 5 mm | A4 Stainless Steel | 5 |
SH6MS12V | 12 mm (0.47") | 5 | ||
SH6MS16V | 16 mm (0.63") | 5 | ||
SH6MS20V | 20 mm (0.79") | 5 | ||
SH6MS25V | 25 mm (0.98") | 5 | ||
W25S050V | 1/4" Washer (M6 Compatible) | 316 Stainless Steel | 25 |